荻原博子の闘う家計術

ほとんどの専業主婦は「確定拠出年金」でメリットなし

  • 文 荻原博子
  • 2017年8月10日
  • Sean_Kuma/GettyImages

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 2017年1月から、専業主婦や公務員も、「確定拠出年金個人型(iDeCo)」に加入できるようになりました。興味がある方のために、専業主婦が加入するメリット、デメリットを見てみましょう。

 結論から言えば、専業主婦のほとんどは、「確定拠出年金」に加入するメリットがないでしょう。なぜなら、「確定拠出年金」の最大のメリットは、所得税を減らす税額控除が使えること。けれど、専業主婦は年収が130万円以内で夫の扶養に入っているという人なので、所得税を払っていないという人がほとんどでしょう。ということは、所得控除されても、戻ってくる税金がないということです。

 また、本格的に投資しようという人は、月額最大2万3000円などという投資では物足りないでしょうし、預貯金でいいという人も多いでしょう。ところが、「確定拠出年金」では、預貯金の利息よりも圧倒的に高い手数料を支払わなくてはならないので、貯金はマイナスになります。

 加えて、預けたお金を、60歳になるまで出すことができません。その間、子供の教育費や住宅ローンなどで貯金がなくなったら、「確定拠出年金」が引き出せないのですから、高い金利でお金を借りなくてはなりません。

 こう考えると、ほとんど専業主婦にはうまみはありません。

 実は制度改正で最もうまみを享受できるようになったのは、専業主婦と同時期に加入が認められた公務員です。公務員は、平均年収が700万円前後とサラリーマンに比べて高く、リストラもないので、「確定拠出年金」に加入すれば節税効果も大きいはずです。

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PROFILE

荻原博子(おぎわら・ひろこ)

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1954年長野県生まれ。経済ジャーナリストとして幅広く活躍。デフレを見越し、借金を減らし投資を控える「資産防衛」を一貫して提唱。現在、テレビ・雑誌・新聞などを通じて不況時の生活防衛策や、保険、金融、住宅問題など実践的な提案を発信している。著書に「荻原博子の家計まるわかり読本」(学研パブリッシング)「生命保険は掛け捨てにしなさい!」(ダイヤモンド社)など多数。「隠れ貧困 中流以上でも破綻する危ない家計」(朝日新書)が好評発売中。

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