口福のランチ

日本人でよかったと心から思わせるごはんや「おひつ膳 田んぼ」(東京・青山)

  • 文・写真 森野真代
  • 2017年3月15日

いつも食べているサバとは別物と思える上品なみそ煮

  • あられとわさび、もろみ漬けは最後のお茶漬けのお供に

  • たっぷりの薬味をのせた鰹のたたきを味噌だれにつけて食べる

  • 特製ガス釜で炊いたご飯は粒が立ってつやつやしている

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 今週の口福のランチは、美味しいお米が食べたくなるとつい足を運んでしまう青山の「おひつ膳 田んぼ」です。オーナー兼代表の岡野真吾さんの話は感動することばかり。オープンのきっかけは、子供のころからとにかくご飯が大好きだったから。そんな単純な理由にしてはやることがすごい。なんとオープン当初から、新潟県内の自社水田での米作りと店を同時にスタート。以来20年以上、スタンスも方針も変えずひたすら美味しい米を作り、調理し、提供し続けているのです。

 最初はプロに相談したり、指導を受けたりしながら、米作りを始めたそうですが、「米は1年に1度の収穫。この道30年といっても30回経験したにすぎないですし、気候も雨量も毎年変わるので、同じことを繰り返せばよいということでもありません」と語る岡野さん。みんなで意見交換しながら、美味しい米を作るための努力を重ねています。「もちろん苦労もありますが、それも好きなんですよね」と、米好きであることがひしひしと伝わってきます。

 店で扱う米は、自社栽培に加え、岡野さんのお眼鏡にかなった生産者の米。毎朝精米した米を特注のガス釜で炊き、それが、一人ずつおひつに入って運ばれてくる。美味しいー!という声があちこちから聞こえてきます。茶椀2杯強のご飯が入っていますが、女性客もほとんど完食です。

 昼限定(16時まで)のしゃけ膳と鯖のみそ煮膳は各1,000円。肉厚の焼きじゃけも、味の染みた鯖のみそ煮も、どちらも手抜きのない上質な味わい。卵焼き、煮豆、海苔、梅干し、野沢菜炒め、しそもろみ味噌など、メイン以外も何とも食の進むものばかり。すべてのお膳に茶漬け用のお茶が付いて来るので、締めはぜひお茶漬けで。

 季節のおひつ膳や、鰹のたたき、まぐろの中落ち、明太子や鶏のささみなど、他にも10種類のおひつ膳があり、妥協なしのラインナップです。鰹のたたきおひつ膳は、たっぷりの生姜としそをのせた鰹がご飯の上に盛られ、それをみそだれに浸けて食べます。弾力と甘みのある絶品のご飯を口に含むと、本当に日本人でよかったと実感します。今年はおひつ膳を全部制覇したい気分です。

<今回のお店のデータ>
おひつ膳 田んぼ 表参道
東京都渋谷区神宮前5-49-5 B1
03-3797-3914
http://tanbo.co.jp/

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PROFILE

森野真代(もりの・まよ)

写真

ライター&エディター。徳島県出身。外資系ジュエリーブランドのPRを10年以上経験した後にフリーエディターに。雑誌やWebを中心に、旅、食、ファッションなどをテーマに執筆中。無類の食べもの好きでもあり、おいしい店を探し当てる超(?)能力に恵まれている。「唎酒師(ききさけし)」の資格取得後は、自己研鑽も兼ねて各地の酒処の探索に余念がない。友人を招いての家飲みも頻繁に開催。

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