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世界がグローバル化していく中で、大学には国際社会でリーダーシップを発揮できる「グローバル人財」の育成が求められている。この課題に大学教育はどう応えるべきなのか。東洋大学では、創立125周年記念事業の一環として、先進的な取り組みを行う国内主要大学の学長にお集まりいただき、事例の紹介と共に、現在の問題点やその解決策を議論する「学長会議」を開催した。





「学長会議」(各学長からの発表/ディスカッション)

開催日:2012年12月15日(土)
会 場:東洋大学 井上円了ホール

基調講演 I
今日の大学教育とグローバル人材の育成を考える

文部科学省高等教育局長 板東 久美子 氏
東京大学法学部卒業後、文部省(現 文部科学省)へ入省。文部省生涯学習局婦人教育課長、文化庁文化部著作権課長、秋田県副知事、文部科学省初等中等教育局財務課長、高等教育局高等教育企画課長、大臣官房人事課長、大臣官房審議官、内閣府男女共同参画局長、文部科学省生涯学習政策局長等を経て、2012年より文部科学省高等教育局長。
ローバル化への対応は大学に求められる一番大きなテーマとなっている。
 各国で初等中等教育から高等教育に至るまでグローバル化への対応や学生の国境を越えた移動による流動化が進む一方で、我が国では、経済的問題や語学力、就職問題などの要因から留学する日本人は2004年をピークに減少を続けている。また、欧米先進諸国と比べると我が国の大学が受け入れる留学生数は極めて低水準で、大学そのものの国際競争力の低下も指摘されている。
 我が国が直面する課題を解決するために大学が果たす役割は大きい。グローバル化に対応した人材育成のためには、拠点大学の形成などによる大学の国際化や産学協同によるグローバル人材の育成推進の飛躍的な推進が急務だ。また、足下では学生の授業以外の主体的な学修時間の少なさも問題となっている。主体的に学び、考え、行動する力を鍛える大学教育へ、質的な転換が求められているのだ。また大学院教育でもグローバルに活躍する博士の育成などを通じた体系的な教育を充実させることが必要だと考えている。

基調講演 II
グローバルに活躍できる人財とは−競争力向上に向けてのダイバーシティー

G&S Global Advisors Inc. 代表取締役社長 橘・フクシマ・咲江 氏
泉女子大学卒業後、ハーバード大学、スタンフォード大学にて修士取得。1991年から2010年まで、コーン・フェリー・インターナショナル(株)日本担当社長、米国本社取締役を経て現職。その間、政府特別委員会委員、ソニー、花王等の日本企業の社外取締役を兼務。人財に関する著書多数。2008年ビジネスウィーク誌「世界で最も影響力のあるヘッドハンター・トップ100人」に唯一の日本人として選ばれる。
は人材という市場で20年間仕事をしてきたが、その間、市場価値のある人という意味で「人財」という字を使っている。どこの国の企業であれ求められる人財は性別や国籍などを問わず、会社を変革することができるグローバルプロフェッショナル=チェンジエージェントだ。 しかし、日本人の多くは語学力を含めダイバーシティ(多様性)対応能力など、グローバル人財としてのスキルが低い。国内では最も身近なダイバーシティーである女性の登用も遅れ、グローバル競争への対応力が不足している。しかしここ数年、日本の企業の認識も変わってきた。競争力強化のためにはダイバーシティーの促進が重要だと考えるようになり、女性の登用や日本人留学生や外国人留学生の採用・育成にも積極的になっている。
 グローバルに求められている人財となるために、大学で身に付ける必要があるのは職務能力の元になる基礎的能力の育成で、大切なもののひとつが異なる環境や個性と向き合うダイバーシティーへの対応能力だ。私は「外柔内剛」という言葉が気に入っている。どういうときも自分の信念は譲らずに、しかし、多様な価値観に柔軟にしたたかに対応できる人財。それが今の日本に求められていることだと思う。

「学長会議」(各学長からの発表)

