中村江里子 パリからあなたへ

フランスでは「老眼鏡」も保険が適用されます

  • 文&写真 中村江里子
  • 2017年6月13日

奥が私の初めての眼鏡で手前が2本目です。どちらも状況に応じて使っています

  • 私がお世話になっている眼鏡店。チェーン展開をしているのでパリ市内のあちこちで見かけます

  • 店内は広く壁一面に眼鏡が並んでいます。この中から自分に合うものを探すのは難しいのですが、とても感じの良い店員さんが声をかけてくれて気軽に試すことができます

  • 初めての眼鏡からお世話になっているフォンさんです。悩んでいると「こちらは顔がきつく見えてしまいますね」「こちらはとても良くお似合いです」と率直なアドバイス。セキュリティソシアルやミュチュエルのわからない部分を丁寧に説明してくださいます

  • 眼鏡を選んでからお支払いするまで時間がかかるのでカフェを出してくださいました。他の眼鏡も眺めながら待ちます

  • こちらがセキュリティソシアルのカード。近年、顔写真入りのものを使っている方が多いのですが、私はまだ古いカードのままです。病院、クリニック、検査機関、薬局などで提示を求められます

  • こちらがミュチュエル。毎年2月に新しいカードが送られてきて前年のものは破棄します。そのため2月過ぎは新しくなったカードの提示を求められ、コピーを取って保存されます。眼鏡購入の際にも提示しました

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 子どもの頃から視力が良く、眼科や眼鏡とはほぼ無縁だった私ですが、今では、本を読むのも、原稿を書くのも、眼鏡がなければ不自由になってしまいました。41歳で3人目を出産。その数カ月後、妹に「あれ? 今、本を離さなかった? もしかして老眼?」と指摘され「そういえば最近、字が読みづらくなってきたなあ」と気付いたのです。

 その後、パリに住んで12年目にして初めて眼科に行きました。学生の頃に受けた検診とは違い、近代的な機械で視力検査。フランス語の医療用語も多少は覚えたつもりでしたが、目に関しては全く分かりません。検診の結果、眼鏡をかけた方が良さそうということで、老眼鏡の処方箋(せん)をいただきました。

 向かったのは、パリ市内に何店舗も展開している眼鏡店。既に使用している日本の友人たちから「老眼鏡って高いよ!」と聞いていたので、それなりの覚悟をしていました。好みのフレームを選び、担当の方と細かい話が始まりました。まずはセキュリティソシアル(健康保険)とミュチュエル(互助保険)を提示。年齢分の割引があるとのことで、43歳だった私は43%オフになりました。レンズとあわせて負担額はおよそ5000円。「えっ? 5000円でいいのですか?」

 ミュチュエルとはいわゆる任意保険で、セキュリティソシアルに加入している人であれば、こちらにも加入できます。健康保険で還付されない分を補うための保険で、自分で支払わなければならない部分の全額あるいは一部を負担してくれる互助保険です。当然、保険内容によって負担分も変わりますが、薬局や検査機関などではミュチュエルの有無も尋ねられます。

 セキュリティソシアルは、実は、眼鏡に関して負担してくれる金額が少ないのです。そこでミュチュエルが登場。これを持っていれば、老眼鏡もよほど高価なフレームを選ばなければ5000円程度の負担で購入できることになります。

 1年に1本の眼鏡は保険が適用されるようなのです。先日は、3本目の老眼鏡をつくりました。2年ぶりにお店に向かい、信頼している店員の方にお会いしてフレームを選びました。以前の2本の眼鏡も、状況に合わせて使っているので調整していただきました。

 目のケアなどをしながら、これらの眼鏡をできる限り長く使っていきたいと思っています。

 次回は6月27日の配信を予定しています。

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PROFILE

中村江里子(なかむら・えりこ、Eriko Barthes)

写真

1969年東京都生まれ。立教大学経済学部卒業後、フジテレビのアナウンサーを経て、フリー・アナウンサーとなる。2001年にフランス人のシャルル エドワード バルト氏と結婚し、生活の拠点をパリに移す。妻であり、3児の母でもある。現在は、パリと東京を往復しながら、テレビや雑誌、執筆、講演会などの仕事を続ける。2016年には「フランス観光親善大使」に就任。著書に『エリコ・パリ・スタイル』(マガジンハウス)、『ERIKO STYLE暮らしのパリ・コラージュ』(朝日新聞出版)、『女四世代、ひとつ屋根の下』、『マダムエリコロワイヤル』(ともに講談社)、新刊『ERIKO的 おいしいパリ散歩』(朝日新聞出版)と多数。

BOOK

「中村江里子のデイリー・スタイル セゾン・ド・エリコ」(扶桑社) 中村江里子 著

中村江里子のデイリー・スタイル セゾン・ド・エリコ

 丁寧に、楽しく素敵に暮らす日々をご紹介。特集はパリのマルシェ。パリの八つのマルシェの魅力をご案内。サプライズイベント「ホワイトディナー」や、日本で取材したファッション企画や合羽橋めぐりも必見! 見応え、読み応え十分の一冊です。

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