小川フミオのモーターカー

意外とトンガったSUV、キャデラック「XT5 CROSSOVER」試乗

  • 文 小川フミオ
  • 2017年11月20日

XT5 CROSSOVERは「luxury」が668万5200円、アダプティブクルーズコントロールやリアカメラミラーやリアルタイムダンピングサスペンションなどを備えた「platinum」が754万9200円(写真=ゼネラルモーターズ・ジャパン)

 エッジのきいた、という表現があるけれど、ぼくにとってのキャデラックはまさにそれ。意外かもしれないが、じつはいま、キャデラックはトンガったブランドなのだ。

 ここで取り上げるキャデラック「XT5 CROSSOVER」は2017年秋に日本で発売が開始された最新のSUVだ。日本や欧州のSUVと肩を並べる安全装備が盛り込まれている。

 いっぽうで、スタイリングは個性的。スケートボードや自転車など米国の最新のスポーツギアに通じる、現代的な存在感があると思う。

 現代的というのは、ひとつはスタイル。ウェッジシェイプ(テールゲートをやや寝かせて少しクーペ的なイメージを持たせた側面からの見た目)が、いかにも走りがよさそうな雰囲気なのだ。

ウェッジシェイプを強調するようなサイドウィンドー・グラフィックスの美しさがわかるカット(写真=ゼネラルモーターズ・ジャパン)

 フロントマスクもそうだ。クルマではパワーのシンボルとされる大型ラジエーターグリル。それを挟んで縦にLEDランプを並べた意匠は精悍(せいかん)な雰囲気があり、ぼくはとても気に入っている。

 もうひとつの現代性は装備にある。レーダー、カメラ、超音波を使った安全技術と運転支援システムが充実しているのだ。

 自動ブレーキ、全速度域対応のアダプティブクルーズコントロール、レーンキープアシスト、後退時に接近車両があるとき警告するアクロストラフィックアラート、オートマチックパーキングアシストなどだ。

 室内のリアビューミラーには、テールゲートに設置したカメラの映像を投影するリアカメラミラーシステムが採用されている。

 ドライブの楽しさもまた、キャデラックXT5の価値である。東京から群馬県は四万温泉(しまおんせん)まで試乗したところ、印象は期待以上だった。

群馬県渋川市中郷の雙林寺(曹洞宗)前にて(写真=ゼネラルモーターズ・ジャパン)

 XT5に搭載されているのは、2016年に日本市場に導入されている「キャデラックCT6」と共用する3.6リッターV型6気筒エンジン。

 ドライブを楽しくしてくれているのは、このエンジンだ。314馬力(231kW)の最高出力と368Nmの最大トルクを持つパワフルさが身上だ。

 数値だけでなく、クルマにとって重要なフィールの点でも特筆すべきキャラクターを備えている。それは回転をあげていくと楽しいということだ。

 もちろん街中ではアクセルペダルをそう強く踏み込まなくても、十分に力強さがある。いっぽう、踏み込んでいくと、ぐいぐいと加速していく感覚がじつに気持ちよい。

 最大トルク5000rpmという高回転型エンジンだけあって、回転をあげるときの加速感が楽しめる。ドライバーの気持ちとぴったり合っているのだ。これこそスポーティーなクルマの真骨頂だと思う。

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PROFILE

小川フミオ(おがわ・ふみお)

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クルマ雑誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。新車の試乗記をはじめ、クルマの世界をいろいろな角度から取り上げた記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。趣味としては、どちらかというとクラシックなクルマが好み。1年に1台買い替えても、生きている間に好きなクルマすべてに乗れない……のが悩み(笑)。

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