青山学院大学 学長 仙波 憲一 氏
青山学院大学経済学部卒業。
青山学院大学国際政治経済学部教授、同学部長、同大学院国際政治経済学研究科長、副学長などを経て、2011年12月より学長。
専門は、理論経済学。
ローバル化に関してはさまざまな考え方があるが、それぞれの大学にあったやり方があるのではないか。
 本学が考えるグローバル人材とは、「地球規模の課題発見・問題解決に、進んで挑み、協力し、やり遂げる意志と能力を持ち、人間のquality of lifeを深め、社会を秩序立てて人間中心の国際社会の発展に貢献できる人間」だ。単に英語を喋ることができるというだけではなく、国や人種、宗教を問わず、人と痛みを分かち合い、積極的に助け合う、協力・協働できる人材、「国境なき学生たち」の育成を目指している。そのために、東アジアや東南アジアをターゲットし、積極的に留学を促す施策を実施している。今後は大学組織の一層のグローバル化を目指し、学部や大学院、高校と大学、NGOなどの社会とのそれぞれの連携を強化していきたいと考えている。

慶應義塾大学 塾長 清家 篤 氏
慶應義塾大学経済学部卒業。博士(商学)。
慶應義塾大学商学部教授、同学部長、同大学院商学研究科委員長などを経て、2009年5月より塾長。2011年3月より一般社団法人日本私立大学連盟会長。
専門は、労働経済学。
生に身につけてもらいたいのは自分の頭で考える能力だ。技術は刻々と変化し、マーケットの構造も変化する。ある技術や市場構造の下で、すぐに役立つ人材はその時は役に立っても変化の時代にはすぐに陳腐化してしまう。大学は学生の人生に責任を負わなければならない。大学が行うべき事は変化への対応力の育成だ。そのためには学問を身に付け自分の頭で幅広く、奥深く、存分に考える能力が必要となる。グローバル化の中で求められるのは異なる文化的背景の下でのコミュニケーションであり、できるだけ早く異文化理解を経験することとその必要性を認識することが大切だ。本学では海外に留学する学生を増やし、海外からも留学生に来てもらい、国内の学生と机を並べて一緒に勉強してもらうことで一体的な国際教育を目指している。

法政大学 総長 増田 壽男 氏
慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学。
法政大学教授、同学部長、同比較経済研究所長などを経て、2008年4月より総長。
法政大学名誉教授。一般社団法人日本私立大学連盟常務理事。公益財団法人大学基準協会副会長、理事。
専門は、経済政策。
政大学では学生が主体となり30年以上前から毎年、留学生のスピーチコンテストを行っているが、グローバル化という言葉がなかった時代から留学生を日本人の学生たちがサポートしている。また、本学には日本の労使関係を研究する大原社会問題研究所や能楽研究所があり、ともに海外の研究家にとってはなくてはならない存在となっている。グローバル化という前に問われることは、こうした、世界に「知」を発信できる学問を生み出すことだと考えている。10月にはじめてロンドンで校友会を開催したが、およそ100人の卒業生が集まった。現地で結婚、仕事をしながら数十年、生活されている女性の方も数多く参加され、海外と交流するときには、我々を使わない手はないと励まされた。海外で働いている卒業生は数千人単位でいるはずで、そういう方々とどういう交流を持つかが重要だと実感した。国際的な交流に関しては学生たちが、自分たちの力で世界に打って出ることが必要で、そのための力を付けることが大学に求められているという問題意識から、法政大学ではグローバル人材育成センターを立ち上げた。

