お金を呼ぶ教養塾

【第12回】時間には値札が付いており、その値段は刻々と変わる

経済評論家加谷 珪一

お金と時間の関係というのは、お金に関する教養の中で、もっとも大事な項目のひとつです。時間をしっかりとコントロールすることができれば、かなりの確率でお金を自由にコントロールできるようになります。

「時は金なり」という言葉は誰でも知っていますが、この言葉の本質的な意味を理解し、それを生活の中で実践できる人はそれほど多くありません。「お金」と友達になりたければ、「お金」の親戚である「時間」とも友達になる必要があります。大事なのは、時間には値札が付いているという現実を常に意識することです。

不思議なことに、時間の価値を理解しない人は、同じような人と群れを成す傾向があります。以下のようなコミュニティーを見たことはないでしょうか?

ある時間にミーティングを設定しているのですが、皆、その時間には集まってきません。中には、定刻に来る人もいますが、その人たちは、結局は長く待たされることになります。
このようなことが続くと、最初は時刻通りに来ていた人も、どうせ皆、定刻には来ないからと、遅れてやって来るようになります。こうした行動が繰り返された結果、ミーティングが開かれるまでの時間は際限なく後ろにズレ込んでいきます。

また予定通りにミーティングが終わりませんから、次の予定にも遅れてしまいます。しかし、遅れて始まったミーティング中に、次の予定があるからと席を立とうとした人には、皆から批判的な視線が注がれます。

このようなことを繰り返していると、そのコミュニティー全体では、膨大な量の時間が浪費されていきます。時間に正確なコミュニティーと比較すると、もしかすると半分以下の時間しか活用できていないかもしれません。この集団では、同じ仕事を2倍の時間をかけて行っているわけですから、生産性は半分ということになります。こんな状態でお金もうけなどできるわけがありません。

※写真はイメージです。

自分が属している組織や集団がこのような状態だった場合、どうすればよいのでしょうか?

皆を説得して状況を変えるという手もありますが、たいていの場合、それは不可能です。こうした集団に属している人は、お互いがお互いの足を引っ張り、誰かが抜け駆けしてリッチにならないよう、一種の監視を行っています。こうした意識の低いコミュニティーの雰囲気を変えることは極めて困難というのが現実なのです。
少し冷たいようですが、そのような人たちとはさっさと縁を切り、新しいコミュニティーを探すことの方がずっと有益でしょう。

1日は24時間と決まっており、これは誰にとっても平等で、何年経っても条件は同じです。しかし現実には、24時間をいつまでもフルに活用できるわけではありません。その理由は、人間は必ず年をとるものだからです。

若い時にはあまり考えないかもしれませんが、年を取っていくと、自由になる時間はどんどん少なくなっていきます。今できることをしておかないと、将来、同じことができる保証はないのです。

何か新しいことを始めるタイミングは、早ければ早いほどよいといわれますが、それは事実です。何より若い時は体力的に無理が利きますし、失敗しても、大きなマイナスにならなければやり直しができます。

しかし、年齢を重ねていくうちに、そうもいかなくなります。

体の無理が利かなくなり、計画的に仕事が進まないと、いろいろと支障が出てくるようになり、最終的にはすべてコストに跳ね返ってきます。つまり1時間の値段はどんどん高くなっていくのです。

どんなに若い人であっても、ましてや、ある程度の年齢を重ねた人にとっては、1分1秒でもムダにすることはできません。非常にシビアな言い方ですが、現在の1時間は、10年後には1時間ではなくなると考えるべきでしょう。そうであればこそ、あらゆる困難を受け入れてでも、今の時間をフル活用すべきなのです。これがお金と時間の本質的な関係です。

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