仕事の道具箱

ファスナーにこういう使い方があったとは カギを格好良くしまえるツール

  • 文・美崎栄一郎
  • 2017年6月9日

カギの束をどうやって持ち運ぶべきか(Webkatrin001/gettyimages)

 鞄(かばん)の中に必ず入れなければならないのが鍵。この鍵は構造上、角がとがっているので、鞄の中に入れたときに乱暴者になるのだ。周りの財布とか手帳とかをとにかく傷つけていく。本人に悪気はないのは分かっているのだが、どうも困ったモノだ。

 この解決策として、通常だと、キーケースに入れるんだろう。私だけかもしれないのだが、キーケースを開けるのがどうも面倒くさいのだ。ボタンとかファスナーでとじて袋状にして鍵が暴れん坊にならないようにしている。ボタンを外し、鍵を外側に回転させて開いてからドアに差す。そして、まだ同じ動作でしまわなければいけない。ファスナーの場合だと、袋とじになるように固定されているので、横、前、さらに横と3面分のファスナーを開いて鍵を取り出す。そう、そうしかないと思っていました。香川県にある革専門のメーカーのVINTAGE REVIVAL PRODUCTIONS(ヴィンテージリバイバルプロダクションズ)のSliding Keys(スライディングキーズ)を知るまでは。

ヴィンテージリバイバルプロダクションズのsliding keys(スライディングキーズ)は、ファスナーを下ろすと、連結された鍵が一度に飛び出してくる

 スライディングキーズでは、中央にファスナーが直線に1本配置されているだけ。それをスライドさせると、ファスナーに連結された鍵がスルスルと顔を出す。この商品を発見したとき、やられた!と。一瞬で鍵が出て、一瞬で戻るのだ。一秒もかからない。

 ファスナーはスライドさせることのできるパーツだから、それに直接鍵を連結しておけば、鍵を回転させることもなく直線的に鍵を鍵穴に差し出せるのだ。革で覆われているので、鍵が鞄の周りのモノを傷つけることも無く、自宅の玄関ではファスナーを下ろすだけで鍵がスルッと現れる。

ファスナーに連結されたリングと鍵をつなぐ構造は極めてシンプル

 何かを閉めるために使うのでは無く、モノを出し入れさせるところに使うのだ。これぞ、日本のモノ作り。 武士が刀を抜くかのごとく、鍵をキーケースから取り出せる。単なる鍵なので、ドアが開けられるだけなのだが、なんだか鍵を取り出すだけで格好いい。

 こういう格好いい使い方のときは、ファスナーではなくジッパーと言いたいところだが、ジッパーは登録商標。一般名称がファスナーなので、ここではファスナーで統一しておく。

【動画】ファスナーを下ろすと、ファスナーに連結された鍵が下から、顔を出す=美崎栄一郎撮影

 蛇足ながら、構造を説明すると、ファスナーに並行するサイド部分だけ縫い付けがしてあり、平らな筒状の鍵だけの厚さが入るように革を重ね、ファスナーの外側には取っ手になる部分と内側には鍵を固定するためのリングが備え付けられている。シンプルな構造だが使い勝手が良いように作り込まれている。もう普通のキーケースには戻れない。

参考URL
ヴィンテージリバイバルプロダクションズ キーケース
http://www.vrp-jp.com/product/sliding_keys_series.php?cate=05

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PROFILE

美崎栄一郎(みさき・えいいちろう)商品開発コンサルタント、ビジネス書作家

花王でさまざまな商品のプロジェクトリーダーを務め、独立。講演やコンサルティングで全国を飛び回る毎日。
著書に『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』(ナナブックス)『[書類・手帳・ノート・ノマド]の文具術』(ダイヤモンド社)『iPadバカ』(アスコム)『アイデアは才能では生まれない』(日本経済新聞出版社)『ヒットの謎解き』(日経BP社)など30冊以上。>http://note272.net/

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