「氷上のF1」の時を刻む…オメガの新技術がソチ五輪でデビュー  

  • 2014年1月7日

写真:走行データを収集する「オメガ測定装置(OMEGA Measurement Unit)」。ソチ五輪で初めてボブスレーに搭載される走行データを収集する「オメガ測定装置(OMEGA Measurement Unit)」。ソチ五輪で初めてボブスレーに搭載される

写真:「氷上のF1」とも呼ばれるボブスレー。時速130キロメートル以上の高速でトラックを疾走するスリリングな競技だ「氷上のF1」とも呼ばれるボブスレー。時速130キロメートル以上の高速でトラックを疾走するスリリングな競技だ

写真:装置のアンテナで、走行中のボブスレーの速度など様々なデータをリアルタイムで送信できる装置のアンテナで、走行中のボブスレーの速度など様々なデータをリアルタイムで送信できる

写真:ソチ五輪では、世界中の人々がテレビの前で、様々な走行データを見ながら観戦できるので、競技もより盛り上がりそうだソチ五輪では、世界中の人々がテレビの前で、様々な走行データを見ながら観戦できるので、競技もより盛り上がりそうだ

 「氷上のF1」とも呼ばれるボブスレーの観戦を盛り上げる新たな技術が、2014年ソチ五輪で披露される。高級腕時計で知られ、20年の東京五輪まで公式計時を担当するオメガが2年以上かけて開発した「オメガ測定装置(OMEGA Measurement Unit)」だ。各ボブスレーに搭載することで、速度や加速度など様々な走行データを収集できるほか、無線発信機能を用いて、テレビの前で観戦する世界中の人々にもリアルタイムでデータを届けられる。この新技術によって、テレビの前での応援にもより熱が入り、スリリングな競技をさらに深く楽しめそうだ。

 

三つのセンサーが様々なデータを記録

 オメガ測定装置は、スピードセンサー、3D加速度センサー、3Dジャイロセンサーから構成されている。スピードセンサーはボブスレーが走行開始から停止までの速度を記録。3D加速度センサーは、加速度パラメーターを測ることで、走行中の選手に作用する力の連続的な計測を可能にする。そして3Dジャイロセンサーは、ボブスレーが複雑な形状のトラックを周回する際の速度を連続的に計測する。いずれのセンサーもリアルタイムでのデータ取得が可能だ。選手やチームは得られたデータを分析することで、課題や改善点を見つけ、トレーニングプログラムの修正や改善に生かすことができる。

 

大きな二つの課題を乗り越えて

 オメガ測定装置の開発は、2011年10月に始まった。きっかけとなったのは、「オメガ モノボブ シリーズ(OMEGA Monobob Series)」の開催だった。小型でスマートな流線形の1人乗りボブスレー「モノボブ」との関わりが、測定技術を急速に発展させることにつながったという。

 開発にあたっては、大きな二つの課題に直面した。まずコーチや技術者がレース後の詳細な分析を行うためには、幅広く大量のデータを集めなければならない。その一方で、データをリアルタイムで発信するために、タイムラグが生じない無線通信と高速でシンプルな処理技術をうまく組み合わせることが必要だった。

 開発陣は、まず基本的なデータの収集技術を確立することに注力した。初期に作製されたプロトタイプでは、無線通信機能を組み込まず、三つのセンサーが良好に作動させることに主眼を置いた。その後、屋外テストを繰り返し、翌12年初頭には、走行後のデータを、ライブカメラ映像に組み込める状態にまでこぎつけた。

 以降は、無線通信機能の改良に費やし、数カ月かけて装置を再設計した上で、詳細なテストを繰り返した。その結果、複数のボブスレーから送られたデータをリアルタイムにテレビ映像に挿入できるまでに精度を高め、設定していたほぼすべての目的をクリアできたという。

 開発陣の熱意によって生まれたオメガの測定装置。選手にとっては、走行データを科学的に分析できる環境が整ったことで、パフォーマンスの向上につなげられそうだ。またボブスレーを観戦する世界中の人々にとっても、測定装置からリアルタイムで提供される様々なデータを通じて、2014年のソチ五輪がこれまで以上に競技をより深く理解し、楽しめる大会になるはずだ。

このエントリーをはてなブックマークに追加
mixiチェック

美人記念日

Shopping