ノジュール

<第37回>高山植物咲く伊吹山へ、九合目からの山ハイク

  • 文 田村知子(『ノジュール』編集長)
  • 2016年6月30日

山頂付近のお花畑を楽しめる、伊吹山の西遊歩道

写真:山頂のお花畑の代表格、シモツケソウの群落(7月下旬~8月下旬頃)
山頂のお花畑の代表格、シモツケソウの群落(7月下旬~8月下旬頃)

写真:高山植物のイブキフウロ 高山植物のイブキフウロ

写真:夏の高原を代表するユウスゲ。キスゲとも呼ばれる 夏の高原を代表するユウスゲ。キスゲとも呼ばれる

写真:日本百名山の一つ、標高1377mの伊吹山 日本百名山の一つ、標高1377mの伊吹山

写真:交通起点となるJR関ヶ原駅前には、観光案内のほか武将グッズを買える観光交流館がある 交通起点となるJR関ヶ原駅前には、観光案内のほか武将グッズを買える観光交流館がある

写真:定期購読誌『ノジュール』7月号は発売中。写真は北八ヶ岳(北横岳)南峰からの絶景(写真安達征哉) 定期購読誌『ノジュール』7月号は発売中。写真は北八ヶ岳(北横岳)南峰からの絶景(写真安達征哉)

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 今年は8月11日が新しい祝日「山の日」として施行されます。梅雨が明ければ、高山植物が咲き始め本格的な登山シーズンに入ります。爽快な山頂からの景色は登山してこそ、かもしれませんが、バスで一気に山頂近くまでアクセスして、登山のおいしいところだけを体験してみませんか。

 伊吹山は、琵琶湖の西、滋賀県と岐阜県の県境にそびえる「日本百名山」の一つに数えられる名山。1377mの山頂付近には、7~8月になると、国の天然記念物にも指定されている高山植物のお花畑が広がります。その特徴的な山容は、東海道新幹線の車窓からも望め、岐阜羽島~米原間の関ケ原あたりで右手(下りの場合)に大きく見えてきます。山頂には日本武尊(やまとたけるのみこと)像が立つように、古くは『古事記』や『日本書紀』にその名が記される伝説の山でもあります。

 伊吹山に登る場合、滋賀県側の伊吹山登山口から登るのが一般的ですが、ここの標高は220mなので、頂上まで約1000mの標高差となり、登山道としては初中級くらいですが約4時間の長い登山となってしまいます。そこで初心者なら、岐阜県側のJR関ヶ原駅から伊吹山ドライブウェイを経由するバスで、標高1250mの終点まで一気に上りましょう。そこからなら、山頂まで標高差117m。少しだけ登山を楽しんで、山頂付近のお花畑に到達できます。

 伊吹山ドライブウェイは全長17km、九十九折れの道が続く山岳有料道路。最初はのどかな林間の道ですが、標高が上がり1000m付近になると、岩肌が露出した荒々しい光景に変わります。終点の伊吹山バス停から頂上までは西コース、中央遊歩道、東遊歩道の道がありますが、最も歩きやすいのは道幅が広く、勾配も比較的なだらかな西遊歩道。眼下には琵琶湖を一望でき、花を楽しみながらのんびり散策できます。山頂付近は高山植物のお花畑となり、先の3コースを周遊しながらの花トレッキングが、伊吹山登山の大きな魅力です。その植物の種類も約1200種と豊富で、特に、イブキトラノオ、イブキジャコウソウなど「イブキ」を冠する植物も30種は下らないといわれています。

 山頂には、軽食がとれる山小屋などもありますが、シーズン中は混雑するので、食料や飲み物は持参するのがおすすめ。帰路は同じバスで下るのもよし、時間と体力が許せば、反対側・伊吹登山口まで下山するのもよいでしょう。ただし、こちらの場合はしっかりした山装備が必要です。

 『ノジュール』7月号では、このほか、日本登山界のパイオニアである、三浦雄一郎さんと田部井淳子さんが山の魅力と元気の秘密を語る特別対談や、今人気の山城を歩くコース、また登山しなくても山岳気分が味わえる絶景の宿など、山を楽しむ特集を多数ご紹介しています。

■ノジュール:鉱物学の専門用語で硬くて丸い石球(団塊)のこと。球の中心にアンモナイトや三葉虫の化石などの“宝物”が入っていることがある。

 

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PROFILE

田村知子(たむら・ともこ)

1995年JTB出版事業局(現・JTBパブリッシング)入社。旅行ガイドブック『るるぶ』の編集ほか、旅行情報サイト「るるぶ.com」などデジタル媒体の企画制作・統括を担当。『るるぶ編集長』を経て、2015年から定期購読専門誌『ノジュール』編集長。

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