机や壁がスマートデバイスに 6月発売のXperia Touchを使ってみた

  • 2017年4月20日

【動画】「Xperia Touch」のメディア体験会=竹谷俊之撮影

  • ソニーモバイルコミュニケーションズが発表した新しいスマートプロダクト「Xperia Touch」. 机の上に投写したアイコンを押すと、アプリが起動する=20日、東京都品川区

  • 本体の向きを変えると、壁に画像を投影できる。ぴったりとくっつけた状態なら、壁をタッチして操作も可能だ=20日、東京都品川区で

  • 文字の入力も、投写したキーボードの画像を押して行う

  • 数人で同時にキーボードやドラムをたたいて遊ぶアプリの体験コーナーは特に人気だった=20日、東京都品川区

[PR]

 ソニーモバイルコミュニケーションズは20日、平面に投影した映像に“触る”ことで、アプリやコンテンツを操作できる新商品「Xperia Touch」を発表した。同社によると、家庭用にプロジェクターとタッチ機能を掛け合わせた製品としては世界初となる。同日開かれたメディア向け体験会で、実際に「触った」感想をレポートする。

 Xperia Touchはどんな製品かを言葉で説明するのはなかなか難しい。同社の担当者の表現を借りれば「液晶画面の代わりに机や壁を画面として使うタブレット端末」だ。

 デモ機が置かれた机に投影された画面は、大きさ23インチ。スマートフォンのトップ画面のように、時刻や搭載されたアプリのアイコンが表示されている。試しにアイコンが映し出された場所の机面を押してみると、すぐにアプリが起動した。自分のスマホを操作しているのと変わらない速度で反応して驚いた。

 なぜ画像を触るだけで操作できるのか、説明を聞いた。赤外線を机面(または壁面)ぎりぎりの高さで走らせ、イメージセンサーが毎秒60フレームの速度で検出することで、指が押さえた場所を判断しているそうだ。手をアイコンの上にかざしただけでは反応せず、押すとはじめて反応するので、タッチパネルを使っているように感じた。

 映像を触ってアプリや動画を動かす楽しさを存分に味わった後は、ゲームアプリを体験。ピアノの鍵盤をたたいて音を出すアプリでは、ピアニストのデモンストレーターさんに弾いてもらったが、なめらかな指の動きに合わせて音色が響いた。すばやい指の動きにもきちんと対応している。複数の人が同時に投影された画像に触れても操作できる点も、特長のひとつ。画面の両側に分かれて2人で遊ぶエアホッケーもドラムをたたくゲームも面白く、体験したメディア関係者が夢中になっていた。

 ただ、ピアノアプリでは感じなかったが、エアホッケーでは、指の動きと、アプリの反応に若干の遅延を感じた。タッチ操作の反映速度は、あと一歩改善してほしいが、ゲーム専用機ではないので、そこまで欲張る必要はないのかもしれない。

 また、Xperia Touchは、ソニー独自の超単焦点レンズによって、25センチ壁から離せば、80インチの画像を投影できる、解像度は1366×768ピクセルとなる。暗くした室内でXperia Touchで投写した映画のデモを見たが、ホームシアターのプロジェクターとしても実用的な性能だった。壁から遠く離す必要がない点が、日本の住宅事情にも合っていそうだ。

 その他の性能面では、アンドロイドOSを搭載し、Google Playのアプリはすべて使うことができる、プレイステーション4のリモートプレイにも対応。通信にはWi-Fiを使い、ミラーリング機能を搭載したスマホであれば、画面をそのまま投影することも、逆に投影した画面側を触って、スマホ本体を操作することも可能だ。本体の重量は932グラムで、壁と机面で投影する場所を変更しようと手に持っても、重くは感じなかった。

 そもそも、Xperia Touchどんな場面で使うことを想定して開発された製品なのだろうか。同社がデモ映像で提案する使い方は、次のようなものだ。レシピをキッチンの台に映して料理を作る▽リビングのテーブルにゲームを映して親子で遊ぶ▽リビングの壁に通話アプリを投影して、家族全員で遠方の親戚と会話する。1人ずつが手に持って、下を向いて使いがちなスマホとは異なる使用方法が強調されている。

 同社スマートプロダクト部門の伊藤博史・副部門長は「スマートプロダクトを開発することで、スマホではできなかった『新しいコミュニケーションのかたち』を提案したい」と語った。

 発売予定は6月24日で、ソニーストアでの販売予定価格は約15万円。販売目標は非公開だが、同社マーケティングマネージャーの黒川直通さんは「できるだけ多くの人が触れられる機会を設けて、市場を大きくしたい。ユーザーの皆さんからフィードバックをいただき、改良していきたい。新しいコミュニケーションツールとしていろいろな使い方をして育てていただきたい」と話していた。

 実際に使ってみると、体験したことがない操作感が面白く、可能性を感じる製品に思えた。家庭向けよりも、当面はビジネスシーンでの利用が多そうな製品ではあるが、普及すると、メーカーの想像を超えた使い方が生まれるかもしれない。

(&M編集部 久土地亮)

この記事を気に入ったら
「いいね!」しよう

今、あなたにオススメ(PR)

Pickup!

Columns