立教大学 総長 吉岡 知哉 氏
東京大学法学部卒業。
立教大学法学部教授、同学部長を経て、2010年4月より総長。
専門は、欧州政治思想史。
学教育の視点からは、グローバル化への対応と同時に、その意味を問わなければならない。大学の現場には、20年後、30年後の社会を担う人間を育てることが求められている。本学では2006年に「多文化・多言語能力のグローバル市民の育成」を目指す国際化推進を答申し、12年には国際化推進本部を設置。その間に留学プログラムを拡大するなど言語教育の改革や国際化を意識した学部の新設を進めてきた。国際交流協定校は11年度現在で111校、11年度の海外留学生は述べ830名、外国人留学生は12年度には大学院も含めると519名となっている。リベラルアーツ教育の重要性を再確認し、新たなリーダーシップ教育や留学プログラムを付加したグローバル人材育成を行っている。今の学生は、失われた20年と言われる低迷期の日本で、発展のエネルギーを感じないまま育ってきた。留学の経験や留学生との交流を通じて、社会変革に向けた期待や活力を感じ取ってもらいたいと考えている。

東洋大学 学長 竹村 牧男 氏
洋大学では建学の時より国際化への対応を行ってきたが、現在は哲学教育、国際化、キャリア教育の3つの柱を軸とした教育改革に取り組んでいる。グローバル人財については、哲学をもって行動ができ、基礎学力、専門学力、社会人基礎力、語学力、コミュニケーション能力を豊かに具える人、異文化理解と自国の文化を発信できる人などと定義づけている。また、グローバル化による一元化と、異文化間の共生が課題となる多元化が交錯する時代に、地球社会を拓いていくリーダーシップがある人材を育成したいと考えている。英語能力の向上を図るためにTOEICの全学無料受験や、海外留学支援についても予算を投じ能力に応じた奨学金制度を設けている。グローバル人財の育成・輩出は大学にとって重要な課題であり、全学で取り組むと共に、大学間の連携も深めていきたいと思っている。

「学長会議」(ディスカッション)


◇コーディネーター
 お茶の水女子大学 学長 羽入 佐和子 氏
お茶の水女子大学文教育学部卒業後、同大学院修士課程人文科学研究科修了。1982年同大学院博士課程人間文化研究科修了、学術博士取得。
お茶の水女子大学教授、副学長・附属図書館長を経て、2009年4月から現職。
国家公務員倫理審査会委員、男女共同参画推進連携会議議員、文部科学省科学技術・学術審議会専門委員、日本学術会議連携会員。
専門は、哲学、倫理学。


 青山学院大学   学長 仙波 憲一 氏
 慶應義塾大学   塾長 清家 篤 氏
 法政大学     総長 増田 壽男 氏
 立教大学     総長 吉岡 知哉 氏
 東洋大学     学長 竹村 牧男 氏
              (以下敬称略)

