中村江里子 パリからあなたへ

フランスでは不便な200、500ユーロ札の不思議な存在

  • 文&写真 中村江里子
  • 2017年7月11日
  • 街中の小さなお店で35ユーロの買い物をした時に100ユーロ札を出しました。すると、お店の方がこのペンでお札に線を引いたのです。もちろん問題はありませんでしたが、偽札の場合は透明の色が紫になるのだそうです

  • 私のお財布に入っていた10、50、100ユーロ札。日々の生活で便利なのは5、10、20ユーロ札です

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 以前にパリの両替所で日本円をユーロに換金した際、500ユーロ札を渡されたことがあります。今のレートで約64000円になります。「500ユーロ札を初めて見た!」と驚いたのですが、その時はこれが不便で不思議な存在のお札とは知りませんでした。

 流通しているので、実際に使用されているという認識ですが、フランスではほとんど使用されていないお札があります。5、10、20、50、100、200、500ユーロ札が存在しますが、私が500ユーロ札を手にしたのはその時が初めてで、あれから何年も経ちましたが、目にすることは皆無といっていいほどです。確かにパリで60000円以上の現金をお財布に入れているのは、とても緊張します。

 では200ユーロ札ですが、こちらもまたあまり見かけないお札となっています。たまたま私が持っていた時、フランス人の友人たちが驚き「触らせて!」と言われたほどです。日常生活ではまず使用する機会がなく、支払う時に受け取りを拒否されることもあります。街中にあるATMで引き出そうとした場合、5、10、20、50ユーロ札で100ユーロ札以上はほとんど出てきたことがないと思います。

 200、500ユーロ札をお店のレジで出そうものなら、受け取りを拒否されてしまうでしょう。100ユーロ札は拒否されないまでも、偽札でないかどうかのチェックをされることが多いのです。その機械がレジ横にあるようですが、私はあまり見たことがなく、実際にはレジの方が爪で傷を付けたり、ペンで線を引いて色の変化で確認しています。日本でこのようなことはありませんよね。

 ここ最近で、私が手にした最高額のお札は100ユーロです。顔見知りのマルシェや八百屋さん、お肉屋さんなどは100ユーロ札を出してもチェックをせずに受け取ってくれますが、初めてのお店では50ユーロ札でもそのような確認をされる場合があります。2ユーロほどの買い物に10ユーロ札を出すと「細かいお金はありませんか?」と言われることも……。現金を持ち歩く習慣があまりないせいか、レジにはお釣り用の細かいお金がないことも多々あります。

 カード社会であることや偽札が出回っているということも理由でしょう。お店や場所によりますが、1ユーロでもカードで支払いができます。フランスにいらっしゃる際、換金される場合には、なるべく50ユーロ以下のお札で受け取ることをお勧めします。

 次回は8月8日の配信を予定しています。

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PROFILE

中村江里子(なかむら・えりこ、Eriko Barthes)

写真

1969年東京都生まれ。立教大学経済学部卒業後、フジテレビのアナウンサーを経て、フリー・アナウンサーとなる。2001年にフランス人のシャルル エドワード バルト氏と結婚し、生活の拠点をパリに移す。妻であり、3児の母でもある。現在は、パリと東京を往復しながら、テレビや雑誌、執筆、講演会などの仕事を続ける。2016年には「フランス観光親善大使」に就任。著書に『エリコ・パリ・スタイル』(マガジンハウス)、『ERIKO STYLE暮らしのパリ・コラージュ』(朝日新聞出版)、『女四世代、ひとつ屋根の下』、『マダムエリコロワイヤル』(ともに講談社)、新刊『ERIKO的 おいしいパリ散歩』(朝日新聞出版)と多数。

BOOK

「中村江里子のデイリー・スタイル セゾン・ド・エリコ」(扶桑社) 中村江里子 著

中村江里子のデイリー・スタイル セゾン・ド・エリコ

 丁寧に、楽しく素敵に暮らす日々をご紹介。特集はパリのマルシェ。パリの八つのマルシェの魅力をご案内。サプライズイベント「ホワイトディナー」や、日本で取材したファッション企画や合羽橋めぐりも必見! 見応え、読み応え十分の一冊です。

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