ノジュール

<第29回>ひとり旅が楽しい「最古にして、最先端」の温泉街

  • 文 田村知子(『ノジュール』編集長)
  • 2015年10月30日

道後温泉本館入口には、蜷川実花さん作の鮮やかな陣幕がはられている

写真:道後温泉本館の霊の湯3階個室にて。「ビームス」の浴衣は温泉×アート企画のひとつ 道後温泉本館の霊の湯3階個室にて。「ビームス」の浴衣は温泉×アート企画のひとつ

写真:路面電車も蜷川作品でラッピングされている 路面電車も蜷川作品でラッピングされている

写真:坂の上の雲ミュージアム。1296回分の新聞連載が壁にびっしり 坂の上の雲ミュージアム。1296回分の新聞連載が壁にびっしり

写真:町家の2階にある「レグレットカフェ」 町家の2階にある「レグレットカフェ」

写真:定期購読誌『ノジュール』11月号は発売中。写真は、道後温泉本館(愛媛県松山市) 定期購読誌『ノジュール』11月号は発売中。写真は、道後温泉本館(愛媛県松山市)

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 ひとり旅に出るときは、何かひとつでもテーマを決めていくのがいいと思います。もちろん、そのひとつが「何も決めない」でも構わないのが、ひとり旅のいいところ。初めて行く場所なら興味のおもむくままに歩くのもいいし、以前行ったことがある街に行くのであれば、勝手は知っているし、見足りなかったところも明確で、以前との比較も楽しいものです。

 今回おすすめする旅は、そんないろいろな楽しみ方ができそうな、四国の温泉街・道後です。夏目漱石の小説『坊っちゃん』にも登場する道後温泉本館が、2014年に改築120年を迎えた歴史古い温泉街。また、近代俳句を打ち立てた正岡子規と、その幼なじみの秋山好古・真之兄弟を主人公とした、司馬遼太郎の『坂の上の雲』の舞台でもあり、思いをめぐらせながら旅するには、ぴったりです。街なかには、子規が「松山や秋より高い天主閣」と詠んだ松山城がそびえ、道にはかわいらしい路面電車も走っています。

 また、昨年の「道後オンセナート2014」に続き、今年も「道後アート2015」と銘打って温泉街と現代アートのコラボレーションが街全体で展開され、若い世代からも注目が集まっています。今年は、アーティストの蜷川実花さんの作品で彩られ、そのテーマの「最古にして、最先端」の通り、老舗といえども守りに入らず意欲的に新しい取り組みがされていることを実感します。蜷川さんの作品は、道後温泉本館ではもちろん、大和屋本店内の一室「PLANT A TREE」などで見ることができ(有料で見学・撮影可)、襖(ふすま)・障子・座布団にいたるまでに蜷川ワールドが繰り広げられています。

 ひとやすみは、俳句の町ならではの季語にちなんだスイーツを味わえる「レグレットカフェ」で。築70年超の民家をリノベートした趣たっぷりのこの店では、旅の思い出に一句詠んでみてはいかがでしょう。

 『ノジュール』11月号では、この道後温泉をエッセイストの岸本葉子さんが案内しています。ほか、ひとり旅が楽しい焼き物の町や昔街、城下町などテーマ別に22エリアを紹介。ひとり旅の不安に達人が回答するお悩み相談のほか、ふるさと旅行券の活用方など旅のおトク術も特集しています。

■ノジュール:鉱物学の専門用語で硬くて丸い石球(団塊)のこと。球の中心にアンモナイトや三葉虫の化石などの“宝物”が入っていることがある。

 

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PROFILE

田村知子(たむら・ともこ)

1995年JTB出版事業局(現・JTBパブリッシング)入社。旅行ガイドブック『るるぶ』の編集ほか、旅行情報サイト「るるぶ.com」などデジタル媒体の企画制作・統括を担当。『るるぶ編集長』を経て、2015年から定期購読専門誌『ノジュール』編集長。

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