小川フミオのモーターカー

世界の名車<第103回>美と性能と情熱の「ランボルギーニ・ミウラ」

  • 文 小川フミオ
  • 2016年2月1日

ノーズが低くヘッドランプはポップアップ式

写真:コックピット背後のエンジンなどのメンテナンス性は非常に良かった コックピット背後のエンジンなどのメンテナンス性は非常に良かった

写真:385馬力のSV(1971年)は最もパワフルだった 385馬力のSV(1971年)は最もパワフルだった

写真:見飽きない美しさがミウラの魅力 見飽きない美しさがミウラの魅力

写真:速度計と回転計が大きく機能的なダッシュボード
速度計と回転計が大きく機能的なダッシュボード

写真:12気筒をコンパクトに設計しミドシップする画期的な構造 12気筒をコンパクトに設計しミドシップする画期的な構造

写真:1968年にはミウラ・ロードスターが製作されたが量販はされなかった 1968年にはミウラ・ロードスターが製作されたが量販はされなかった

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 史上最も魅力あるスポーツカーが、ランボルギーニ・ミウラであろう。これこそスポーツカーといえるスタイルだ。1966年の発表だが“美”は衰えていない。今でも多くのクルマ好きに愛される理由は、躍動感がありながら繊細なスタイリングと、4リッター12気筒エンジンをコックピット背後に横置き搭載する画期的なメカニズムレイアウトにある。加えて、フェラーリに勝つスポーツカーをつくりたいと願った創業者の情熱も特筆すべき点だ。美と性能と情熱。スポーツカーに必要なもの全てを備えていたのである。

 フロントボンネットと後部のエンジンフードは大きく開く(そのためメンテナンスがしやすい)など機能主義的なところと、無駄のない面と線で構成された審美性。この二つが見事なハーモニーを奏でている。スタイリングを手掛けたのは、カロッツェリア(ボディー製作会社)のベルトーネであった。チーフデザイナーを務めていた人物は、マルチェロ・ガンディーニだ。

 ミウラは時速280kmの最高速を謳(うた)うモデルで、ライバルはフェラーリ365GTB/4などである。4390mmの全長に対して1100mmという低い全高も“説得力”のある、いかにも速く走りそうな形状だ。初期のP400は350馬力、71年のP400SVでは385馬力までパワーアップされた。64年に自動車事業を始めた新参組でありながら、72年デビューのカウンタックとともに、ランボルギーニの名を定着させたモデルである。

 ミウラという名は日本人にも好まれたが、実際はスペインの闘牛飼育家からとられたものだ。現在に至るまで、ランボルギーニは闘牛をネーミングのモチーフにしている。フェラーリのエンブレムが馬だったのに対して、ランボルギーニは猛牛なのだ。

PROFILE

小川フミオ(おがわ・ふみお)

クルマ雑誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。新車の試乗記をはじめ、クルマの世界をいろいろな角度から取り上げた記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。趣味としては、どちらかというとクラシックなクルマが好み。1年に1台買い替えても、生きている間に好きなクルマすべてに乗れない……のが悩み(笑)。

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