羽入:お茶の水女子大学は文部科学省(文科省)のグローバル人材育成推進事業に採択され、第3言語習得による多言語能力の向上や海外の学生と卒業研究を英語で発表し合ってディスカッションをする企画などに全学をあげて取り組んでいる。
このように5つの大学の学長がグローバル人材の育成について議論をするのは非常に貴重な機会だ。先生方それぞれの感想や意見をおうかがいしたい。
仙波:学長になる前に国際政治経済学部長として、学生にいかに海外の経験をさせるかに取り組み、ネパール、タイ・ミャンマー国境の難民キャンプ、火山と地震に苦しむインドネシアのアチェ、ベトナムの山間部など、発展途上国に連れていった。学生は理論的な事前の勉強と現場での経験という双方のバランスを取り学ぶことの重要さを感じ取り、そして最後は人と人とのつながりの大切さやすばらしさを実感できたのではないかと考えている。
清家:国際化や国際交流にあたっては、量的な面だけではなく質を維持することが大切だと考えている。慶應の学生を触発してくれるだけの力を持った留学生に来てもらいたいし、学生を海外に出す際は信頼できるレベルの質の高い大学とプログラムを吟味しあった国際交流が必要だ。
 学部でもダブルディグリーを取れるような取り組みをしている。フランスのパリ政治学院(シアンスポ)とのダブルディグリーでは、慶應の学生は4月入学、シアンスポの学生は9月入学で学事暦が異なるが、お互いのカレンダーを守りながら、2年ずつ単位を取れるようなプログラムを調整して作ることができた。
増田:法政大学の大学院情報科学研究科では中国においてダブルディグリープログラムの協定を締結し、37大学の学生の受入の体制を整えている。毎年10人程度の学生を受け入れているが、留学生が卒業まで日本にいるというプログラムを作ることは非常に難しい。ダブルディグリーをするといっても、結局、日本の留学生のように海外に1年程度行き帰ってきてから単位を取ると言う形になると、本当の意味で国際交流として有効かどうかを考えることもあり、一層の工夫が必要であると感じている。
吉岡:基本的にはキャリア教育とグローバル人材の育成はそんなに違うものではない。本学に入学する学生には、第2志望、あるいは第3志望で入学してきた学生がいる。そこで最初に、ここが4年間学ぶところだと自覚させることが重要となる。例えば国際経営学科では1年次生は入学時に合宿をし、夏には海外EAP(英語集中プログラム)に参加するが、そこで仲間意識ができ、学習への動機付けができていく。グローバル人材の育成に特化したカリキュラムというものが存在しているわけではない。学生自身が理解してコミットしていかなければ、いくら仕組みを作っても空回りをしてしまう。
竹村:各学長のお話を伺っていると、みなさんが大学教育はどうあるべきか非常に真剣に考えていて、学生の立場にたち学生の目線を大切にしていることに感銘を受けた。そこで私からの質問として、法政大学や立教大学のグローバル人材開発センター設立の経緯やどのように機能しているかをぜひ知りたいと思っている。
増田:文科省にグローバル人材育成推進事業を申請する際、すでにすべての授業を英語で実施するなど先進的に国際化に邁進しているグローバル教養学部やすべての学生に留学を義務化している国際文化学部をはじめ様ざまな国際プログラムがあるが、更に、全学をどうやってグローバル化させていくのかを検討した。その結果、先進的なこの2学部の取り組みや新規事業の開発又はこれまでのグローバルプログラムを更に充実化、多様化、発展させるための部局横断的組織を作ることが、有効であると考えた。現在、グローバル人材育成センターを立ち上げたばかりであり、今後、どう運用できるかが本学のグローバル化の鍵となるだろう。
吉岡:本学のセンターはまだ仮称で準備室段階。立教は経営学部国際経営学科が先進的な取り組みをしているがそこでのノウハウをどう広げていくかを検討しているところだ。
羽入:各大学のグローバル化に向けた「センター」設置等の取り組みを教えてほしい。
仙波:本学には国際交流センターがあるが、今は留学生を呼んで、日常生活サポート等の機能にとどまっている。しかし将来は、学生の教育プログラムを考える機能を持った機関になるべきだと考えている。そのためセンターに人材を配置し、プログラムにコミットできる権限を与え、教育のためのプログラム開発能力をつけさせたい。
清家:私どもの国際センターは世界各地の大学と協定を結び、互いに研究者や学生を派遣・交流する国際交流の拠点となっているが、国際化を統合するためには国際センターが司令塔的な役割を果たすということではなく、各学部がどこでも国際対応ができるようにするべきと考えている。
吉岡:本学には国際センターがあり、海外の大学と新たに協定を結ぶ取り組みや、留学生や教員の派遣、受け入れに取り組んでいる。大学全体の国際化を図る中、例えば職員の英語力を向上させる必要があるなど、具体的な問題が起こってくる。うまくウオッチしながらどういう形で国際化の動きを統合し、組織を組み立てていくかが今後の課題だ。
