ノジュール

<第53回>将棋の町・天童(山形県)、のち酒蔵めぐりへ

  • 文 田村知子(『ノジュール』編集長)
  • 2017年10月31日

天童公園(舞鶴山)にある王将の碑

  • 駅近くにある天童市将棋資料館

  • 町のいたるところに、将棋駒が

  • 春に行われる「人間将棋」

  • 東根市の酒蔵「六歌仙」。売店で17種類ほど試飲できる

  • 定期購読誌『ノジュール』11月号は発売中。表紙は、歴史公園 鞠智城(熊本県山鹿市)):写真:中田浩資

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 史上最年少棋士・藤井四段の活躍や、漫画『3月のライオン』のヒットなどもあり、将棋ブームが起こっています。このブームを陰で支えるのが、全国で生産される将棋駒の約90%を生産する将棋の町、山形県の天童市です。

 天童の将棋駒は江戸時代に始まります。天保2年(1831)に織田信長の次男・信雄の子孫が現在の山形県高畠町から移って天童藩が誕生しましたが、石高は2万3000石。藩士の財政は苦しく、内職として駒作りを始めたことに端を発します。江戸後期の中老・吉田大八が「将棋は兵法に通じ、武士の内職として恥ずかしくない」と奨励したといいます。

 天童駅に隣接する「天童市将棋資料館」でまずは、そんな歴史やルーツ、駒の製作工程などを予習します。次に、駅から徒歩20分、市街はもとより、月山や朝日連峰、最上川を一望する舞鶴山頂の展望台がある天童公園へ。ここは、天童の春の一大イベント「人間将棋」の会場となる場所。満開の桜のもと、甲冑や着物を身に着けた人が将棋駒となり、プロ棋士によって対局が行わるユニークなもので、2日間で約10万人が訪れるそうです。

 そのあとは、将棋の町ならではの制作現場へ。工場見学のできる「中島清吉商店」(見学は要予約)では、分業の多い駒制作を自社で一貫製造しており、その匠の技を間近に見ることができます。駒づくり体験に挑戦したい人は「栄春堂」で書き駒体験を。手のひらサイズの大きな駒に、好きな文字を筆書きします。天童は温泉の町でもあるので、泊りはぜひ温泉宿で。

 また、「吟醸先進国」とも呼ばれる山形に来たなら酒蔵見学も愉しみたいもの。県内に53の蔵元があり、それぞれの個性を守りながら上質な日本酒造りが行われています。

 ノジュール11月号では、人気企画の「ひとり旅」を大特集。レトロな芝居小屋と灯籠踊りの町・山鹿の旅や、開港150年の神戸の"はじまり"を訪ねる旅などモデルプランのほか、ひとり旅におすすめの宿の選び方や、プランニング・ひとりご飯などテーマ別に、ひとり旅のコツをガイドしています。

■ノジュール:鉱物学の専門用語で硬くて丸い石球(団塊)のこと。球の中心にアンモナイトや三葉虫の化石などの"宝物"が入っていることがある。

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