セッションは100近く、広告業界はもちろん、他業種の人にも有意義なイベントにしたい

  • Advertising Week Asia エグゼクティブ・プロデューサーの笠松良彦さんに聞く
  • 2018年5月10日

Advertising Week Asia 2017の様子=Advertising Week Asia提供

経営者やクリエイター、メディア、デジタルプラットフォーマーなど、マーケティング関係者らが参加して広告業界の現状と未来について語り合う「アドバタイジングウイーク・アジア(Advertising Week Asia)2018」(以下、文中ではAWAsiaと略称)が5月14日から17日まで、東京・六本木の東京ミッドタウンを主会場に開かれる。その主な目的や見どころを、エグゼクティブ・プロデューサーを務める笠松良彦さんに聞いた。

笠松良彦さん=Advertising Week Asia提供

――AWAsiaとは、どのようなイベントですか。

(以下、回答部分はすべて笠松氏)

広告業に関わる人であればだれもが知るイベントとして、アドテクノロジーが主体の「アドテック」や、クリエーティブがメインの「カンヌライオンズ」があります。このように、ある程度テーマが絞られているイベントは世界中にあります。

一方で、「アドバタイジング・ウィーク」は、広告に関わるあらゆる人たち、つまりアドテクもクリエーティブも、営業やマーケティングも、さらにメディアや制作プロダクションの人も含めて、すべての人が集まります。業界のビジネスリーダーたちが集まり、講演やセッションなどが開かれる、そのアジア版がAWAsiaで、東京では3回目の開催です。

――AWAsiaには「熱狂を創りだす」というテーマがあります。

初めてAWAsiaを開催するとき、何のためにやるのかを仲間と議論しました。20人くらいでのべ20―30時間くらいは話し合ったでしょうか。そのとき、自分たちが広告業界に入ったときの気持ちの話になりました。僕たちは、何もないところから熱狂を創りだす瞬間に立ち会いたかったんだよね、と。その気持ちを若い人たちにも伝えられれば少しでもこの業界が面白くなるのでは?と思い至りました。

さらに、サブタイトルとして「The Creativity excites the industry」をつくりました。どんな業界でも、何かCreativity(創造性)が発揮された瞬間にそのindustry(業界)は刺激を受ける、という意味です。例えば、あるスピーカーが何を話せばいいのか迷っていたら、「あなたは業界に、会社に、革命を起こしましたよね。そのイノベーション(革新)を生み出した瞬間の話を聞かせてください」と説明しやすくなったんです。

Advertising Week Asia 2017の様子=Advertising Week Asia提供

――協賛社には、「一方的な自社の宣伝をしない」というお願いをしているそうですね。

そうです。世界中のカンファレンスをほぼ見てきましたが、一番つまらないものは一方的に話を聞かされることです。

あとは、徹底的に「ライブ」にこだわりたい気持ちがあります。聞く側が、最初にスマホでスライドを撮ったら、あとは別のことをしているような場面ってありますよね。それは、話す側がスライドの内容をそのまま話しているからです。そうではなくて、「ここに来て、この人の話を聞いてよかった」と思ってもらえるようにしたい。それには、「実は、こんなことがあって」「それはどういうことですか」というやりとりが必要です。その意味を含めて、「パネリストには第三者を入れてほしい。競合相手でもいい」と伝えています。そうすることで、革新を起こした人から直接、裏話や本当のところを聞くことができます。

――特に今年の注目点は。

個人的には、私がコーディネートさせていただいた、電通と博報堂の社長対談はぜひ聞いていただきたいです。両社のトップが、公の場で話し合うことは貴重な機会なので。

山本 敏博氏 株式会社 電通 代表取締役社長執行役員(左)と水島 正幸氏 株式会社 博報堂 代表取締役社長(右)=Advertising Week Asia提供

あとは、落合陽一さんのセッション。彼は世界を変えていくと思っています。

落合陽一さん Photo credit : Shuya Nakano

――広告市場の現状と未来をどのようにみていますか。媒体別で見ると、デジタル(=インターネット)広告費は4年連続で二桁成長を続けています。

広告市場という言い方をするとき、ほとんどはメディアのことを言っていると思います。メディアは、時代とテクノロジーの変化によって変わります。ラジオ、テレビ、スマホ……と、新しいものが生まれ、人々の生活習慣にあわせてメディアの占有時間は変わるので、それに応じてどのメディアに広告費を使うかが単純に変わるだけだと思います。

言葉として使いやすいから「デジタル」とくくりますが、デジタルでくくる必要すらないと思っています。自分の生活環境にあるメディアが変われば、目にする広告の量も変わるよね、というだけの話です。だから、デジタル広告は今後も伸びるでしょう。でも、また違うものが出てくる可能性がありますよね。

――そのような現状をふまえて、今年のAWAsiaに期待することは。

皆さんが刺激を受け、普段の自分のフィールドから踏み出そう、というような気づきがあればいいなと思います。我々もそうですが、普段、仕事をしている範囲ってそんなに広くないじゃないですか。だいたい知っていることを、だいたい知っている人に会って、みたいな。外部と触れあう機会ってなかなかない。

AWAsiaには、セッションだけで100くらいありますから、自分が知らない分野があるはずです。興味のあるテーマを聞くのはもちろん、全然知らないテーマのセッションを選ぶこともオススメです。

――AWAsiaに行くのは、広告業に携わっていない人でもいいですよね。

もちろんです。本当は、広告業ではないところにこそクリエーティビティーが要求されると思っています。特に、モノづくりをしている方とか、町おこしをしている自治体とか。どんなことでも必ず、商品を買ってほしい人や誘致したい人たちという「相手」がいるわけです。「その人にとって何が一番うれしいだろう」と考えることは、我々がしていることと手法は一緒です。だから、必ず皆さんの役に立つはずです。

<プロフィール>
笠松良彦
Advertising Week Asia エグゼクティブ・プロデューサー。株式会社イグナイト代表取締役社長。株式会社Media Shakersを設立、代表に。R25事業を統括・推進後、イグナイトを設立。
Advertising Week Asia 2018はこちら

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