モーターサイクル・リポート

GSの称号が与えられた小排気量BMW「G310GS」日本上陸

  • 河野正士
  • 2017年11月17日

“GS”はBMWブランドを象徴する、アグレッシブでアバンギャルドなモデル。新たな世界戦略車である“G”シリーズにも、早速そのモデル名が冠された。この小排気量クラスにおけるBMWの本気度がうかがえる

 BMWは11月1日より「G310GS」の国内販売をスタートさせた。BMWが新たにモデルシリーズに加えた“Gシリーズ”は、排気量313cc水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒エンジンを搭載。前方吸気、後方排気、後傾シリンダーという、ユニークなエンジンレイアウトを持つ。

排気量313cc水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒エンジンを搭載。前方吸気、後方排気、後傾シリンダーというレイアウトは、ホンダのMoto3マシン「NSF250R」や、ヤマハのモトクロッサー「YZ450F・250F」も採用する

 専用開発したスチールパイプを格子状に組み合わせたトレリスフレームは、スリムでコンパクト。アルミダイカスト製のスイングアームも採用している。

 このエンジンとフレームを使った最初のモデルが、2015年に発表され、16年6月に日本上陸を果たしたロードスポーツモデル「G310R」。そして、その第二弾がここで紹介する「G310GS」だ。

ロングノーズのフロントカウルは“GS”の象徴的なシェイプ。フレームやエンジンはGシリーズ共通だが、外装類は「G310GS」のために新たにデザインされた

 両車はエンジン、フレームの他にも、エンジンのコントロールユニットのセッティング、フロントフォークとフレームを連結するトップブリッジとアンダーブラケットにいたるまで共通している。しかし、この2台はまったく違うキャラクターを持っている。要因は前後のサスペンションだ。

 「G310GS」が装着するサスペンションは、デザインこそ「G310R」用に似ているが、中身は別物だ。オフロードでの走破性を高めるため、フロントは40mm、リアは49mmもストロークを延長し、それに合わせ前後のサスペンションセッティングも変更されている。

 またフロントホイールサイズは17インチから19インチに拡大。リアホイールサイズは変更されていないがタイヤを変更。それにより、両車のキャラクターの違いを生み出している。

さまざまなGSシリーズの開発で培ったサスペンションセッティングの巧さと、エンジンを中心とした車体の良さを感じる

 通常、サスペンションストロークを延長し、それによって重心が高くなると、加減速時に車体は大きく、そしてゆっくり動く。その動きが大きくなりすぎたり、ライダーとのリズムが合わなくなったりすると、走行中の違和感を生み、恐怖心の原因となる。しかし「G310GS」のサスペンションは適度に動きすぎない。兄弟モデルの「G310R」と違うフィーリングが得られているのだ。

 今回、試乗で走ったワインディングロードは道幅が狭く、ブラインドコーナーが多かったことから、コーナリング中にやむを得ず減速したり、さらに車体を寝かせたりすることも多かった。しかしそんな場面でも「G310GS」は安定したライディングを続けることができた。排気量は小さいながら、紛れもなくアドベンチャーモデルとしての血統を受け継いでいる。

今回の試乗では、ごくわずかなフラットダートしかルートに組み込まれていなかった。そこでの印象は良好。オンロードバイクで未舗装路を走行したときのような、サスペンションの底にあたる感覚はない

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PROFILE

河野正士(こうの・ただし)ライター

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二輪専門誌の編集部員を経てフリーランスのライター&エディターに。現在は雑誌やWEBメディアで活動するほか、二輪および二輪関連メーカーのプロモーションサポートなども行っている。ロードレースからオフロード、ニューモデルからクラシック、カスタムバイクまで好きなモノが多すぎて的が絞れないのが悩みのタネ

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