1万円から始める草食投資

“預金バカ”になっていませんか? お金にも働いてもらうという発想

  • 2017年7月18日

 投資知識ゼロのライター・藤田が、実際に投資するまでの奮闘記をつづるこの連載。前回は、日本人がいかに「預金思考(=保守的・思考停止状態)」であるか、そして、来る未来に備えて「投資家思考(=能動的・自分で自分の人生を選び取る)」に切り替えることが大切だと学びました。今回は、預金思考が行きすぎた「預金バカ」についてお話しいただきます。

教えてくれるのは「草食投資隊」のお三方!

渋澤健・コモンズ投信取締役会長 草食投資隊長男
中野晴啓・セゾン投信代表取締役社長 草食投資隊次男
藤野英人・レオス・キャピタルワークス代表取締役社長 草食投資隊三男
藤田佳奈美・投資知識ゼロのライター

お金はただの紙。本当に価値あるものは一体?

藤野 突然ですが、これ、1万円札。これって何でできてます?

藤田 紙。

藤野 紙ですよね。僕らがそう思っているから1万円の価値があるわけです。でも実際はただの紙です。僕らは一生懸命働いて紙を集めているわけですよ。本当は、お金自身も働けます。それなのに今の日本では、多くの人が自分は働いて、お金はただ寝かせているだけ。いわばお金を甘やかしている状態です。

 例えばトヨタの株式は、全部合わせるとトヨタの価値になります。トヨタには、実体としての工場があって、働いている人がいて、それらで車をたくさん生産していますよね。株式はそれを分割したものなので、高い価値があるわけですよ。そう考えると、本当はお金こそバーチャル(仮想)なものであり、株式こそリアル(現実)なのです。しかし、多くの人は、お金がリアルで株がバーチャルだと思っている。株式は、実体はないまま売り買いされているものだと思い込んでいないでしょうか。

 日本は1800兆円の家計金融資産があって、937兆円もの現預金が眠っています(編集部注・2016年末の数字)。ほかの先進国ではそんなに現預金を持っていません。なぜなら、ただの紙を持っていても仕方ないとわかっているから。株式、債券、投資信託の比率が高いです。自分が一生懸命働いていて、そのお金が株式という形で例えばAmazonやGoogleの一部になる。自分も働いているけど、株式(=企業の一部)も働くから、家計金融資産は20年間で3倍になっている。

 その一方で、日本は同じ期間で5割くらいしか増えていない。僕らは一生懸命働いてただ“紙”を収集している状態です。他の国との感覚の違いを知っていただきたいです。そうすれば、投資が博打という見方はなくなっていくのではないかな。

30代のお金の現状は預金バカ傾向にアリ!

  

中野 入ってくるお金は銀行に置いてある?

藤田 そうですね。

中野 全部使っているわけじゃない?

藤田 そこから毎月食費やお小遣いがいくらと決めていて、一気に引き出してしまいます。そこから残ったのが貯金になるというイメージです。

渋澤 残高が増えてくると楽しいですか?

藤田 そうですね!

中野 藤田さんみたいに考えている人がいっぱいいて、もっと極端に貯金している人もいますけど、そういう人を私はあえて「預金バカ」と呼んでいます。それは、紙であるお金を並べて、うっとりしている人たちのこと。みんな日本がこのままだと衰退していくと漠然と思っているから、その漠然とした不安を、紙を紙のまま積み上げていくことで解消しているのです。私たちは、預金バカをやめようと呼びかける活動をしています。

藤野 日本ではタンスとかツボとか貸し金庫の中に現金が入っているんですよ。実際どれくらいの金額が日本に眠っていると思います?

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藤田 タンス預金……総額100億円くらいですかね……。

<次ページにつづく>

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