パパって楽しい

「やるしかないから必死なだけ」俳優・大浦龍宇一、父子2人の子育てを語る

  • 2017年11月10日

息子の主之和(すのわ)くんには、「調和の心を持った人になってほしい」と話す、大浦さん。「“和”の語源は“調和”で、“やく”(中国の古楽器)が奏でる音に由来しているらしいんです。一音一音違う音なのに、すべての音を一斉に出すときれいな和音になる。いろいろな意見がぶつかり合う集団の中でもみんなが納得できる答えを見つけられるような、思いやりと強い意志を持った大人になってほしいです」

 俳優の大浦龍宇一さんは、中学2年生の息子がいるシングルファーザー。結婚・離婚を経て2011年から始まった父と子の2人暮らしについて、お話を伺いました。

    ◇

 息子と2人で暮らすようになって6年目。今は家事もそれなりにできますが、息子を引き取ったばかりの頃はなにもできませんでした。子どもを育てる上でまず必要なのは食事だと思うんですけど、その料理が特に苦手だったんです。でも他に誰もいないから僕がやるしかない。はっきり言って、最初は楽しくなかったですよ。できないって、苦しいから。

 単純に「家事や育児が好きか? 楽しいか?」って聞かれて、「楽しい!」って答える人は決して多くないと思うんです。独身のときはみんな自由に生きているわけじゃないですか。それが結婚したり、子どもが生まれたりした途端、自分のペースが通用しなくなる。朝の早起きなんかもそうだけど、家族の都合で一日のスケジュールが決まっていく。自分の気持ちに関係なくやらざるを得ない状況に置かれる大変さって、1人の頃は想像したこともありませんでした。ブログに手料理の写真を載せることもあるので、それなりに楽しんでいるように見えるかもしれませんが、実は今でもすごく楽しいわけではなく、「楽しむ」ようにしているんですよ(笑)。

 とはいえ、家事に育児に仕事にと、余裕なく過ぎていく日々の中で、息子はいろんなことに気づかせてくれました。家でちゃんとごはんを作って一緒に食べる。ただそれだけのことでも、おいしそうに食べる姿を見るとこんなに幸せな気持ちになるんだ、とか。そういうささいな、小さい発見の積み重ねが、「今の生活を楽しもう」という気持ちに少しずつつながっていったような気がします。

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 うちは親の都合で両親がいる家庭を築けませんでした。子どもに対して申し訳ないと感じる部分もあります。だから何事も、どんなに大変でも覚悟を決めてやり抜くしかない。やるしかないから必死にやっているだけなのに、今は「家事や育児に積極的なお父さんは良い」ということで、僕のことをすごくできたお父さんだと思っている人も少なくないです。けど、子どもと一緒にいる時間が長いほど良いってことではないと思う。それぞれの家庭に合った接し方があるはずですし。

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