資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

【第7回】投資で絶対にやってはいけない三つのこと

藤原FP事務所代表藤原 久敏

NISA、つみたてNISA、iDeCo。投資を後押しする制度が、続々と導入されました。これからの時代、投資と無縁でいることは難しいでしょう。
そこで今回は、投資とうまく付き合っていくために、「絶対にやってはいけない三つのこと」を挙げました。細かい投資法ではなく、ぜひとも心がけるべき根本的な考え方です。

「余裕資金」以上の資金を投入してしまうこと

投資は余裕資金でやりましょう……。これは、有名なキャッチフレーズですね。
もっとも、この「余裕資金」の捉え方は、人によって様々です。ここでは、「万一、なくなってしまっても大丈夫(生活の屋台骨が揺らぐことはまったくない)」くらいに捉えたいところです。
なぜなら、投資ではどんなことが起こるか分からないから。
想定外の、とんでもないことも起こり得るのが投資です(私自身、リーマン・ショックで資産半減しました)。そんなときでも、資金的にも、精神的にも、十分に耐えることができるかどうか、ですね。
もし、余裕資金のことを、「この2~3年くらいは使わないお金(逆に言えば、2~3年後には必要)」程度に捉えていると、万一の際、ライフプランが大きく狂ってしまいます。これは、絶対に避けたいことです。なので、余裕資金については目いっぱい厳しく捉えた上で、投資に回す金額は、その余裕資金以下にとどめておきたいものです。

言い換えれば、教育資金や住宅資金など、絶対に必要な(減らせない)資金は、投資で増やそうとはしないこと。必要な時期が、たとえ10年後、20年後であっても、です。投資で賄うのは、老後資金の上乗せ部分やレジャー費など、ライフプランの「+α」部分にしておきましょう。
このあたりの考え方にはいろいろ意見のあるところですが、それくらい徹底しておけば、投資で神経をすり減らすことはないでしょう。

※写真はイメージです。

「投資のお金」と「生活のお金」を一緒に考えてしまうこと

投資で10万円損したとしましょう。
そんなとき、「10万円もあれば、旅行に行けたのに……。バッグも買えたのに……」と考えてしまうような人(普通は考えてしまいますが)は、投資にあたっては、その考え方を変えたいところです。
なぜなら、それは単純に「しんどい」からです。
「投資のお金」と「生活のお金」を一緒に捉えてしまう思考だと、常に値動きが気になって仕方ないですよね。よほどの投資好きでない限り、値動きに一喜一憂する毎日は、精神的に良いわけがありません。
なので、投資のお金は、日常生活と切り離して捉えましょう。
たとえば、投資に回したお金は、(ちょっと語弊があるかもしれませんが)ゲームの「ポイント」として捉えるくらい、割り切りたいものです。

これは、前述の「教育資金や住宅資金などは、投資で増やそうとはしないこと」とも連動するところです。
教育・住宅資金といった目的ある資金を投資で増やそうとすることは、「投資のお金」と「生活のお金」を一緒に考えている状態です。この状態で損失が出れば、「子どもの学費が払えなくなる」「マイホームが遠のく」と、気分的にかなりしんどい状況になってしまいますよね。
投資の結果次第で、ライフイベントが変動するようなことがあっては、「投資に振り回される人生」となってしまいます。投資は人生を豊かにするためのものですから、これは本末転倒ですね。

投資をやめてしまうこと

残念ながら、投資をやめてしまう人は少なくありません。
ひょっとしたら、この記事を読んでいる方の中にも、過去に大きな損失を被って、「もう嫌だ」と、投資から完全に離れてしまった人もいるのではないでしょうか?
その場合、この先、大きくもうけるチャンスをも手放してしまったわけです。
実際、投資をやめてから(投資資金を全額引き揚げてしまってから)相場が上昇し、悔しい思いをした人はたくさんいます。最近だと、リーマン・ショックで投資から身を引いてしまい、その後のアベノミクスに乗り遅れたケースですね。
長年投資をやっていれば、大きな暴落を経験するでしょうが、歴史的な上昇相場に遭遇もするはずです。
長期投資の場合、預貯金よりも高いリターンが期待できると言われていますが、それは、数年~数十年に1度の大きな上昇相場に乗ってのことです。つまり、あるタイミングでの上昇相場があってのことなのです。
なので、そのタイミングで相場にいないとダメなのです。相場から完全に撤退していてはダメなのです。
つまり、相場に居続けた人のみが、長期投資の果実を手にすることができるわけですね(相場上昇直前のタイミングで投資を始める〈もしくは投資に復帰する〉など、ほとんど奇跡です)。
何があっても相場に踏みとどまること、すなわち投資をやめてしまわない(資金を引き揚げてしまわない)ことが大切なのです。暴落時にはむしろ買い増しを検討する、くらいのスタンスでいたいものです(もちろん、銘柄は吟味した上で)。そういった意味では、つみたてNISAやiDeCoは、ぜひとも活用したい制度ですね。

もっとお金の勉強をしたい方は、、、ファイナンシャル・プランナーの学習がオススメ
https://www.tac-school.co.jp/kouza_fp.html
資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

【第10回】IPO(新規株式公開)は、絶対に儲かるのか?

藤原FP事務所代表藤原 久敏
  • 投資
資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

【第9回】株主優待の落とし穴

藤原FP事務所代表藤原 久敏
  • 投資
資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

【第8回】あやしい投資話の見分け方

藤原FP事務所代表藤原 久敏
  • 投資
資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

【第7回】投資で絶対にやってはいけない三つのこと

藤原FP事務所代表藤原 久敏
  • 投資
資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

【第6回】FX(外国為替証拠金取引)の賢い利用法

藤原FP事務所代表藤原 久敏
  • 投資
資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

【第5回】スッキリ分かる、売り買いのタイミング

藤原FP事務所代表藤原 久敏
  • 投資
資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

【第4回】とってもおトクな、デパート積立:資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

藤原FP事務所代表藤原 久敏
  • 投資
資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

【第3回】知らないとヤバい、遺留分

藤原FP事務所代表藤原 久敏
  • 投資
資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

【第2回】FPコラム「クイズで分かる、資産運用のセンス」

藤原FP事務所代表藤原 久敏
  • 投資
資格の学校TAC講師が語る『お金の常識知ってますか?』

【第1回】FPコラム「知らないとヤバい、相続放棄」

藤原FP事務所代表藤原 久敏
  • 投資

あなたにおススメの記事

pagetop