とにかくカッコイイ、説得力あふれた虚構現実 池内啓人さん作品展

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 造形作家の池内啓人(ひろと)さんの作品展「READY MADE」が、東京・中野の「SF gallery.」で開かれている。SF映画に登場しそうなヘッドセットは、実際に使われている未来から持ち込まれたように感じるほど、虚構現実ながら説得力がある。そして、何よりカッコイイ。精緻(せいち)を極めたジオラマ作品と合わせて、制作年代ごとに展示されている。

 池内さんは、多摩美術大学の卒業制作として発表したパソコンとプラモデルを組み合わせたジオラマ作品が、文化庁メディア芸術祭第17回エンターテインメント部門で優秀賞を獲得した。これまで制作された作品は、アーティストのビデオクリップをはじめ、さまざまな映像作品で使用されている。

 展示のテーマ「READY MADE」とは「既製品」の意味。電子製品やプラモデルの部品を、自らのイメージに合わせて構成して作品を制作する池内さんのスタイルを表現している。作品をよく見ると、プラモデルの武器や、パソコンの基板、USBハブなどが使われているのだが、どれも一から作り上げたように、収まるべきところに収まっている。ヘッドセットのマスク部分を見ながら、ここは呼吸用のフィルターで、ここは通信装置で、などと想像しながら見ると面白い。

 池内さんは「『見立て』は、百鬼夜行などでも見られる日本の伝統的な文化です。私の作品では、既製品の部品をSFの世界観で違うものに『見立て』ています。そうした点にも注目して作品を楽しんでいただけたらうれしいです」と話してくれた。池内さんがギャラリーにいる時であれば、実際にヘッドセットをかぶって撮影させてもらえる。
 また、今回池内さんとコラボしたデザイナーのメチクロさんがロゴ制作や展示空間の演出を手がけており、虚構現実の世界観にどっぷりつかることができる。スマホケースやTシャツなどのオリジナルグッズも販売されている。
 10月1日まで。水曜休み。入場は無料。

 池内さんの公式サイトはこちら
http://ikeuchi-products.tumblr.com/
 (文・写真 &M編集部)

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