羽入:グローバル化に対応するためのルーティンワークと、グローバル人材を育成する教育システムを具体的にどのように推進させるかに課題があるということだと思う。そういう点では今回の情報共有は非常に有意義だと考えている。グローバル化がなぜ大学に求められているのか。産業界や社会の要請に大学はどう応えるべきだろうか。
清家:産業界のトップは流行に流されやすいところがあり、グローバル人材ということをキャッチフレーズ的に言うが、実際に企業で採用に携わるセクションではグローバル人材を明確に定義できているわけではない。彼らにとって大切なのは業務で使える人間かどうかと言うことでグローバル人材かどうかという括りではない。また産業界にとって使い勝手がいい学生を育てるのが大学の役割ではない。大切なのは学生が良い職業人生を送ることだ。大学の仕事は、新たな状況を自らの頭で理解し、その理解に基づいて問題を解決する人材を育てることだ。
竹村:大学のグローバル化とグローバル人財の育成は分けて考える必要がある。大学のグローバル化にはいろいろなテーマがあり、一番大きなことは学士力の国際的通用性だと思う。学力だけではなく人間力、創造的な思考力等が問題となってくる。そうしたカリキュラムを作っていくよう大学が教育の質を変えていかなければならない。グローバル人財の育成という点では、社会を変革できるような、グローバルな視野を持った人財を育成していかなければならない。それは何も現在の産業界が欲する人間を作ると言うことではなく、むしろ現状を変えていく力を備えた人財を作っていく、そうしたことを大学は考えていかなければならないと思う。
吉岡:学生が社会に出て行き、いかに生きることができるか。時代の変化は速く、困難は山のようにある。そういったことに対応できる根本的な力を育てるために、大学がどのようにカリキュラム化するかを考えなければならない。あまり授業に出なくてもすごい存在になる、そんな学生もいる。大学は学生の可能性をできるかぎり引き出すことのできる仕組みを作っていかなければならない。体育会やサークル、ボランティア、インターンシップなど様々なレベルで考える必要があるのではないか。国際化もその一環だ。
仙波:社会からの要請は、大学よ、自分たちできちんと教育をし、社会人となるような資質を備えさせて育て上げるという責務を果たせということではないか。私はまず我々自身が学生を「鍛える」べきで、その上で、学生たちに大切なモノは何かをきちんと教える必要があると考えている。
清家:大事なのは大学に入った時に、大学で勉強をする、その意味をしっかりと身につけてもらうことだ。学事暦に関しては高校を3月に卒業するということが変わらない限り、大学入試後の半年間は集中的に大学生活へスムーズに入れるような教育をきちんとやるのがいいのではないかと考えている。
(会場から):グローバル化についての論議を聞いたが、そもそも大学の存立意義は何だと考えるか
仙波:大学の役割は知の継承と人材の育成だ。グローバル人材の育成はその人材育成の一類型だと理解している。知の継承、知の創造により人材が育つと考えている。
清家:大学は学問によって人を育て、学問によって新しい価値を作り出すところだ。今すぐ役に立つ人ではなくても、長期的に社会を支えていくことができる人材を育てていく。大学でしかできないのは長期的に社会を豊かにしていくことだと思う。
増田:グローバル人材育成の問題が提起された背景には、日本の大学そのものが、国際競争力がないという大きな批判があるのだと思う。世界の大学ランキングで日本の大学がなかなか上位に入れない。それは単にランキングの問題だけではなく、日本の大学としての存立の理由について、突きつけられている問題であることを認識すべきである。つまり、グローバル化のなかで日本の大学の評価はどこにあるかと提起された問題について大学人として受け止め、きちんと議論をする必要があると思う。
吉岡:大学は社会が必要ないと判断したら無くなってしまうものだ。個々の技能を身に付けるためだけの機関なら、そのための学校があればいいではないかと判断された瞬間に大学は不必要なものとなってしまう。では大学が大学であるためには何が必要なのか、常に考えていかなければならないと思っている。
竹村:大学の役割は教育、研究、社会貢献と言われる。教育に関しては、未来の地球社会を作っていく、そういう人間を育成することが大学の使命だと思っている。グローバル化は一元化だが、国際社会は決して一つにはならず、さまざまな文化や伝統は尊重していかなければならない。一元化の方向と多元化の方向が交錯する中で、日本を含めて未来の新しい地球社会を作っていく、そうしたことに貢献できる人財を育成していくことが求められていると考えている。
羽入:グローバル人材の育成という大学の役割の一側面を紹介できたのではないかと考えている。先生方、会場の皆さんのご協力に感謝して学長会議を閉会する。