私の一枚

世界で認められた原点のパフォーマンス が~まるちょばさん

  • 2017年4月24日

9.11のテロが起こる半月ほど前、ロンドンのストリートでパフォーマンスをしていた

  • パントマイムをベースにしたサイレントコメディーを行うモヒカンの二人組「が~まるちょば」

  • 全国51カ所で行う「That's が~まるちょばSHOW!+ロッケンロールペンギン」

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 これは2001年8月末、ロンドンのコベント・ガーデンという大道芸で有名な場所で、ストリートパフォーマンスをしている写真です。ライセンスを取らない自主的なパフォーマンスなので、道行く人の足どりも早い場所だったのですが、ここでは通りかかった方たちがけっこう足をとめて喜んでくれました。

 当時、僕たちはコンビを組んで2年目。どうやって自分たちのパフォーマンスを作り、世間に知っていただくか手探りしていた時期です。僕たちはもともとパントマイムのソリストでしたが、1999年にコンビを組み、ストリートだけでなく舞台でもストーリー性のあるサイレントコメディーのパフォーマンスを始めていました。しかし日本ではなかなかうまくいかず、パントマイムになじみの深い海外に活路を求め、殴り込みじゃないですが(笑)、いろんな国のフェスティバルに参戦し、修行していたのです。

 招待されたフェスと近隣諸国で行われるフェスを自分たちで組み合わせ、合間に自発的なストリートパフォーマンスを挟みながらツアーをまわりました。当然赤字だったので、友人の家を泊まり歩き、車や列車で移動する貧乏旅行。とにかく、先のことよりも、目の前にいるお客さんを笑わせることに全力投球し、試行錯誤しながらも、それがとても面白かったものです。

 そんな風にロンドンの後はスイス、ベルギー、ドイツのベルリンのフェスに参加し、車でドイツ北部に向かっている時に、いきなりラジオから9・11テロの発生を告げるニュースがドイツ語で流れてきてとてつもない衝撃を受けました。この影響と悲しみでフェスのパレードはまるでお通夜のようになり、空港のセキュリティーも厳戒態勢に。この時期から世界がガラッと変わってしまった空気を生で感じたものです。

 01年にさまざまな挑戦をしたことで、翌年は多くのフェスに呼ばれ、海外エージェントが名刺交換の列を作ってくるようになり、03年には僕たちの活動がとてもヒットしました。海外の観客はたとえ芸人が無名であっても、内容が面白ければ評価してくれます。状況が変わったのは02年ですが、今振り返ると、01年の挑戦が実を結んだ結果であり、非常に大切な年だったと思います。

 この時期、僕たちは大道芸だけでなく、舞台の活動もしたかったので、舞台のビデオも配ったのですが、反応はさっぱりでした。やっぱり生で舞台をみてもらわないとだめだと、自腹で大枚をはたきエディンバラで公演したことで、大きな賞をいただき活路が見いだせた。その一歩が踏み出せたことも、この01年に、知らない土地を渡り歩き、芸で闘ってきた手ごたえと自信からです。

 パントマイムのいいところは、言葉がまったく違う人々にも理解してもらえること。それどころか国籍も年齢も性別も宗教も問わず、表現の解釈が100人いたら100通りに拡大していくことです。現在は国内外で様々な舞台に立てるようになりましたが、今後も僕たち「が~まるちょば」の芸を万国共通の身体表現として、さらに磨きをかけていきたいと思います。

    ◇

が~まるちょば サイレントコメディー・デュオ。パントマイムのソリストとして活躍していたケッチ!(赤いモヒカン)とHIRO-PON(黄色いモヒカン)が運命的な出会いを果たし、99年に結成。「が~まるちょば」とはジョージア(グルジア)語で「こんにちは」の意味。徹底して作りこんだストーリー性のある舞台作品とライブ感覚のショーは、言葉や文化を超えて国内外で高く評価されている。2007年Newsweek日本版「世界が尊敬する日本人100」にも選出され、世界中からオファーが後を絶たない。

◆が~まるちょばのショー「That's が~まるちょばSHOW!+ロッケンロールペンギン」が全国51カ所で開催される。おなじみのモヒカン・スーツ姿で会場を爆笑の渦に巻き込む「が~まるちょばSHOW!」に加え、2007年のエディンバラ・フェスティバル・フリンジ、09年のブロードウェーでも絶賛を浴びた「ロッケンロールペンギン」を上演する。世界が認めたアーティストである彼らのステージをみるチャンスだ。5月27日の船橋市民文化ホールから始め、草加市、有楽町、府中、相模大野、品川、練馬、八王子、千葉、大山(板橋)、所沢、その他全国51カ所を回る。チケット取り扱いはサンライズプロモーション東京(電話0570-00-3337)にて10時~18時(オペレーター)。

「エディンバラやブロードウェーのど真ん中で、現地の方たち相手にぶつかって評価をいただいた『ロッケンロールペンギン』をはじめ、世界で勝負してきたパフォーマンスを、日本のみなさんが住む街で気軽にみられるので、ぜひお越し下さい。海外では自分が面白いと思ったら無名でも笑ってもらえるけど、逆に面白くなければ有名であっても相手にされない内容勝負。そんな厳しい世界で闘ってきた自分たちのショーをぜひみていただきたいです。今回は4歳以上のお子さんも入れるので、ご家族で楽しめますよ!」

(聞き手:田中亜紀子)

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