• facebook
  • twitter
  • button-onbutton-off
    • VOL1
    • VOL2
    • VOL3
    • VOL4
    • VOL5
    • VOL6
    TOPに戻る
     
Vol.3 大きな伸び代が期待できる日本の観光産業若い世代からの新しい発想に期待
石屋製菓株式会社代表取締役社長 石水 創

グローバルな「人財」の育成を標榜する東洋大学は、2017年4月「即戦力となる実務能力」「観光政策を具現化できる能力」を備え、グローバル市場化する観光業界をリードする人材を育成する「国際観光学部国際観光学科」を開設予定です。

そこで、日本人のみならず、アジアを中心とした多くの外国人観光客に支持される北海道銘菓「白い恋人」の石屋製菓社長の石水創氏(2004年東洋大学法学部 経営法学科卒)に話を伺いました。

石屋製菓は、コンサドーレ札幌のメインスポンサーをはじめとするスポーツへの協賛、芸術や文化活動などを通じて、地域活性化による観光振興に注力しています。そうした取り組みを通じて石水氏が感じる多様化する観光ニーズにあわせた人材の育成について、新学部に期待することなどを語っていただきました。

さまざまな側面から観光を考えることのできる人材が必要
さまざまな側面から観光を考えることのできる人材が必要

私は東洋大学の法学部出身で、会長の父も東洋大学の卒業生です。父はボクシング部に入っていましたが、私はスキー部に所属し、寮生活をしていました。毎日5時半に起きて朝練をした後、上級生の朝食を作り、日中は授業に。夕方からも厳しい練習をした後に寮へ戻って夕食を作るという毎日を過ごしていました。

スキーというと個人スポーツのような印象が強いかもしれませんが、リレー競技やインカレなどの大会では団体スポーツでもあります。競技を通じてチームワークの大切さを、寮での団体生活を通じて自主性や責任感を意識する姿勢が身に付きました。厳しくもありましたが、同時に東洋大学での学生生活は人生で一番楽しかった時期でもありました。今でもスキー部OBの仲間とは連絡を取り合い、夏の合宿へ激励に行ったりしています。東洋大学は近年では特に駅伝など、スポーツの面でも注目されていますが、卒業後も母校を応援できるのは大変幸せなことだと思っています。

大学の授業で特に印象に残っているのはドイツ語です。高校までの受験に向けた英語の勉強と違って、生きた言葉を学ぶことができ、生まれて初めて「語学って面白い!」と気づかされました。この時芽生えた語学への興味が、卒業後のイギリス、スイスへの留学のきっかけとなりました。

石屋製菓は製菓会社であると同時に、北海道土産の定番商品を扱う観光産業でもあります。その意味で、来年4月に母校で国際観光学部が開設されることに大きな期待を寄せています。ご存知のように、現在、北海道には中国や台湾をはじめとする海外からの観光客が急増しています。CSRの一貫としてはじめた「白い恋人パーク」は今や年間60万人が訪れますが、その約40%が外国人観光客です。また、白い恋人は“北海道のお土産”から“日本のお土産”となって全国の国際空港で販売されています。パークでは中国語と英語に対応し、外国人観光客をターゲットとした新たな商品の展開も進めていますが、日本の魅力、北海道の魅力をもっともっと発信していくためには、いろいろな側面から観光を考えることのできる人材の必要性を強く実感しているところです。アジアを中心に観光客が急増する今、「観光」というキーワードで全国から東洋大学に集まった学生から、何か新しい発想が生まれるかもしれない。卒業生としても、現在観光産業に携わる者としても、大いに期待しています。今後は地元の北海道だけではなく全国から人材を採用したいと考えていますので、国際観光学部で学んだ卒業生と一緒に仕事ができる日を楽しみにしています。

観光政策と産業の橋渡しができる人材に期待
観光政策と産業の橋渡しができる人材に期待

東洋大学卒業後は、家業の石屋製菓に入社しさまざまな部署を経験。7、8年仕事をしたところで、もう一度学びたいという気持ちが高まり、終業後の夜間にビジネススクールに通いました。実務経験があったため、組織論を学んでもビジネスプランを学んでも自分の会社に置き換えて考えることができ、大変勉強になりましたね。

ビジネススクールでのMBAを修了した年に社長に就任。社員の行動指針になるよう「しあわせをつくるお菓子」という企業理念を掲げました。社員教育では、明確な目標を発信し、それに対して主体的に努力できる人材の育成をめざしています。社員一人ひとりが自分で考えて行動できるようになってほしいからです。そのためには、どうしてもさまざまな経験が必要。これから社会に出る学生の方には、とにかく早い時期に外の世界に出て、いろいろな人と会い、いろいろな体験をすることを意識してほしいですね。その点で、語学研修や海外でのインターンシップ、グローバル企業での実務研修などを経験できる国際観光学部での学びは実践的だと思います。新学部では、マネジメント職を目指すコースもあるそうですが、そういった学生もインターンシップで接客や販売などの現場を経験することはとても有効でしょう。

3年前、ホテルや旅館をはじめとする北海道の観光業関係者で「北海道観光を考えるみんなの会」という集まりを立ち上げました。その当時、北海道の観光予算は6億円程度。沖縄の92億円と比較しても、観光政策に産業を育てるという視点が抜けていたように思います。そのような状況から、観光にかかわる業種が集まり情報交換を行うなど連携をしながら、道や市に対して働きかけを行った成果もあって、現在の観光予算は30億円にまでなりました。実際、ここ2〜3年で外国人観光客は爆発的に増えています。日本の産業としても、北海道の産業としても、観光の分野はこれからの伸び代が大きい。自治体や経済産業省などの官公庁とも連携し、積極的に北海道の魅力を発信していきたいと考えています。産業と行政の連携は観光政策や地域振興などで今後ますます重要になるでしょう。東洋大学の新学部では観光政策分野の教育にも注力されるということですので、その橋渡しができる人材の育成を視野に入れた取り組みにも注目したいですね。

profile

profile 石屋製菓株式会社代表取締役社長 石水 創
1982年、札幌生まれ。2004年東洋大学法学部 経営法学科卒業後、石屋製菓に入社。1年間のイギリス、スイスへの語学・菓子留学を経て、2011年から2年間 小樽商科大学大学院(商学研究科アントレプレナーシップ専攻)で学び、MBAを取得。2013年7月に代表取締役社長に就任する。石屋製菓に入社後は、製造、販売、財務、品質管理、商品開発とさまざまな部署を経験。その経験を通して「しあわせをつくるお菓子」を目標に掲げ日々取り組んでいる。また、北海道の地元企業としての観光産業への貢献や、文化イベントやスポーツへの協賛などを通じた地元振興への取り組みにも力を入れている。
学部紹介

国際観光学部 国際観光学科

2017年春に開設予定。日本経済の成長戦略の柱として政府が掲げる観光。今後も見込まれる訪日外国人観光客の増加で「グローバル市場化」する観光業界を、政策・産業の両面から支え、日本文化を世界に発信できる即戦力人財の育成を目指す。
詳しくはこちら
  • vol10
  • vol2

BACK NUMBER

ページのトップへ戻る