京都古文化特集

酒蔵、十石舟、竜馬通り…「水の町」伏見の魅力いろいろ

  • 文 岡田匠
  • 2013年4月3日

写真:桜の下を通る十石舟=2009年4月、高橋一徳撮影桜の下を通る十石舟=2009年4月、高橋一徳撮影

写真:京阪中書島駅近くにある長建寺の唐風山門=高橋一徳撮影京阪中書島駅近くにある長建寺の唐風山門=高橋一徳撮影

写真:酒蔵が立ち並ぶ通りを歩く観光客ら=高橋一徳撮影酒蔵が立ち並ぶ通りを歩く観光客ら=高橋一徳撮影

写真:竜馬通り商店街=高橋一徳撮影竜馬通り商店街=高橋一徳撮影

写真:御香宮神社にある伏見の御香水=高橋一徳撮影御香宮神社にある伏見の御香水=高橋一徳撮影

写真:どこまでも朱色が続く伏見稲荷大社の千本鳥居=いずれも京都市伏見区どこまでも朱色が続く伏見稲荷大社の千本鳥居=いずれも京都市伏見区

写真:    

 名水に恵まれる京都・伏見。酒蔵が軒を連ね、小舟が川面に浮かぶ町は情緒にあふれ、秀吉や龍馬ゆかりの地もある。4月26日から始まる「京都非公開文化財特別公開」(19社寺)では、この伏見から5社寺が参加する。観光スポットとしても人気が高まる「水の町」を歩いた。

 桃山時代、豊臣秀吉が伏見城を築いた際に資材を運ぶため開削された「宇治川派流」。ゆったりとしたその流れに十石舟が浮かぶ。江戸時代、京や大阪に材木や米を運んだ全長約8メートルの小舟だ。川幅は約9メートル。両岸に立ち並ぶ115本の桜が、ピンクの花びらに彩られている。4月1日から十石舟の遊覧運航が始まる。

 この発着所の目の前にあるのが真言宗の古刹(こさつ)・長建寺。特別公開される社寺の一つで、異国情緒あふれる赤い唐風(からふう)山門がある。訪れた歌手のジュディ・オングさんが「通るだけでも福がくる」と残した言葉「山門迎福」も掲げてある。

 近くには茶色の板塀で囲われた酒蔵。京都市伏見区には、20社以上の酒造メーカーがある。数社は、昔ながらの蔵を残しており、町歩きの観光客に人気だ。試飲したり、酒造りの道具を眺めたりできる老舗酒造メーカーの施設もある。

 伏見が酒どころとして知られるのは、豊富な水脈のおかげだ。周りの桃山丘陵などに降った雨水がやわらかな地下水となる。

 試飲していた女性5人と出会った。大阪府寝屋川市の会社の同僚という。岡本要さん(34)は「ふだんは日本酒を飲まないけど、伏見のお酒はまろやか。もう一杯」と笑った。

 幕末の志士、坂本龍馬が襲われた旅館「寺田屋」があるのもこの辺り。そばにある商店街は、その名も「竜馬通り商店街」。水出しコーヒー店やそば店など約20店が並ぶ。1990年代、町おこしのために店主らが名付けた。

 「安本茶舗(やすもとちゃほ)」は1871年の創業。茶所・宇治の茶葉を専門に扱い、店内で団子やソフトクリームも味わえる。店を切り盛りする安本正子さん(73)は「伏見の水は酒造りだけでなく、お茶の本来の味を引き出すのにも最適」と話す。

 その先に、銀座発祥の地を示す石碑が立つ。徳川家康が日本で初めて銀貨をつくる「銀座」をここに設け、全国各地に広まった。さらに歩くと、朱色の大鳥居がお出迎え。「ごこうぐうさん」と親しまれる御香宮(ごこうのみや)神社だ。

 境内には名水百選の一つ「御香水(ごこうすい)」がわく。濾過(ろか)器が取り付けられ、水をくみにくる地元の人たちも多い。甘みのあるまろやかな味は、龍馬をうならせたことだろう。

 神社から京阪電車に揺られて伏見稲荷大社へ。朱色の鳥居が連なる「千本鳥居」は目に鮮やかだ。

【特別公開に参加する伏見5社寺の見どころはこちら】

   ◇

【期間】4月26日〜5月6日(百万遍知恩寺のみ4月27日〜)

【時間】午前9時〜午後4時(拝観受付)

【拝観料/1カ所につき】大人800円、中高生400円(東寺のみ高校生700円、中学生以下500円)

【主催】京都古文化保存協会および公開社寺

【後援】京都市

【特別協力】朝日新聞社

【問い合わせ】協会075・561・1795

【協会ホームページ】http://www.kobunka.com/hikoukai2013har.html

【朝日新聞デジタル特設ページ】http://www.asahi.com/koto/


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