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1月の列車運休、過去10年で最多 大雪に悩むJR

2011年1月28日0時57分

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写真:列車の遅れや運休が減らせるよう、JR北海道の作業員は晴れた日にも予防除雪に余念がない=札幌市東区拡大列車の遅れや運休が減らせるよう、JR北海道の作業員は晴れた日にも予防除雪に余念がない=札幌市東区

 大雪の影響で、JR北海道の1月の列車運休が27日現在で667本となり、過去10年間で最も多くなっている。12月〜3月の冬期間の1カ月ごとにみても、2008年2月の992本に次ぐ歴代2位の多さ。運行ダイヤが過密な石狩・空知地方に今月中旬まで大雪が降り続き、列車の進路を切り替えるポイントが動かなくなる事態が多発した。対策は講じているが、道内は今後も平年並み以上の降雪が予想され、JRは「天気予報を見ながら計画的に人を配置したい」としている。

 列車の本数が多い札幌、江別、当別をはじめとする札幌圏や岩見沢で降雪が昼夜を問わず続いたため、遅れや運休の本数が増えた。

 JRによると、1月の運休は今月6日を皮切りに18日まで13日間続いた。特に大学入試センター試験があった16日が最も多く、札幌圏を走る函館線、千歳線、学園都市線を中心に計269本。新千歳空港に発着する快速「エアポート」が29本、特急列車も32本が運休し、この日だけで約7万人に影響した。

 運休の要因はいくつかある。JRは理由ごとの件数をまとめていないが、多いのはポイントの「不転換」だ。

 列車の進路を切り替えるポイントの線路の隙間に雪や氷が入り、ポイントが切り替わらなくなる。JRは「こうなると列車を止めて作業員が雪や氷を取り除くしかなく、運休が増える」と説明する。

 線路の除雪が追いつかず、列車が立ち往生するケースも目立つ。ポイントの不転換で列車が止まっているうちに線路に雪が積もり、前後の列車も動けなくなる例もあった。

 JRは冬期間、社員以外に駅構内や線路などを除雪する「冬季パートナー社員」を雇っている。今季は1400人規模だが、駅ごとに採用数は事前に決まっており、「局地的に大雪が降っても他の駅に応援に出ることは難しい」(JR)という。

 過去10年間でみると、これまでの1月の最多は04年の645本だったが、今年は17日にこの数字を超えた。

 雪対策はJR北海道にとって最優先課題だ。ポイント不転換を防止するための対策は三つあり、15年前から予算をにらみながら順次、設備投資を進める。しかし、こうした投資はあくまで「補助」との位置づけで、今年のように短期間で集中的に降雪があると、「結局は人力に頼るしかない」(JR)という。

 対策の一つは「圧縮空気式ポイント除雪装置」。ポイントの線路にノズルをつけ、そこから圧縮空気を吹き出して氷塊などを取り除く。札幌や南千歳、手稲など16駅103ポイントに整備。1カ所あたり約1千万円かかるという。

 JRが最も効果的とみているのは「ポイント融雪ピット式」だ。線路下に深さ約30センチ、長さ9メートル前後のコンクリートで固めた空間を設け、空間をパネルヒーターで温める。旭川や北海道医療大学、厚別、銭函、苗穂など7駅と2運転所の57ポイントに設けているが、1カ所につき約3千万円かかり、予算上の制約がある。

 道内には約2900のポイントがあるが、JR北海道の中島尚俊社長は12日の記者会見で、「ポイント数が多く、100%(整備する)とはならない。ただ引き続き、効果の高い対策を実施したい」と話した。

 そのためJRでは、地道な「予防除雪」に力を入れる。13日にポイント不転換が起きた苗穂駅(札幌市東区)では27日、作業員数人が約1時間かけてポイント付近を除雪した。一日650本の列車が行き交う要所。この日は終日穏やかな天候だったが、「降雪があっても列車の運休や遅れが出ないように」(古林正司駅長)と実施した。

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