小川フミオのモーターカー

世界の名車<第102回>ハイソカーの代表格「トヨタ・マークII」

  • 文 小川フミオ
  • 2016年1月25日

ハードトップ「2000グランデ・ツインカム24」は2リッター直6を搭載

写真:ファミリーセダンが大型・高級化していく ファミリーセダンが大型・高級化していく

写真:液晶のスーパーモニタリングディスプレーがオプションだった 液晶のスーパーモニタリングディスプレーがオプションだった

写真:ハードトップモデルの米国車的な内装 ハードトップモデルの米国車的な内装

写真:マークIIセダン マークIIセダン

[PR]

 トヨタ・マークIIは、1980年代のトヨタ自動車を象徴する一台である。上質感のあるスタイリング、豪華な室内、そしてパワフルなエンジン。この時代のトヨタは、市場をリードするようなミドシップスポーツカー・MR2をつくる一方で、60年代から続いてきた“夢の高級セダン”の仕上げとしてマークIIを手掛けた。つまり、革新性と保守性という両輪を企業の推進力としたのだ。

 84年に発売された5代目マークII。4年という短いインターバルを経てのモデルチェンジだった。しかし、内容は一新されていた。クラウンと同等のボディーサイズ、6気筒エンジン、華やかな内装。さらに、電子制御サスペンションや2モードパワーステアリングなど、先進技術の数々だ。「コロナ・マークII」の車名が「トヨタ・マークII」になったことも、新しい世代の象徴だった。

 内装に関しては、やわらかいシートなど米国的なテイストを継承していたが、構成は明らかにトヨタ・オリジナルだ。中でも、ブラックの特徴的なリアクオーターピラーを持つ4ドアハードトップは、従来の凡庸なセダンスタイルとは一線を画すものである。ある自動車専門誌が名付けた、傑作ネーミング「ハイソカー」の代表格としてもてはやされたことも納得できた。

 “ハイソサエティ=裕福な世界”の人になるのも夢ではないという、バブル経済期の消費者心理をうまくついたクルマだ。いい時代でもあったのである。

PROFILE

小川フミオ(おがわ・ふみお)

クルマ雑誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。新車の試乗記をはじめ、クルマの世界をいろいろな角度から取り上げた記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。趣味としては、どちらかというとクラシックなクルマが好み。1年に1台買い替えても、生きている間に好きなクルマすべてに乗れない……のが悩み(笑)。

&Mの最新情報をチェック


&Mの最新情報をチェック

美人記念日

Shopping