グッチ、社会貢献のわけは? ジャンニーニが語る

  • 2013年7月30日

写真:グッチ クリエーティブ・ディレクター、フリーダ・ジャンニーニ=大原広和氏撮影グッチ クリエーティブ・ディレクター、フリーダ・ジャンニーニ=大原広和氏撮影

 フリーダ・ジャンニーニ(41)は、イタリアの老舗ブランド、グッチの伝統技を生かしつつ、色彩豊かに若々しくよみがえらせた。ローマ生まれで、2006年から現職。チャリティー活動に献身的に取り組んでいることでも知られる。

 ――6月1日、英国で大規模なチャリティーイベントを開催したわけは?

 「08年に歌手のマドンナと米国で募金イベントを開き、5億円をエイズなどのために孤児となった子どもたちに寄付できました。この経験を通じて、ブランドは一つの社会的な問題に対して人々の力を結集させ、資金を集められるのだと実感しました。そんな力があるのならば、それを最大限に使うべきだと考えたからです」

 ――なぜ今回は、少女と女性の支援に絞ったのですか。

 「女性の教育の権利を訴えた少女が銃撃されるなど、悲しい事件が後を絶ちません。この問題は歴史的に差し迫った段階にきています。悲劇の多くは、あらかじめ防ぐことができるはず。母であり、自立した女性のひとりとして、今こそ行動しなくてはと思いました。支援はまだ、始まったばかりです」

 ――そうした社会貢献活動は、ブランドとしての利益にもつながるのでしょうか?

 「少女や女性を重視することは、女性のお客様や社員が多いグッチの大事なDNAで、昔から社内で共有している信条でもあります。それに、ファッションとは服だけに関わるものではありません。それは、写真や映画、音楽や建築、それに人々の生活スタイルなど時代の創造性につながっていくものです。要は、いま、何にわくわくするのかということが大事なのです」

 ――ブランドの古い柄を復活させるなど、伝統を大事にしながら、現代人の心に響くような作風を心がけていますね。

 「ブランドが受け継いで来た伝統は、私の仕事の原動力です。生活者が求める水準はかつてないほど高く、品質やサービス、職人技、永続性など、すべての面で優れたものが求められています。私はファッション評論家に支持してもらうためではなく、お客様のためにデザインしている。お客様が何が欲しいのかを察知し、創造することが私の仕事だと思っています」

(編集委員・高橋牧子)

    ◇

グッチは、ホースビット・ローファーの誕生60周年を記念して、東京の伊勢丹新宿本店で新作をそろえたイベントを開催中。ローファーを履いたセレブの写真も展示。8月6日まで

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