キャンピングカーで行こう!

「横向き座席禁止」ハイエースのキャンピングカーに規格変更車両が登場!

  • 文 渡部竜生
  • 2017年10月18日

外見は普通のハイエース ワゴンにしか見えないが、秘密は内部のレイアウトにあり(画像提供:ダイレクトカーズ)

 今年7月26日、道路運送車両法の保安基準が改正され、従来の1ナンバー・4ナンバー(いずれも貨物車両)に加え、3ナンバー・5ナンバー(いずれも乗用車)も、横向きシート車が登録できなくなりました。

 これがどんな改正だったのかは、昨年の記事(→人気のハイエースベース車両に法改正の波?)でご紹介しましたが、この改正で困ったことになったのが『乗車定員10名』の壁です。

 そして今夏。改正法施行を受け、キャンピングカーのビルダーたちはさまざまに対策した車両を提案してきました。例えば、

・3ナンバーのまま、座席を横向きにせずに、何とか10名乗車を維持したもの
・8ナンバー登録車(特種車両)にして横向き座席をそのまま、室内天井高などその他の諸条件をクリアしたもの

 上記については、この夏に掲載した記事(→人気のバンコン「横向き座席禁止」が施行開始! 対応する新しいレイアウト案は?)を参照ください。

 これらのことを踏まえて……(複雑ですみません)、まったく新しい概念を持ち込んだ車両が登場しました。今回はそのお話を。

乗車定員の変更が可能に!

 ベース車両はトヨタ・ハイエース ワゴン。乗車定員は10名です。この車両に、キャンピングカーとしての要件をすべて満たすように架装すれば、いわゆる8ナンバー、特種車両となります。8ナンバーですから横向きシートもOKで、乗車定員10名分の座席も楽に確保できます。

 しかし、昨今人気なのは8ナンバー以外のキャンピングカー。つまり、

・キッチンは使わないので不要
・普段使いしやすいサイズにとどめたいので、ハイルーフやポップアップルーフは不要
・寝られればいい。ただし広い居住空間は欲しい

といった要望に応える、3ナンバー、5ナンバータイプのキャンピングカーです。10名乗りのハイエースですから、居住空間は十分。しかし、横向きシート禁止の3ナンバーのままで、10名分の座席を確保するのは大変だったわけです。

 では、「乗車定員を10名以下に変更登録すればいい」。ところがそれには、制動試験や衝突安全試験など、さまざまな試験を一から受けなおす必要があり、そのためには大変な労力とコストがかかります。それをそのまま、車両代金に反映させるわけにもいきません。そのため、夏の記事でご紹介したように、各社とも知恵を絞って対策を提案してきたというわけです。

 ところがここへきて、その労力とコストをかけてまで、乗車定員の変更をした車両がデビューしました。困難な規格変更に挑戦したのは、三重県津市に本社をおく「ダイレクトカーズ社」。

 ベース車両は「車内が適度に広くて」「ショッピングセンターなどの立体駐車場にも入れるサイズ」として人気の、トヨタ・ハイエース ワゴンのロング・ミドルルーフの「GL」とスーパーロング・ハイルーフの「グランドキャビン」の2タイプ。

 いずれも10名定員の車両を、2~9名の定員にしようとさまざまな試験をクリアして、変更登録させたのです。「お金も時間もかかりましたが、お客様のニーズに応えるために頑張りました」と話すのは、同社の百田雅人社長。

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 さて、10名定員ハイエースの乗車定員が変更可能ということは、どういうことでしょうか。

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PROFILE

渡部竜生(わたなべ・たつお)キャンピングカージャーナリスト

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サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫7匹とヨメさんひとり。

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