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Vol.5 垣根を越えて繋がることで自分の可能性を広げ新しい社会の新しい働き方をみつけよう
株式会社クラウドワークス 代表取締役 CEO 吉田浩一郎

情報ネットワークの急速な進歩は、日々、新技術や価値が生まれる変化の時代をもたらしました。新たなシステムやサービスを一人でゼロから作るのは難しく、多様な人々とインターネットを通して連帯し、素早くアイデアを形にできる人材が今求められています。こうした社会の要望に応えるべく、東洋大学では2017年4月に「情報連携学部」を開設予定です。「連携」をテーマに、情報やシステム、さまざまな専門性を持った人材など、あらゆるものをICTを活用して結び付け、あらたな価値を生み出せる人材の育成を目指します。

そこで今回は、「クラウドソーシング」という、リソースとニーズをシステムを通じて連携させ、あらたな価値を生み出すサービスを手掛ける、クラウドワークス社の代表取締役CEO・吉田浩一郎氏にお話を伺いました。同社は、クラウドソーシングを通じて、働き方だけでなく、社会保障のありかたにまで変革をもたらそうとする、まさに21世紀のビジネスを展開しています。吉田氏の考える「連携」や、これからの社会での働き方など、若い世代に向けてのメッセージを語っていただきました。

ヒトモノコトが垣根を越え連携することで新たな働き方を創出
ヒトモノコトが垣根を越え連携することで新たな働き方を創出

高校時代は「役者になりたい」という夢があったため、東京に出たいという以外には進学先にあまりこだわりはなく、都内の大学に当時新設された学科に進みました。そこはさまざまな分野を横断的に学べる学際的な学科で、2年生までは経済学、社会学、心理学を包括的に学び、3年生以降は一つの分野にフォーカスするというカリキュラムでしたが、新設ならではの面白さや、新たな視点を得る学びがあったと思います。東洋大学でも2017年に3つの学部が新設されるそうですが、特にICTを活用した連携をテーマとする情報連携学部は、私たちのようなビジネス領域にも密接に関連しており、非常に関心を寄せています。

私たちクラウドワークスのビジネスモデルからもおわかりいただけるように、今はさまざまな分野が連携することで新たな価値を生み出す時代といえます。例えば、全国に散らばっているエンジニアやデザイナーの方々が、インターネット上で繋がることができ、技術や情報を共有して新たなプロジェクトにチャレンジすることが可能です。学生や子育て中の方、引退したシニアの方など、自分が置かれているコミュニティを越えて連携することで視野が広がり、それがイノベーションに繋がることもあるでしょう。私自身も会社経営において、他の役員、社員らと連携することで、強いチームを作っています。さらにベンチャー企業である私たちが、大手企業と連携し、新たな価値を生み出すといった事例も多々あります。このように社会の価値観や働き方が大きく変貌している時代においては、人と人、企業と人、そして企業と企業など、垣根を越えて連携していくことが、あらゆるビジネスにおいて必要になっています。それらを実践的に学べる情報連携学部には、即戦力となる人材の育成が期待されます。

「“働く”を通して人々に笑顔を」というミッションを掲げたクラウドワークスは、企業がインターネットを介して個人へ仕事を直接依頼する「クラウドソーシング」によって、人々の働き方に変革を起こしています。例えば、これまで個人の信用は企業にあり、お金を借りるにも、家を借りるにも、企業の信用情報が必要でした。今後は、個人の能力を証明するデータをインターネットのクラウド上に蓄積することで、企業への所属に関わらず信頼を得られるようになりますので、多様な働き方を選べる時代に近づいていくでしょう。今後はクラウドで働く人たちを取りまとめて社会保障制度や教育体制を整えることで、個人でも安心して働ける環境を提供することにも取り組んでいきたいと考えています。

大学とは社会で生きるための知恵や知識を学ぶところ
大学とは社会で生きるための知恵や知識を学ぶところ

大学生時代に運営していた劇団での手痛い失敗から役者になる夢を断念し、「やりたいことではなく、向いていることをやろう」と気持ちを転換。営業職として一般企業に就職しました。その後も自分を試すために転職を重ね、ベンチャー企業の上場に携わったり、世界に挑戦したいという思いから起業したりと転身を続けてきました。

起業して、ベトナムでのアパレル事業に進出しました。いままで、輸出入をしたこともなく、アパレル事業もまったく経験がない中、なかなか軌道に乗せることができず、ベトナム事業に日本国内での儲けをつぎ込んでいました。そうしているうちに、日本の仕事を担当していた役員が取引先を持って退社してしまいました。振り返ってみれば、「人のために、ありがとうと言われることをしよう」という発想が抜け落ちていたように思います。それから、東日本大震災を経て働くことへの価値観が変化してきたことをきっかけに、時間や場所にとらわれないインターネットを通じて仕事ができるクラウドワークスのサービスを立ち上げました。 私のこれまでのキャリアは一見回り道にも見えますが、学生生活やこれまでの転職を通じて、「環境や場所が変われば自分の考えが必ずしも正しいわけではない」と常に自分自身を客観視できるようになりましたので、21世紀のビジネスを作ることを目指す経営者としても非常に大きく役立っていると考えています。

かつてのように会社の成長が個人の成長でもあった時代とは違い、現代は自分で働き方を作り成長していく時代です。また、社会不安はかつてより大きくなっていますので、これからの世代はその不安に向き合っていく必要もあるでしょう。私は、「大学とは社会で生きていくための知恵や知識を得る場所」だと思っています。そしてその社会は、ますますICT化が進み、いまある仕事の中にはロボットに奪われるものも出てくるでしょう。そうなった時に、ロボットに管理される人ではなく、ロボットを管理する人になるには、社会を理解し、自分自身の固有の「好き」や「どうしたいか」を素早く実現できるスキルを身に付ける必要があります。まさに、情報連携学部で育成するアイデアを形にできる人材が求められているのです。

情報連携学部で学ぶ皆さんには、ぜひ1つの専門分野だけでなく、幅広い教養を身に付けてほしいと思います。世界に挑むために留学するのも良いでしょう。学部の多彩な学びのプログラムを通して、時には失敗しながら、インターネットの向こう側にある、今目の前に見えていない世界を想像し、未来の社会に想いを馳せてみてください。

profile

profile 株式会社クラウドワークス 代表取締役 CEO 吉田浩一郎
1974年生まれ。東京学芸大学を卒業後、パイオニアなどを経て、ドリコム執行役員として東証マザーズ上場を経験した後に独立。事業を拡大する中で、ITを活用した時間や場所にこだわらない働き方に着目。2011年11月にクラウドソーシングサービスの株式会社クラウドワークスを創業する。2014年12月に東京証券取引所マザーズ市場上場。2016年4月現在、登録会員は87万人、利用企業は上場企業をはじめとして12万社にのぼる。著書に『クラウドソーシングでビジネスはこう変わる(ダイヤモンド社)』、『クラウドワーキングで稼ぐ! ―時間と場所にとらわれない新しい働き方(日本経新聞出版社)』など。
学部紹介
学部紹介

情報連携学部 情報連携学科

2017年春、東京都北区に完成する赤羽台キャンパスにて開設予定。ICTを活用し、多様な人々と「連携」できる力、システムを「連携」させる力を身に付けることを目的とし、さまざまな実践的な学びを提供する。学生によるスタートアップ企業立ち上げへの支援制度も提供される予定となっている。
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