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vol.6 あえて厳しい環境に身を置き、試練を乗り越えた経験がグローバルビジネス時代を生き抜く大きな力に
株式会社電通 グローバル・ビジネス・センター長 馬場章正

グローバル化が進む今、海外展開を行っている企業は年々増え続けています。これからの時代に働くということは、どのような業種・業態の企業に勤めても、海外との連携や競争と直面することになります。

そんな中、グローバルに活躍できる「人財」の育成を目指す東洋大学では、グローバル社会におけるさまざまな課題を解決し、イノベーションを起こす知識と能力を身に付けたリーダーを育成する「国際学部 グローバル・イノベーション学科」を2017年4月に開設予定です。

そこで今回、株式会社電通のグローバル・ビジネス・センター長、馬場章正氏にお話を伺いました。同センターでは、クライアントの海外事業展開において、ビジネスの現地化に向けた多様なソリューションを提供しています。さまざまなナショナルクライアントのグローバル展開に携わる同氏に、グローバルビジネスの現場で必要となる素質や、若い世代へのメッセージについて語っていただきました。

海外留学、海外赴任を通して痛感した英語習得の重要性
海外留学、海外赴任を通して痛感した英語習得の重要性

私が電通に入社したのは1987年。当時は既存メディアの枠を超えた、新たなメディアのあり方が模索されていた時代でした。そこで、当時注目されたケーブルテレビなどのニューメディアと呼ばれる領域における新しいコミュニケーション開発に関わる仕事に従事したいと考え、電通を志望しました。入社後6年間は、マーケティング局に配属され、企業などの広告やキャンペーン戦略の企画立案を中心に、商品開発やテーマパークの基礎計画に携わるなど、仕事を通して幅広い知識と経験を得ることができました。現在は、電通グローバル・ビジネス・センター長に就任し、東京本社を起点とした電通グループのグローバルビジネスを統括する役割を担っています。具体的には、日系企業がグローバル展開する際のサポート業務、電通系エージェンシーのヘッドクオーター機能の提供、電通グループのリソースの海外展開、そして、こうしたグローバルなビジネス環境に必要となる電通グループ社員の人材育成を行っています。

私にとって、グローバルビジネスに携わる最初のきっかけとなったのは、入社7年目に海外研修員として、アメリカのロサンゼルスにある南カリフォルニア大学の大学院に留学し、15か月間でコミュニケーションマネジメントのプログラムを修了したことでした。学生時代に留学していたわけでも、英語を熱心に勉強していたわけでもなかったため、渡米後数カ月は本当に苦労しました。現地で集中的に語学研修を受けてから、大学院に通ったのですが、宿題の量がとても多く、人生で一番勉強した時期でした。もちろん社会人になってからも英語を習得することは可能ですが、より学習や研究に没頭できるよう、学生時代に英語の基礎を固めておいた方が良いと思います。

無事に大学院でのプログラムを修了した後に帰国し、継続してグローバルビジネスに関わることになりました。まずは電通総研というシンクタンクでメディア研究を行いつつ、今後電通が海外進出する際のモデルについて研究していました。さらにその後、私自身が海外で働く機会を得て、バンコクとロンドンでの駐在も経験しています。

2017年、東洋大学に新設される国際学部のグローバル・イノベーション学科では、原則として授業を英語で行い、日本人学生は1年間の海外留学が必修になっているそうですが、卒業後のビジネスの現場で武器となる実践的な英語の基礎能力を学生時代に身に付けておくことは、大きなアドバンテージになると思いますね。

グローバルなビジネス領域で求められる人材とは

いま企業がグローバル展開する上での大きな課題のひとつが、マネジメントの現地化です。文化や価値観が異なる現地のスタッフと協働するため、コミュニケーションの取り方や関わり方が重要になってきます。また、日本で売れたものが海外でそのまま売れるとは限りません。現地に行ってみないと分からないことがたくさんあるのです。ビジネスのグローバル化、デジタル化に伴い、スピード感を持って、日々受容と変革を繰り返していくことが求められます。

では、これからグローバルなビジネス領域で活躍する人材にはどのような資質が必要か。これは私自身が留学や海外赴任を経験して感じたことですが、語学力はもちろん、異文化コミュニケーション力や人間力といったものが挙げられます。世界中どこへ赴いても、基本的には人と人との付き合いになりますので、意志の疎通を行うための手段は不可欠です。ですが、その手段とは決して英語だけではありません。新たに海外赴任する社員に対して、私が必ずかける言葉が「謙虚であれ」ということです。まず、相手の国を尊重し、そこで「働かせていただく」という意識を持たなければ、現地の人たちとの良い関係性は築けません。ましてや、その中でリーダーシップを発揮していくことなど不可能です。その意味でも、ぜひ学生のうちに、海外を経験して異文化と触れ合ったり、外国人留学生と交流することで、異文化間のコミュニケーション力を磨いてほしいと思います。

海外の若者たちとビジネスの現場で勝負する力を学生時代に培ってほしい
海外の若者たちとビジネスの現場で勝負する力を学生時代に培ってほしい

これからの若い世代は、国内だけでなく、世界中の若者が競争相手になります。私がバンコクやロンドンでの海外赴任の際に出会った若者たちは、日本の若者に比べて仕事に対する貪欲さや、芯の強さを感じました。彼らのような人材と勝負しながら、その中でリーダーシップを発揮していくのは容易なことではありません。新設される国際学部※のように、学生時代に海外留学する機会に恵まれるのであれば、ただ留学しに行くのではなく、多少背伸びする気持ちで自分自身に試練を課してみるのが良いと思います。あえて厳しい環境に身を置き、海外の人と切磋琢磨しながら試練を乗り越えることで、人としての芯の強さを身に付けることもできるでしょう。新学部で学ぶ学生には、将来グローバル社会で活躍することを見据えて、変化が激しい世の中で、常に挑戦し続ける気持ちや、新しいことに挑戦する意欲を持ち続けてもらいたいですね。そして、国際舞台で活躍し、地球社会の発展に寄与できるようなリーダーシップを持った人材が、新学部から輩出されることを期待しています。

profile

profile  株式会社電通 グローバル・ビジネス・センター長 馬場章正
株式会社電通グローバル・ビジネス・センター長。1963年生まれ。
東京大学を卒業後、1987年に株式会社電通に入社。
入社後の1992年には南カリフォルニア大学修士課程に15か月間留学。
帰国後は電通総研やメディア・マーケティング局を経て、2003年4月からバンコクやロンドン駐在をはじめとするグローバル関連部署を歴任。2013年4月より現職。
学部紹介

国際学部 グローバル・イノベーション学科/国際地域学科

2017年春に開設予定。経済、貧困、資源など、さまざまな新たな課題に直面するグローバル社会。この新たな社会課題に対し、イノベーションを起こすリーダーシップ力や、課題解決力を身に付けた人財の育成を目指す。
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