お金を呼ぶ教養塾

【第28回】ありがとうと言える人はお金持ちになれるという話は本当?

経済評論家加谷 珪一

心から「ありがとう」と言える人にはお金が寄ってくる。このような話をすると、何やらスピリチュアルな雰囲気になってしまいますが、そうではありません。現実問題として、「ありがとう」という言葉をたくさん使う人は、お金と仲良しです。

人というのは単にお金をもらえるから仕事をするというほどドライな存在ではありません。社会の役に立っている、人から感謝される、というプラスアルファがあって、はじめて大きなモチベーションにつながってきます。

人間がそのような動物である以上、何かをしてくれた人に対しては、たとえお金を払っていたとしても、「ありがとう」という気持ちを伝える方がよいに決まっています。結果としてビジネスにもよい影響が出てくると考えてよいでしょう。

ところが、世の中には、相手に対して感謝の気持ちを表わすことができない人が大勢います。困ったことに、人に感謝しない人ほど、自分は人から感謝して欲しいと思っていますから、この状況はなかなか改善しません。

つまり、普段の生活において人から感謝の言葉をかけられるケースは思いのほか少ないというのが現実なのです。

このため、人に対して感謝の気持ちを素直に示すことができれば、相手は非常に喜び、一生懸命仕事に取り組んでくれます。結果として仕事もうまくいくので、お金とも仲良くなれるという仕組みです。

お金持ちに関する本などを読むと、お金持ちの人は「ありがとう」という言葉を多用すると書かれています。

先ほど述べたメカニズムが作用しているなら、お金持ちの人が「ありがとう」をよく使うというのはうなずける話です。富裕層と呼ばれる人たちは、周囲からどう見られているかを常に意識していますし、自身の利益について非常に敏感ですから、意図的にこうした感謝の気持ちを伝えている人は多いはずです。

お金があると気持ちに余裕が出てきますから、多少、嫌なことがあっても笑って済ませられるという面もあるでしょう。

※写真はイメージです。

お金持ちの人たちはある意味で非常に狡猾(こうかつ)ですから、この話については嫌な印象を持った人がいるかもしれません。しかし、筆者はむしろポジティブに捉えた方がよいと考えています。

経済というのは不思議なもので、多くの人の気持ちが前向きになり、物事に積極的に取り組むようになると個人消費が拡大し、結果としてGDP(国内総生産)も増加してくるのです。少し難しい言葉で説明すると内需拡大ということになりますが、内需の原動力となっているのが消費者のマインドであることは明らかです。

そうだとするならば、たとえビジネスであっても、相手に感謝する気持ちを伝えることはとても大事であることがお分かりいただけると思います。相手への感謝を言葉にすれば、たとえそれが感謝の言葉を口にした人の利益につながるとしても、言われた側はやはりうれしいものです。言った側も最終的に本人の利益になるということであれば、誰も損する人はいません。

周囲を見渡すと、顧客や上司などにはやたらとおべっかを使っているにもかかわらず、お店などに入ると途端に横柄になる人が一定数存在しているはずです。このような人は、自らお金と仲良くなるチャンスを逃しているようなものです。

ここまで極端ではないにせよ、気付かずに似たような振る舞いをしているかもしれません。自分がそうなっていないか、折に触れて見つめ直した方がよいでしょう。

感謝の言葉に加えて「挨拶(あいさつ) 」にも似たような効果があります。

日本の職場では、朝、同僚に会ってもほとんど挨拶をしないという人を結構、見かけます。すべての国の状況を知っているわけではありませんが、これは国際的に見てもかなり珍しい光景なのではないかと思います。挨拶というのは、すべてのコミュニケーションのベースになるものですから、お互い挨拶を交わしていて損はありません。

積極的に挨拶し、感謝の気持ちを素直に表わすことができれば、その行動は、いつか財布の厚さという形で自分に返ってくるのです。

お金を呼ぶ教養塾

【第36回】世の中に「オイシイ話」は転がっているのか?

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第35回】他人へのプレゼントにはお金をかけた方がよい理由

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第34回】豊かになりたければ「怒り」を否定してはいけない

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第33回】会食にかかるお金についてどう考えるか

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第32回】決断が速いことはなぜ重要なのか

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第31回】お金のセンスをトレーニングするもっとも効率的な方法は?

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第30回】お金と見た目の関係

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第29回】割り勘よりおごりの方がよい理由

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第28回】ありがとうと言える人はお金持ちになれるという話は本当?

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第27回】高いモノは良いモノか?

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第26回】どんぶり勘定の方がお金持ちになりやすい?

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第25回】お金はお金のあるところに寄ってくるという話は本当?

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第24回】お金はまとまっていると意味がある

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第23回】自分の一生と冷静に向き合ってみよう

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第22回】お金持ちになれる趣味の持ち方とは

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第21回】お金は天下の回り物

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第20回】物事の是非と損得勘定をしっかり切り分ける

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第19回】相関関係と因果関係

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第18回】「そのうち」は永遠にやってこない

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第17回】率と絶対値の違いをマスターする

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第16回】「数字」はお金の教養そのもの

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第15回】今現在、1年後、5年後、10年後を同時に考え、30年後は考えない

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第14回】金利の意味を知ればお金が寄ってくる

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第13回】お金持ちはお金持ちになってお金持ちになる

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第12回】時間には値札が付いており、その値段は刻々と変わる

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第11回】お金持ちほどお金を使わなくなる話のホント・ウソ

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第10回】消費してよいお金とダメなお金の違い

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第9回】学歴とお金は関係あるの?

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第8回】理解と共感の違いを理解できると、自身の経済力は飛躍的に高まる

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第7回】お金を遠ざける思考回路、お教えします

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第6回】経済的自由を得ることの意味

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第5回】お金が貯まらないのは、承認欲求が強すぎるから

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第4回】幸せはお金で買えるのか?

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第3回】年収1000万円では「お金持ちの生活」を送れない

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第2回】お金に縁のある「教養人」は、徹底して資産額を重視する

経済評論家加谷 珪一
  • 投資
お金を呼ぶ教養塾

【第1回】お金に縁のある人は、常に相手の目線で物事を考える人

経済評論家加谷 珪一
  • 投資

あなたにおススメの記事

pagetop