在宅時間を快適にする
様々な住宅が話題に
在宅時間が増えたことで、これまでにはなかった住まいへの要望がたくさん顕在化しました。朝日新聞社が行った働くパパママ100人へのアンケートでは、新型コロナウイルスの感染拡大前と比べて、暮らしや住まい方について約8割の方が「意識の変化があった」と答えています。具体的には「在宅時間が増え、快適な住環境づくりをしたい」「地方や他県への移住に関心を持つようになった」などが挙げられました。特に、在宅ワークの時間が急増した人は、それまで仕事をするためのつくりではなかった空間でどう快適に在宅ワーク時間を過ごすか、苦労したのではないでしょうか。テーブルや椅子、パソコン用のモニターを新たに購入して、少しでも効率的に在宅ワークをできるようにした人は多かったようです。それでも、生活感のあるリビングでの仕事に違和感を覚える人や集中できないことにストレスを抱える人も。そんな悩みを抱える人たちのために、住宅業界各社からは新しいライフスタイルに合わせた暮らしをサポートしてくれる新たな商品が登場しました。
たとえば旭化成ホームズは、ニューノーマルで変化した家族の暮らしにフィットする「onefitto(ワンフィット)」を発売。夫婦で在宅ワークスペースへの要望が異なる場合が多い、という調査結果に着目し、夫婦それぞれが在宅ワーク時間を快適に過ごし、家族とのふれあいや趣味など、自分の好きなことも楽しめる居場所「ダブルワークスペース」を提案。また、オンとオフとの切り替えができる「パーソナルベランダ」を隣接させることで、より豊かな環境を実現するなど、時代の変化を踏まえた新たなアイデアを盛り込んでいます。
ほかにも、家事のしやすさを意識した間取りや動線を採り入れた住まい、家族団らんとリフレッシュ時間に着目した住まいなど、最近登場した住まいのプランには、多様な価値観を反映したアイデアがたくさん盛り込まれています。
これから住宅購入を考える人は、各社の商品や間取りについてまず見比べてみて、どんな住まいが自分に合うかを探してみるのも楽しいかもしれません。
この機会に、住む場所から
考えなおす人も増えている
新しいライフスタイルに合わせた住まい選びで話題になったもう一つのテーマは「離れた土地への移住」です。リモートワークの頻度が飛躍的に増えたことにより、思い切って通勤に便利な自宅を売り、大自然の中で暮らし始める人が増えているといった話題は多くのメディアで紹介されました。広い家に住んでこんなに魅力的な価格、といった情報はとてもインパクトがあります。でも、そこまで思い切った決断ができるのは通勤の必要性がほとんどなくなった人に限られるかもしれません。そこまでの思い切った決断はしにくい人には、都市部から離れてはいるものの、通勤ができなくもない、いわば「ほどほどの郊外」の物件が人気です。子育ての観点からも、大人が自宅での時間を充実して過ごすためにも、今より少し広いところに、でも通勤の時間やある程度の利便性も考慮したい……そんな意識が反映されているようです。
一方、都市部の住まいの人気が落ちているかといえばそうでもなく、各社の発表によると、夏前からは見学や問い合わせが堅調に推移しているところも少なくありません。長時間電車に乗ることを避け、徒歩や自転車で必要な場所に移動できるという点から、郊外シフトとは逆に、都市部への移住を考える人も増えているということです。
ライフスタイルの変化に合わせて、どんな場所で暮らすかを考えることは、自分と家族の人生をどう過ごしたいか、改めて考えること。
これまでの価値観から一旦離れて、今年一年はどんな生活を送りたいか、これからの人生をどんな場所で過ごしたいか、家族で話し合ってみてはいかがでしょう。
2020年10月上旬実績(n=100)
安心安全の新たな基準
換気や空調も話題に
安心・安全はいつの時代も住まい選びの大事なキーワード。耐震性や耐火性、防犯など、これまで広く認識されていた安心・安全の基準に加えて、住まいの換気が重視されるようになりました。住まいの空気を清潔に保つ換気にはコツがあります。YKK APでは、シミュレーションをもとに、窓の開け方による換気の違いを可視化し、ホームページで発信しています。
(https://www.ykkap.co.jp/info/ventilation/)
大事なのは、空気の入り口と出口をつくり、空気が室内を流れるようにすることだそう。換気しやすい工夫がされた窓やドアへのリフォームは、適切な換気をするための近道として検討してみたいものです。
これから住まいづくりを検討する人には、全館空調システムを選択するという方法もあります。昨年10月に三菱地所ホームが発表した全館空調システム「新・エアロテック‒UV」は、これまでの空調システムに感染症対策のための除菌機能を追加したもの。住宅や関連商品の性能は日々進化しており、新しいライフスタイルや新たな課題に対応する住まいの選択の幅はどんどん広がっています。各社の工夫を見比べながら、どんな住まいが家族の安全・安心につながるかを考えてみたいものです。








