ノジュール

<第58回>“昭和”を探して東京を歩く

  • 2018年4月2日

昭和レトロ商品博物館。昭和の街角を再現

  • 町のいたるところに映画看板が掲げられている

  • 青梅駅の地下通路にも映画看板

  • 青梅夜具地の生地見本。ギャラリー&カフェ はこ哉にて

  • 青梅赤塚不二夫会館。トキワ荘をイメージした空間

  • 定期購読誌『ノジュール』4月号は発売中。表紙は、世界貿易センタービル(浜松町)から望む東京タワー)。写真:安達征哉

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 来年、平成から新しい年号に変わることが決まり、「昭和」の時代がまた一つ遠くなります。そんなタイミングだからなのか、昭和を懐かしむ動きが、昭和生まれの人のみならず、若い世代にも出てきているそうです。今回は、そんなブームに先駆け、20年以上前から昭和をテーマに町おこしを図ってきた東京青梅の町を紹介します。

 新宿駅からJR中央線で約1時間半、青梅駅に降り立つと、早速その構内から古き良き時代の映画看板がレトロの雰囲気を盛り上げます。この看板を描いたのは、青梅出身で最後の映画看板師といわれた久保板観氏。昭和48年(1973)に青梅最後の映画館が閉館するまで、実に数千枚の看板を描き、「昭和レトロ」をテーマにした地域活性化にもスタート時点から尽力した方です。残念ながら、今年2月に77歳で亡くなりましたが、その作品は町のいたるところで見ることができます。

 青梅街道は、甲州裏街道として江戸期には宿場や織物の町としてにぎわいました。戦災を免れ、戦後の復興期にも繊維産業を中心に栄え、町にはボウリング場、映画館、スケート場などがあったほか、芸者さんもたくさんいたそうです。しかし、昭和半ばに景気は下降、どんどん町が寂れていきました。そんなとき、最もにぎわった昭和30年代の雰囲気を取り戻そうと、「昭和レトロタウン」として町をあげての取組が始まりました。町を歩けば、飾りバルコニーや凝ったロゴで店名が掲げられた看板建築の古い建物が続くほか、当時の繊維産業を牽引(けんいん)した布団生地・青梅縞夜具地を取り扱うギャラリーカフェや、懐かしいコッペパンのお店に出会えます。

 見どころの中心は、駅から徒歩5分ほどにある「昭和レトロ商品博物館」。昭和30~40年頃の文房具、お菓子、薬などの商品パッケージを展示するユニークな博物館で、懐かしい駄菓子屋の店先を再現したスペースもあります。隣接する「青梅赤塚富士夫会館」とあわせて、昭和の懐かしい雰囲気が楽しめます。

 ノジュール4月号では、昭和の面影を探して歩く東京の街を特集。建築編、乗り物編、カルチャー編とテーマごとに、東京タワーから新橋へ、都電に乗って荒川沿いに残る昭和遺産へ、池袋の純喫茶から漫画家の聖地・トキワ荘へ…などなど都会の「昭和」を訪ねます。ほか、銭湯、昭和グルメ、五十年酒場、ゆうえんちの今昔など、ほか懐かしくも新しい情報も多数紹介しています。

■ノジュール:鉱物学の専門用語で硬くて丸い石球(団塊)のこと。球の中心にアンモナイトや三葉虫の化石などの”宝物”が入っていることがある。

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