ファッションニュース

米ファッション界の低迷、浮上するには?

  • 2017年6月6日

 米国で有名ブランドの店舗縮小や従業員の大量解雇などのリストラが続いている。その要因は何で、打開策はあるのか。ファッション産業の低迷の波は今後も広がっていくのか。米ファッション事情に詳しい2人に聞いた。

顧客別に特別な提案 ダニエラ・ヴィターレ(50) バーニーズNY・CEО

米国生まれ。グッチなどを経て2010年、同社に入社。17年から現職=前田直子氏撮影

 ――今の米国でファッション消費低迷の原因とは?

 「まず、3年ほど前から観光客が減っていること。為替の関係もあるが、最近では米・中政府の国内重視の新政策がかなり影響している。もう一つは、米国では一般に服にお金をかけるよりも、食と娯楽に使う傾向が強くなってきたせいもあると思う」

 ――対応策は。

 「バーニーズ・ニューヨークでは、食に関して言えば、人気レストランやカフェを併設している。また、娯楽はネットも含めて、ニーズに合った新たな楽しみを提案していきたい。顧客の生活ぶりや価値観をどれだけつかめて対応できるかが問題です。少人数を招いた催しや刺繡工房とのコラボなどでその人のためだけのサービスはすでに実施している」

 ――服を買わない傾向そのものについては?

 「上顧客は以前よりも増えていて、服や小物にさらにお金を使うようになっている。要は顧客個人にどれだけ近づけるかがカギ。たとえば、白いシャツを買った人にそれに似合う金のネックレスを提示するなど、スタイリングを含めたレアで特別な情報を送る。ネットでも今後はその顧客のためだけの展開が大事。上質なセレクトショップと自負しているバーニーズではそれができると信じている」

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 ――今、必要なこととは。

 「ファッション業界は今、インフラ(基盤)を変える時期に入っている。しかも、成功するには他との違いを明らかにしていくしかない。いまこの難しい時代にファッションは、創造性と表現の自由をアピールすることが重要。バーニーズとしては、どんなデザイナーの才能から影響を受けるのかが大事。そしてそれを身につけることで、誰かに何かを触発することができれば、最終的に役割を果たしたことになると思う」

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