密買東京~遭遇する楽しみ

小さな木の体に秘められた驚き 「モクセイダーズ」

  • 2017年8月24日

木でできた小さなヒーロー「モクセイダーズ」。こう見えて、手のひらに収まるミニチュアサイズなのです。全3タイプある中で、これは「RIP」。一番色々なポーズを楽しめます

 木製のヒーローたちが登場です。直球勝負なその名は「MOKUSEIDERZ(モクセイダーズ)」。

 実はこの小さな体に秘められていた、たくさんの驚き。そこにすっかりハマってしまいました。

 まず驚いたのは、これがあるものを再利用して作られているということ。それは音楽に関係する道具。人知れず大量に廃棄されているという、その素材とは……。

「NULL」。ポーズを付けると、その姿勢でピタリと止まる。この快感は病みつきになります

 実物のモクセイダーズに出会った瞬間、驚いたのは、その大きさ。というか小ささ。

 事前に見ていた写真から想像したのは、昔懐かしい「超合金」みたいなサイズ。しかし実物はその5分の1ぐらいの、手のひらサイズだったのです。

 この小ささと、そこに込められた加工の精巧さは、衝撃的。ドイツのおもちゃショーに出品し、海外の人たちが驚嘆したというのも納得の、入魂の細工が施されています。

「JOHN」。一番小さく、関節も少ないですが、組み立ても簡単なので、まずはウォーミングアップにおすすめ

 そして何よりも、このモクセイダーズにハマった一番の理由、それは関節です。

 決まる、決まる! どんなポーズもピタッと決まるこの感覚は、まさに快感。

 木で作られた小さな戦士たちの関節は、わずか5、6ミリ程度です。その関節が、自在に動き、思ったとおりのポーズになるだけでも目を見張るものがありますが、その姿でピタリと止まるこの気持ち良さ。それは実際に触れて確かめてもらうほかありません。

 そして動かし始めると、無表情だった彼らは急に生き生きと、表情豊かに見えてきて、思わず悦に入ってしまい、すっかり夢中になってしまうのです。

3タイプの大きさの違いはこんな感じ。それぞれにキャラクターがあるので、集める楽しみもあります(撮影・鈴木完)

 モクセイダーズの生みの親は、北海道に拠点を構える「RINKUL」の鈴木鵬生(すずきほうせい)さん。

 かつてはNC工作機械を使って、タンクローリーや金型などの製作に関わっていたという鈴木さんは、その技術を木工に転用。自分で工作機械から製作して、木の加工を始めます。

 幼い頃から市販のおもちゃを切り刻んでは関節を「フル可動」に改造したり、紙でロボットなどを製作していたという鈴木さん。その遊びの結晶が、この小さくて精巧なモクセイダーズなのだそうです。

 機械によって削りだされるそのパーツ。操作は、障害者の方たちの手で行われています。以前は組み立てキットの販売と、完成品の販売をしていましたが、数多く作れないため、今では組み立てキットのみを販売しています。

ピタリと決まる間節の秘密は、この小さなバネにあります

 でも実は、組み立てキットは完成品よりおすすめ。それにはふたつの理由があります。

 まずは精巧な加工を施されたパーツをめでながら、組み上がる喜びと、カスタマイズする楽しみを味わえるということ。

 全て木で作られているモクセイダーズは、削ったままの素地の状態。塗装するなどカスタマイズして、自分だけのモクセイダーズを作ることが可能です。

 そしてふたつめ。モクセイダーズは繊細な木のパーツで作られているので、遊ぶうちにいつか壊れる日がやってくるかもしれません。

 でもそんなときは、接着剤や木材を使って修理することができる、あるいはそれを機にパーツをカスタマイズするのも楽しいかもしれない。その日のために、この小さな体がどんな構造になっているのか、自分の手と目で確かめておくのは、きっと重要なことだと思うのです。

モクセイダーズの楽しみは、組み立てにあり。焦らずじっくり作業しましょう。といっても1時間ほどで完成します

 忘れていました。このモクセイダーズが何でできているのか、お伝えするのを。

 実はこの木は、ドラムのスティック。正確には、折れたスティックを再利用しています。

 なんでも、激しい音楽だと1回のライブでスティックが折れてしまうこともあるそうで、想像しているよりも大量のスティックが廃棄されているそうです。

 しかし、なぜドラムのスティックを……。

 実はこのモクセイダーズの販売元である株式会社ナイスカンパニーは、音響設備のプロデュースなどもしていて、代表の佐山元章さんも音楽関係の仕事が経歴の原点。

 そこで取引先でもある音楽スタジオで、折れたスティックを回収してもらい、材料にしているのだそうです。

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 ちなみに体の中で、白木の色の部分がスティックの再利用、そして濃い色の部分には新しいウォールナットの木が使われています。

 小さな体にいくつものストーリーが詰まったモクセイダーズ。ライブの様子など思い浮かべながら、組み立てを楽しんでもらえたらうれしいです。

(文・写真 千葉敬介)

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