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モノレールvs.京急 羽田国際駅「13分」の攻防

2010年10月19日10時46分

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写真:東京モノレール=東京都港区の浜松町駅拡大東京モノレール=東京都港区の浜松町駅

写真:京急電鉄=羽田空港駅拡大京急電鉄=羽田空港駅

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 羽田空港(東京都大田区)で21日に開業する新しい国際線ビルへはどちらが便利かを、東京モノレールと京急電鉄が競っている。拠点からの所要時間はどちらも「最速13分」。本格的な国際化で年間約700万人と見込まれる海外旅行客の獲得競争は、激しさを増すばかりだ。

 新国際線ビルにできたモノレールの「国際線ビル駅」は、3階の出発ロビーと直結してチェックインカウンターまで1分かからない。一方、「国際線ターミナル駅」が地下にある京急は、30人乗りの大型エレベーターを7台設置して乗客の利便性を図った。

 国際線ビルまで、モノレールは浜松町駅(港区)から、京急は品川駅(同)から、それぞれ最も速い列車が13分で結ぶ。世界の都心と空港を結ぶ鉄道の中でもトップレベルだ。新駅の1日の乗客をモノレールは約8500人、京急は約1万人と予測し、駅などに「13分」を強調したポスターを掲げて集客を競う。

 羽田への乗り入れはモノレールが先行した。東京五輪への外国人客を見越して1964年9月に開業。乗客は順調に伸び、97年度は年間約6500万人を記録したが、98年に京急が空港に乗り入れると1千万人以上も減った。

 2002年にモノレールをグループ会社にしたJR東日本は、京浜東北線の快速を浜松町駅に停車させるなどして対抗した。だが、国土交通省によると08年に京急に追い抜かれた。

 京急は都営浅草線や京成線と乗り入れ、首都圏の東西をネットワーク化している。拠点とする品川駅は、JR東海が27年開業を目指すリニア中央新幹線の始発駅になることも内定しており、このままでは京急の優勢は揺るがないとの見方が国交省や鉄道関係者には根強い。

 このため、モノレールやJR東は「切り札」として新橋への延伸の検討を進めてきた。実はモノレールは開業前に新橋までの免許を取得していた。実現すれば、新橋ではJRや地下鉄など7路線との接続が可能になる。

 ただ、モノレールの英紀一・常務取締役は「簡単にはいかない」。延伸ルート上には東海道新幹線やJR在来線、オフィスビルもあり、「大規模再開発でもない限り難しい」状況だ。このため、当面は浜松町駅の改良で巻き返しを図る。

 一方の京急。5月には地元の反対を押し切り、全列車が停車していた京急蒲田駅(大田区)を通過する「エアポート快特」を投入。品川駅からのノンストップ運転で「最速13分」を実現した。

 現在の空港線の一部ができたのは1902年。だが、戦後に連合国軍の命令で営業を停止するなどし、空港乗り入れが実現したのは98年だった。京急は、当時から新国際線ビルの位置を予測し、成田空港までを1時間程度で結ぶことを目標にしてトンネルの構造も強化しており、新駅建設もスムーズだったという。

 羽田への乗客は現在、モノレールと京急が3割ずつで、残りをリムジンバスや自家用車、タクシーが分け合う。

 羽田は31日から定期国際線が続々と就航し、本格的な24時間空港になる。だが、在来線と乗り継ぎができない時間帯はモノレールも京急も運行しない。このため、リムジンバス各社は深夜・早朝便を開始。東京空港交通では、六本木・汐留などのホテルを結ぶ路線を新設するなどして利用者の取り込みを図る。(小林誠一)

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