中村江里子 パリからあなたへ

先生が希望されるものを贈るフランスの朝食会

  • 文&写真 中村江里子
  • 2017年8月8日
  • 仕事に行く前に立ち寄れる時間帯なので、朝食会には保護者も出席します。カフェやジュース片手に歓談です

  • 長男のクラスの先生への贈りものです。先生方も遠慮せずに希望の品物を受け取ります

  • 次女のクラスでの朝食会。パンやお菓子、ジュースが並び、子どもたちは楽しそうです

  • ピザの形をしたグミのお菓子。手分けをして持ち寄りますが、何も持参しなくても問題ありません

  • 子どもたちが絵を描いた厚紙に先生宛てのメッセージを書いているところです。みんな書きたいことがたくさんあります

  • 次女のクラスでは贈り物と花束を渡しました。子どもたちも親が来てくれていることがうれしくて、大はしゃぎです

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 フランスの学校が夏休みに入り、7月は子どもたちと日本に一時帰国しました。日本の公立小・中学校の終業式までのおよそ3週間、通学させていただきました。夏休みの注意事項や勉強の進行具合などを説明する保護者会もあり、私も出席しました。

 会は授業後の14時半くらいから始まりました。子どもたちだけでなく、私もまた日仏の学校の違いを実感しています。いろいろとありますが、まず、保護者会が日中に行われることです。フランスでは、地域や学校によって異なると思いますが、一般的には18時半頃から始まります。仕事を終えた保護者が、大急ぎで学校に向かうのです。私が出席させていただいた日本の保護者会の日は、早朝から仕事がありましたが、午後の早い時間に終わったため間に合いました。が、お仕事をされている方々には厳しい時間帯だと感じました。

 一時帰国する前に、フランスでは学年末のさまざまなイベントがありました。その一つが感謝の会で「先生にお礼を言い、贈りものを渡すための朝食会」でした。クラス委員の保護者2人が先生と日程を調整し、メールで連絡がきます。と同時に、先生にお礼の品を贈るための集金の案内もあります。

 長女が幼稚園に入園したときは、この習慣に驚きました。金額も決まっているわけではなく、個人の自由な判断になります。全くお金を出さない人もいますし、1万円くらい支払う人もいます。以前はクラスの中に集金箱が設けられ、お金を入れた封筒をそこに入れていましたが、今ではインターネットで入金できるようになりました。

 先生が希望されるものを贈りますが、集金された金額内でおさまるものです。中には驚くものがあります。今年、息子のクラスの先生はご自身が大好きなジュエリーブランドのシルバーの指輪でした。ちなみにこれまでの贈り物を紹介すると、iPad、モダンなオレンジ色の椅子、フランスのブランドの水着、化粧品チェーン店のギフトカードなどです。

 いつ頃からこの習慣が始まったのか定かではありませんが、多少疑問に思うこともあります。フランスでも地域や公立・私立によって、また子どもの年齢によって違いはあります。でも、少なくとも私の周りの友人たちの学校では同じことが行われているようです。とてもお世話になった大好きな先生方が喜んでくださるのはうれしいのですが、皆さんはどう思われますか……。

 次回は8月22日の配信を予定しています。

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PROFILE

中村江里子(なかむら・えりこ、Eriko Barthes)

写真

1969年東京都生まれ。立教大学経済学部卒業後、フジテレビのアナウンサーを経て、フリー・アナウンサーとなる。2001年にフランス人のシャルル エドワード バルト氏と結婚し、生活の拠点をパリに移す。妻であり、3児の母でもある。現在は、パリと東京を往復しながら、テレビや雑誌、執筆、講演会などの仕事を続ける。2016年には「フランス観光親善大使」に就任。著書に『エリコ・パリ・スタイル』(マガジンハウス)、『ERIKO STYLE暮らしのパリ・コラージュ』(朝日新聞出版)、『女四世代、ひとつ屋根の下』、『マダムエリコロワイヤル』(ともに講談社)、新刊『ERIKO的 おいしいパリ散歩』(朝日新聞出版)と多数。

BOOK

「中村江里子のデイリー・スタイル セゾン・ド・エリコ」(扶桑社) 中村江里子 著

中村江里子のデイリー・スタイル セゾン・ド・エリコ

 丁寧に、楽しく素敵に暮らす日々をご紹介。特集はパリのマルシェ。パリの八つのマルシェの魅力をご案内。サプライズイベント「ホワイトディナー」や、日本で取材したファッション企画や合羽橋めぐりも必見! 見応え、読み応え十分の一冊です。

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