キャンピングカーで行こう!

アメリカ製ダウンサイジング車がやってきた!

  • 文 渡部竜生
  • 2017年1月11日

ウィネベーゴ・フューズ(フォード・トランジットベース)の外観。バンクベッドを持たない、いわゆるロープロファイルタイプ(コンパスも同様)

写真:スライドアウトの居室空間の一例。広々としたリビングはアメリカンならでは(ウィネベーゴ・フューズ23A) スライドアウトの居室空間の一例。広々としたリビングはアメリカンならでは(ウィネベーゴ・フューズ23A)

写真:大きな2ドア冷蔵庫に電子レンジ。これもアメリカンの特徴だ(ウィネベーゴ・フューズ23A) 大きな2ドア冷蔵庫に電子レンジ。これもアメリカンの特徴だ(ウィネベーゴ・フューズ23A)

写真:ヨーロッパがルーツのトランジットは運転席回りのデザインもおしゃれ ヨーロッパがルーツのトランジットは運転席回りのデザインもおしゃれ

写真:リビング部分がスライドアウトするウィネベーゴ・フューズ23Aのレイアウト図 リビング部分がスライドアウトするウィネベーゴ・フューズ23Aのレイアウト図

写真:リアのベッドルームがスライドアウトするウィネベーゴ・フューズ23Tのレイアウト図 リアのベッドルームがスライドアウトするウィネベーゴ・フューズ23Tのレイアウト図

写真:リビング部分がスライドアウトするコンパス23TKのレイアウト図。本国ではこのほかにも、リアがスライドアウトするユニークなモデルなども2タイプあるので、追加で登場するかも? リビング部分がスライドアウトするコンパス23TKのレイアウト図。本国ではこのほかにも、リアがスライドアウトするユニークなモデルなども2タイプあるので、追加で登場するかも?

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 大きなキャンピングカーが主流だったアメリカ車にも、とうとうダウンサイジングの波が押し寄せてきた、とリポートしたのは、ちょうど1年前でした。(→アメリカ製キャンピングカーの新しい動き)

 そのリポートでは、クライスラー社のダッジ・プロマスターをベースにした車両が登場したことをお伝えしましたが、いよいよ来月開催されるジャパンキャンピングカーショー2017では、フォード社・トランジットをベースにした商品が2タイプ、デビューすることがわかりましたので、今回はそのお話を。

なぜ今まで入ってこなかった?

 頑丈で使いやすいアメリカ車は大きすぎて日本で登録できるサイズが少なかったのが難点でした。そのため、3~4年前から始まったダウンサイズ化は、アメリカン・ファンにとってはうれしい話のはず。なのに、なかなか日本に入ってきませんでした。それはなぜか。

 実は、アメリカでキャンピングカーのダウンサイズ化が始まったとき、まっさきにベース車両として使われていたのは、メルセデス・ベンツ社のスプリンターでした。

 メルセデス・ベンツ社にはひとつのポリシーがあります。それは、ベースとなっている車両が、正式に輸出されていない国には、その加工品も売ってはならない、というもの。キャンピングカーは欧米でも日本でも、自動車メーカーが作っているものではなく、あくまで加工品です。日本のメルセデス・ベンツではスプリンターは販売していませんから、スプリンターベースのキャンピングカーは、アメリカ製であれヨーロッパ製であれ、並行輸入する以外には手に入らなかった、という事情があるのです。

 しかし、ここへきて、ベース車両はスプリンターだけではなくなってきました。それが昨年もお伝えした、クライスラー社のダッジ・プロマスターと、フォード社のトランジットです。ダッジやフォードにはそうした自社ルールはありませんから、いよいよ日本のマーケットにも商品が登場しはじめた、というわけです。

今回登場するのはトランジットベース!

 これまで日本で販売されてきたダウンサイジング・アメリカンは、ダッジ・プロマスターをベースにしたウィネベーゴ・トレンドでした。ダッジ・プロマスターはガソリンエンジン搭載(3600cc、V型6気筒、280HP、最大トルク35.9kgf-m)。今回ご紹介するのはフォード・トランジットベースのお話です。

 トランジットは3200cc、直列5気筒ターボディーゼルエンジンを搭載。このエンジン48.4kgf-mという大きなトルクが特徴です。キャンピングカーは重量がありますから、馬力よりもトルクが重要です。ライバルのメルセデス・ベンツ スプリンターのターボディーゼルエンジンのトルクが36.6kgf-mですから、3割強もパワーアップしています。

 ガソリンとディーゼルの違いはありますが、これまでクラスCのベース車両によく使われてきた、同じフォード社・エコノラインの6800ccガソリンエンジンが58.1kgf-mでしたから、遜色のない走行性能が期待できそうです。

 さらに6速オートマチックトランスミッションは、ハンドルのボタンでも変速操作ができるタイプなので、これもきびきびした走りに寄与しそうで楽しみですね。実際、トランジットの走行性能については、アメリカのキャンピングカー雑誌でも高い評価を得ています。

今回デビューするのは2タイプ

 来月のショーに登場するのは、ウィネベーゴ・フューズ と ソアー・コンパスの二種類です。両者とも車幅はフィアット・デュカトベースのヨーロッパ製キャンピングカーと同じく、2300mm程度。ですが、居室部分は平行にせり出すスライドアウトが装備されているので、停泊時には広々とした室内空間が確保できるようになっています。

 気になる設備は、大型冷蔵庫をはじめ、ルーフエアコン、シャワーなど、アメリカンならではの至れり尽くせりっぷり。フル装備を搭載しながらも、ターボディーゼルなので燃費面でも経済的です。

 レイアウトですが、フューズはリビングがスライドアウトするタイプとベッドルームがスライドアウトする2タイプが、コンパスは1タイプが登場予定だそうです。ちなみにサイズは、どちらも23フィート(車長:約7.3m)。

 2月2日(木)~5日(日)、幕張メッセで開催される「ジャパンキャンピングカーショー2017」の会場で、ぜひチェックしてみてください。

PROFILE

渡部竜生

渡部竜生(わたなべ・たつお)

キャンピングカージャーナリスト。サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は猫7匹とヨメさんひとり

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