企業とのコラボレーションを積極的に行っている「東大料理愛好会」が、大相撲の時津風部屋(東京都墨田区)の夕食にお邪魔した。激しい稽古に日々励む力士の栄養源「ちゃんこ」の極意を学び、自分たちの「創作ちゃんこ」を力士に振る舞うためだ。
時津風部屋に到着すると、時津風親方が出迎えてくれて、稽古場の上の階にあるフローリングのダイニングに案内してもらった。部屋には三つのテーブルがあり、学生たちも車座に座った。
食事は午後6時から。準備は全て、部屋の若い衆の担当だ。この日のメニューは鍋、かぼちゃの煮物、塩こんぶ、肉入りオムレツ、ピーマン、しいたけの肉詰め、ポテトサラダにご飯。希望すればビールも飲める。
各自の席の前には二つのどんぶりが置かれた。一つはおかず用、もうひとつはビールが注がれた。「相撲部屋では、ビールはどんぶりで飲むのが普通なんですよ」。時津風部屋のおかみさんが笑顔で話してくれた。
鍋は出汁のみの味付けで、豚肉がどーんと載っている。エノキダケやキャベツ、ニラなどの野菜もたっぷり入っている。が、やはり肉が多い。味はやや濃い。稽古で大量の汗をかき塩分が不足することを考慮しているのだろう。味が濃いため、若い力士は白いご飯が進むようだ。
食事が始まってしばらくすると、時天空関がやってきた。「鍋だけではなく、力士がけいこの後に食べる食事すべてを『ちゃんこ』と呼ぶんだ」と話した。男子学生に鍋を取り分けている女子学生を見て「力士は全て自分で取るんだよ、自分でやらなきゃ。俺だって自分でやってるよ」とちゃめっ気たっぷり。時天空関はユーモアたっぷりにいろいろなことを学生たちに話してくれた。
豊ノ島関が、奥さんと小さなお子さんを連れて入ってきた。学生が「テレビで見る人だ」と驚いた。
実際に相撲を生で見たことがある学生はゼロだった。千代の富士の黄金時代、若貴ブームを経験している私にとっては、番付や相撲部屋の制度、親方株などの話題を知らない若い人たちと相撲の距離感の大きさに驚いた。
短い時間ではあったが2人の関取と話をし、相撲に打ち込む若い衆と一緒に食事をして、学生たちも遠い世界の人だった相撲取りに近づくことができたのだろう。
学生たちは自分たちが振る舞う創作ちゃんこの参考にしようと、若い衆にいろいろ質問をしたが、「企業秘密です」と、うまくかわされた。さて、学生たちは、どんなちゃんこを力士に振る舞うのか、舌の肥えた大食漢の力士らを唸らせることができるのか。次回、学生の創作ちゃんこに乞う、ご期待。(&編集部)
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