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10月23日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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特集大学

東北福祉大学:理論と実践で福祉を学び高い専門性と人間力を育む

進化を続ける「福祉の総合大学」

萩野浩基学長

 高齢者の暮らしを支えたい、看護の仕事に就きたい、子ども達に学ぶ楽しさを伝えたい――。「福祉の総合大学」として知られる東北福祉大学には、福祉・教育・保健・医療をはじめとする様々な分野で働くことを夢見て、全国各地から学生が集まる。

 仙台の地に開学して約140年。いま、卒業生の活躍の場はますます広がりつつあり、社会福祉士や精神保健福祉士、介護福祉士、保育士、幼稚園教諭や小・中・高等学校・特別支援学校教諭、看護師、作業療法士、理学療法士などのスペシャリストのほか、地方自治体や企業で力を発揮する人も多い。

 今春、東北福祉大学は社会福祉のさらなる発展に貢献すべく、大きな変化を遂げた。

 第一に、学部・学科を再編し「教育学部教育学科」を開設。新学部設立の狙いを萩野浩基学長は力強く語る。

 「教育学部では、幼児・中等教育から特別支援教育、生涯教育まで幅広く学び、様々な課題やニーズに対応できる実践力のある教育者を育成します。ここでは幼稚園教諭をめざしながら保育士の資格を取得したり、小学校教諭をめざす学生が同時に中学・高等学校教諭のための学びを深めたりすることも可能です。幼保連携や小・中学校の一貫教育化が進むいま、そんな高いスキルと広い視野を持った人材が必要とされているのです」

 第二に、総合福祉学部に新たに「福祉行政学科」を設置。政治や経済、法律、マネジメントなどの知識を幅広く学び、地方公共団体や企業で活躍できる人材の育成をめざす。

 「高齢者福祉に加え、障がい者の自立支援、防災・減災など、行政の果たすべき役割はいま一層重要になりつつあります。高い専門知識と技術を身につければ、地域社会に大きな貢献ができることでしょう」

 第三に、社会福祉士の資格取得や行政機関等での仕事を志す学生が集まる総合福祉学部「社会福祉学科」の入学定員を100人増の400人へと変更。高まる福祉のニーズに応え、さらなる有用な人材の育成に力を入れる。

 ほかにも、通信教育で学ぶ社会人、准看護師から正看護師になるために学ぶ社会人のために、仙台駅東口キャンパスを新設するなど、次代を見据えた様々な改革が進められている。

福祉大を志す人に望む「気概」とは

 東北福祉大学が大切にしているのは徹底した"現場主義"だ。

 キャンパスの内外には、福祉施設や病院、保育所、幼稚園などがあり、学生は4年間を通して現場経験を積むことができる。また教育学部では、提携先の小学校を学生が定期的に訪れ、休み時間や放課後の子どものケア、授業の補助などにあたっている。

 「座学と現場体験を行き来しながら学ぶカリキュラムは、建学の精神『行学一如』に基づくものです。"理論"と"実践"を一体のものとして学び習得することが、社会で真に貢献するためには不可欠なのです」

 専門教育だけではない。幅広い教養科目のほか、坐禅(ざぜん)を組んで自己と向き合う、学内の「けやきホール」や「芹沢銈介美術工芸館」で一流の音楽や芸術に触れるなど、多彩な学びの機会に恵まれている。

 「福祉に関わる分野は、相手の言葉や表情、しぐさなどから気持ちを察する、豊かで繊細な感性が求められます。大学4年間は、そんな感受性を育み、福祉に携わる人間としての素地を作る期間でもあるのです」

 学生たちの高い志が表れているのが、盛んなボランティア活動だ。震災関連の活動はもちろん、障がいのある学生のサポートや高齢者の生活支援、オープンキャンパスの運営など、様々な活動に、なんと約7割もの学生が参加。公認団体は100を超える。

宮城県名取市での学習支援ボランティア活動

 東北福祉大学の4年間で身につくのは、福祉のプロフェッショナルとしての専門性だけではない。豊かな感受性や倫理観、行動力、地道に研鑽(けんさん)を積む姿勢といった高い「人間力」こそが、福祉のみならず様々な分野で重宝され続けるゆえんだろう。

 萩野学長は高校生へ熱いエールを送る。

 「18歳のいま、やりたいことが決まっていなくてもいいのです。ただ、『人のために役立つ人間になりたい』という気概をもって、東北福祉大学へ入学してきてほしい。 一度きりの人生をどうか力いっぱいエンジョイしてください」

Data東北福祉大学

創立 1875年
学部 総合福祉学部、総合マネジメント学部、教育学部、健康科学部
学生数 5,500人
ホームページ http://www.tfu.ac.jp
お問い合わせ先 〒981-8522 宮城県仙台市青葉区国見1-8-1
TEL.022-233-3111(代表)

活躍する卒業生

「心の復興」の力になりたくて

2013年 総合福祉学部社会福祉学科卒業
(宮城県)女川町社会福祉協議会 女川町地域包括支援センター 支援相談員

木村和紀さん

 大学2年の終わりに東日本大震災がありました。ボランティア活動で石巻市や女川町を訪れた際に感じたのは、被災者の皆さんの笑顔を取り戻す「心の復興」の力になりたいということでした。特別養護老人施設からも内定をいただきましたが、幅広い視点から福祉に携わることのできる女川町の社会福祉協議会の職員になることにしました。今年の春からは、地域包括支援センターで高齢者のための総合相談を担当しています。話を聞くことの難しさを実感していますが、「相談してよかった」「話を聞いてもらって気が楽になった」という言葉をいただいた時は、大きなやりがいを感じます。

充実した学びの環境と豊富な実習が魅力

2010年 子ども科学部子ども教育学科(現・教育学部教育学科)卒業
小学校教諭

井間律子さん

 学生時代、1年次から実際の教育現場に触れることができたのはとても有意義でした。先生も教育現場を経験している方が多く、日々の授業や教員採用試験対策も親身に指導していただきました。特別支援教育について学べたことも、大変役立っています。現在受け持っているクラスでは、時折、豆知識も織り交ぜるなど、子どもたちが興味を持続できるような授業を心がけています。「楽しかった」「もっとやりたい」という声を聞くと、明日はどんな授業を作ろうかとわくわくします。これからも全力で子どもたちと向き合い、一人ひとりの成長を支えていきたいと思います。

Topics

推薦入試、一般入試がインターネット出願に

 2016年度推薦入試・センター試験利用入試・一般入試の出願は、全てインターネットからになる。出願書類の取り寄せ不要で、24時間出願でき、記入漏れや書き損じの心配もない。受験生向けサイト「With You+」で詳細情報が見られるほか、『入試ガイド2016』に掲載されている。また9月からのオープンキャンパスでは出願の説明会も実施する。※AO入試は従来通り志願票(紙)による出願となる。

救急救命士の受験資格が取得可能に

 緊急患者を病院へと移送する救急車内で、医師の指示のもと心臓マッサージなどの救急救命処置を行う救急救命士の受験資格が、2015年度より総合福祉学部福祉行政学科、総合マネジメント学部、健康科学部医療経営管理学科で取得可能に(定員20人)。「いのち」を支えるために的確な判断力と実践的な応用力を身につけるとともに、公務員採用試験対策も基礎から計画的、徹底的にサポートする。

東北福祉大学のホームページはこちら