キャンピングカーで行こう!

トラックキャンパーって、どんなもの?

  • 文 渡部竜生
  • 2017年8月16日

アメリカンフルサイズトラック(GMC・シエラ)にトラキャン用の居室を載せたところ。室内空間は国産キャブコンのそれをしのぐほどの広さがある(写真提供=MYSミスティック)

 いつも使っているクルマが、必要なときだけキャンピングカーになったらいいのに……。そんな「虫のいい話」が、実はあるんです! 解決策のひとつがトラックキャンパー、通称『トラキャン』です。今回は、ちょっと変わったスタイルの、トラキャンについてご紹介します。

まず必要なのは「トラック」!

 トラキャンは、ピックアップトラックの荷台に、箱形の居室を「必要な時だけ」、“ぽん”と載せるタイプのキャンピングカーです。つまり、トラキャンを手に入れるにはまず、トラックを持っていることが前提となります。キャンピングカーと普段使いのファミリーカーを兼用したい、と考えていた方には、難しい選択かもしれません。

 しかし、例えば、「仕事で軽トラックを持っている」「アメリカ製ピックアップトラックが好き」という方なら、キャンピングカーを「買い足す」必要もありませんし、キャンピングカーとして使う時以外は、普通のトラックとして使用できる、というわけです。

トラキャンの居室は単なる「荷物」

 トラックの荷台に「部屋」を載せるわけですから、言うなれば「居室」は単なる荷物。荷物には当然車検などありません。ナンバーも、トラックのナンバーのみです。

 「必要な時だけ持ち出す」スタイルとしては、トレーラーも該当しますが、トレーラーは「載せる」のではなく「引っ張る」ものなので、トレーラー単独での登録が必要で、車検もあります。

 一方、トラキャンの居室は完全に「荷物」ですから、ナンバーも車検もない、というわけです。車検がありませんから、当然、税金もゼロ。置き場所は必要ですが、車両ではないので「駐車場」である必要もありません。もちろん、車庫証明も不要です。こう考えると、維持費が劇的に安価であることは、簡単に想像できますよね。

 そこで気になるのが「居室」としての装備、快適性です。「トラックに載せるだけ」「箱形の居室」と聞いて、ごくごく簡易なタイプなのでは? と思われる方もいらっしゃるでしょう。

普段使いの軽トラックがキャンピングカーに早変わり! 写真はダイハツのハイゼット(写真提供=MYSミスティック)

 トラキャンの居室サイズも、さまざまです。最も小さいものは、自走式でも人気の「軽トラック用」サイズ。最大のタイプは、アメリカンフルサイズトラック用で、居室部分だけで全長5mほどになります。これはトラックベースの国産キャブコン(キャブコンバージョンの略。トラックのシャシーに居住部分を架装したもの)の全長と同じぐらいですから、むしろ居室はキャブコンより広くなります。

 気になる装備は、やはりサイズに応じてさまざま。軽トラック用は、軽キャンピングカー並み、フルサイズトラック用なら、キッチンもトイレもフル装備しています。

積み下ろしはどうするの?

 一口に「荷台に載せるだけ」とはいいますが、では、一体どうやって? と思われるでしょう。また、荷台に荷物を載せて走るなら固定が必要ですが、では「部屋」をどうやって固定するのでしょう?

写真の白いポール状のものがジャッキ。左隣の黒く長い金具がターンバックルと呼ばれるもので、車体にトラキャンを固定するツール

 まず、取り付け・取り外しについて。シェル(居室の外殻)の四隅には、ジャッキが作り付けになっています。手動のものもあれば、電動タイプもあります。これで、まず居室自体を十分に持ち上げておき(脚の細い高床式住居のようです)、そこへトラックをバックで所定の位置までセット。荷台の位置を合わせたら、ゆっくりジャッキを緩めて居室を荷台にぴったりとおさめます。箱が完全に荷台に載ったら、同じく四隅についている専用の金具で、トラックに固定します。慣れれば、電動ジャッキなら15分ほど、手動でも30分もあれば完了します。

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PROFILE

渡部竜生(わたなべ・たつお)キャンピングカージャーナリスト

写真

サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫7匹とヨメさんひとり。

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