口福のランチ

自家製のしょうゆで食べる六白黒豚とんかつ「のもと家」(東京・大門)

  • 文・写真 ライター 森野真代 イラスト あんじミサ
  • 2018年3月5日

  

 とんかつ特集3店舗目は、都営大江戸線大門駅から徒歩3分ほどのビルの2階にある「のもと家」。少々分かりにくい場所にもかかわらず、開店前から行列ができる超人気店だ。

 オーナー兼シェフの岩井三博さんがほれ込み、「これをお客様に食べて欲しいがために店をやってるようなもの」とまで言わせる肉は、鹿児島産の六白黒豚。手足、鼻の先、尾の先の6カ所だけが白いため「六白」という名前を付けられた黒豚は、鹿児島県の特産だ。細やかな繊維が詰まったしっかりとした肉質と、融点が低く油に溶けやすいため、もたつかず、かつ甘みのある脂身が特徴だ。

 パン粉にはふわっとカラっと揚がる生パン粉を、揚げ油には温度が上がりやすいものとコクと香りの強いものの2種類をブレンドしたラードを使用する。

 そして、岩井流の火入れが最高のとんかつを完成させる。食べ手が口に運ぶ時がベストな状態になるように揚げ時間を計算し、余熱までも考慮する。同じ黒豚でも肉質はさまざま。サシの入り方や状態を見て、揚げ時間や温度を調節する。毎日揚げ続けていると、おのずと最適解がわかってくるという。

リーズナブルな値段で人気の「ロースかつ定食(1200円)」

 熟練の技は、リーズナブルに楽しめるランチタイムの白豚のとんかつにも生かされ、黒豚に匹敵するとは言わないまでも、十二分に満足できるおいしさだ。「ロースかつ定食(1200円)」、「ヒレかつ定食(1400円)」ともにコストパフォーマンスは抜群。店を知るきっかけになってもらえばと、良心的な価格で提供している。

120グラムの六白黒豚を使った「特選ロースかつ定食」は1850円

 ただ、「機会があれば、ぜひ一度は黒豚を食べてください」と、六白黒豚にかける思いは熱い。240グラムの「特選 厚切りロースかつ定食(2600円)」は、およそ4センチにもなろうかと思うほどの厚切り肉で、肉汁があふれだす。かむほどに甘みが口いっぱいに広がる。財布に余裕がある時には、ぜひ試してほしい。

葉わさびを乗せ、自家製とんかつ醤油をつけて食べるのがおすすめ

 「のもと家」一押しの食べ方が、定食に付いてくる葉わさびを乗せ、自家製とんかつ醤油(しょうゆ)にちょこっと浸すやり方。ソースよりさっぱりとして、また新鮮なおいしさだ。とんかつは高タンパクで、ビタミンも豊富。

 「とんかつを通じてみんなを元気にできれば最高にうれしい。おいしいものは人を幸せにしますから」と、岩井さんは今日も心を込めてとんかつを揚げ続ける。

店主が心から愛する鹿児島県産「六白黒豚」のポスター

<今回のお店のデータ>
のもと家
東京都港区芝公園2-3-7 玉川ビル2F
03-6809-1529
https://ja-jp.facebook.com/tonchinkan123/

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PROFILE

森野真代(もりの・まよ)

写真

ライター&エディター。徳島県出身。外資系ジュエリーブランドのPRを10年以上経験した後にフリーエディターに。雑誌やWebを中心に、旅、食、ファッションなどをテーマに執筆中。無類の食べもの好きでもあり、おいしい店を探し当てる超(?)能力に恵まれている。「唎酒師(ききさけし)」の資格取得後は、自己研鑽も兼ねて各地の酒処の探索に余念がない。友人を招いての家飲みも頻繁に開催。

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