ノジュール

<第3回>日本にはまだ、こんな場所があったのか!

  • 文 竹内寛文
  • 2013年7月31日
伊根の舟屋(写真:富田文雄)

写真:定期購読誌『ノジュール』8月号は発売中。表紙の写真は富山県五箇山・相倉の合掌造り集落(写真:清澤謙一)定期購読誌『ノジュール』8月号は発売中。表紙の写真は富山県五箇山・相倉の合掌造り集落(写真:清澤謙一)

写真:大山千枚田(写真:松澤暁生)大山千枚田(写真:松澤暁生)

写真:砺波の散居村(写真:清澤謙一)砺波の散居村(写真:清澤謙一)

写真:遊子水荷浦の段畑(写真:森田敏隆)遊子水荷浦の段畑(写真:森田敏隆)

 感動的な景色にも色々あります。世界遺産の大自然や“日本三景”のような景勝地などはまさに絶景ですが『ノジュール』8月号では、ふだん注目されることの少ない「知られざる絶景」を厳選、ご紹介しています。それは、人の手が加わったことで生み出された、ご当地の「原風景」。そのいくつかをご紹介します。

 まずはこちら。NHKの朝ドラの舞台としてご記憶の方もいらっしゃるでしょうか? 丹後半島にある港町の光景です。【伊根(いね)の舟屋(ふなや)】(京都府伊根町)と呼ばれ、1階がいわば漁船のガレージに、2階が作業場や居室になっている舟屋という建物が、鏡のような小さな湾に沿ってビッシリと立ち並んでいます。まさに日本でも伊根でしか見られない奇跡のような漁村景観です。

 続いて田園風景。全国に点在している棚田は、収穫の秋に向けてこれから美しくなります。海外では「ライステラス」と呼ばれ、世界遺産になっているところも。日本では、専門家が選定した「棚田百選」の棚田がありますが、景観的にも素晴らしい! 三重県熊野市にある【丸山千枚田】は、大小1300枚余りの水田がモザイク状に斜面を埋めています。写真は、東京に一番近い百選の棚田、【大山千枚田】(千葉県鴨川市)。大阪府内にも百選の一つ【下赤坂の棚田】(千早赤阪村)があります。

 すこし特別な田園風景をご紹介します。【砺波の散居村】(富山県砺波市)。緑の平地に、屋敷林を持った邸宅が散らばるように点在し、高所から展望すると独特の美しさです。その由来には、火除け、耕作の効率化、藩政下の税対策……など諸説ある、すこし謎めいた風景です。夏場は緑、冬は真っ白のキャンバスに防風林が映える様子は見事。

 最後に、圧倒的な美観を。四国の南西、宇和海(うわかい)に面した【遊子水荷浦(ゆすみずがうら)の段畑】(愛媛県宇和島市)。等高線をなぞったように石垣の段々畑が作られています。その形状美と、海から見た時の石の壁のような大迫力たるや……。これを築き上げた人の手に拍手!

 日本にはまだまだ知られていない“絶景”があります。その背後にある人々の営みに思いを馳せ、ふるさとの近くにある原風景を訪ねる旅に、出かけてみてはいかがでしょうか。

■ノジュール:鉱物学の専門用語で硬くて丸い石球(団塊)のこと。「団塊の世代」の語源となったもので、球の中心にアンモナイトや三葉虫などの化石が入っていることがある。(下記PROFILE画像)

■定期購読専門誌『ノジュール』最新刊をもっと見る(http://www.nodule.jp/)

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PROFILE

竹内寛文(たけうち・ひろふみ)

1999年JTB出版事業局(現・JTBパブリッシング)入社。旅行ガイドブック、月刊誌『旅』の編集を経て、2007年から定期購読専門誌『ノジュール』事業部で編集、物販などを担当。2013年より同誌編集長。

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