欧州モダン&クラシック(4)

ドイツが誇る食文化、ビールとヴルスト

  • 2013年10月15日
お祭りの時には必ずある、焼きソーセージの屋台

  • お祭りの時には必ずある、焼きソーセージの屋台

  • ミュンヘン名物白ソーセージ。ソーセージをお湯から出し、別添の皿に乗せて皮をむき、甘いマスタードを付けて食べる。ブレッツェル付きが多い。写真は「ホフブロイハウス」の朝食メニュー

  • ミュンヘンのビアガーデン。ジョッキは0.5リットル

  • ミュンヘンの小麦ビールの代表的銘柄の一つ「パウラーナー」。小麦ビールは、ジョッキではなく、この形のグラスで飲む

  • 焼きソーセージ。パンに挟んで食べる。好みでカラシかケチャップを付けられる

  • ベルリンの醸造所兼ビアガーデンのビール。新鮮なビールは、するするとした口当たりでおいしい

  • ベルリンでは小規模醸造所がブームの兆し。買えるのはドイツで主流のラガーではなく、エールタイプのこともある。ビール純粋令にとらわれず、おいしさを追求する醸造所も

「ビール純粋令」が守るドイツの高品質

ドイツが誇る食文化、ビールとヴルストを写真で

 ドイツビールのうまさは、一言では言い表せない。何しろドイツ全国で1200以上の醸造所があり、5000種類以上ものビールが作られているのだ。各地域でしか味わえない地ビールも多い。地方ごとにうまいビールに巡りあえるのは、ドイツならではの魅力だ。

 多種類あるビールも、大きくは二つに分けられる。発酵終了時に、酵母が上面に浮かぶ上面発酵ビールと、下面に沈む下面発酵ビールだ。元々ビールはすべて上面発酵による製法だったが、15世紀の終わりに低温で熟成させる下面発酵のラガービールがバイエルンで誕生して以来、冷蔵技術の進化も手伝って、ラガーに人気が移行していった。今もバイエルンでは、ラガーの一種で色の明るいヘレスと、濃色のドゥンクレスがポピュラーだ。しかし、デュッセルドルフの地ビール・アルト、ケルンのケルシュ、小麦を使ったバイエルンのヴァイスビア(ヴァイツェン)、これらはどれも上面発酵で、それぞれの地で好まれている。

 そんな多様性のあるドイツビールの基本となるのが、1516年に制定された「ビール純粋令」だ。「大麦、ホップ、水を原料とする」と定めたこの法律は、EC内での貿易や酒税法改正を経て、ドイツで大麦以外の原料が認められるようになった今でも、多くの醸造所で順守され続けている。ビール純粋令は、ドイツが誇る高品質の証しなのだ。

百花繚乱、ドイツビールの味わい

 まずは飲んでみることだ。スッキリとした苦みが持ち味のピルスもあれば、まろやかな甘みを感じさせるドゥンクレス、酵母が沈殿し、バナナを思わせる芳醇(ほうじゅん)な香りを放つヴァイスビアなど、多様な味と香り、色に巡りあえるだろう。中には日本人のビール観を根本から覆す味もある。「これがビールなのか」と衝撃を受けるかもしれない。スーパーで買うのもいいが、地元でしか味わえない種類を各地で飲むのもまた格別だ。醸造所経営のレストランなら、できたての新鮮なビールを楽しめる。

うまいビールとソーセージで人生に乾杯!

 ビールと同様、地域ごとに種類がある食品と言えばヴルスト(ソーセージ)だろう。その多様さは「地ヴルスト」と呼びたくなるほどで、ドイツ全国で約1500種類が作られている。日本では焼いて食べるイメージが強いが、ゆでたり、ペーストのようにパンに塗るタイプも多く、ヴルストの種類によって食べ方が決まっている。代表的なのはゆでて食べるミュンヘンの白ソーセージ(ヴァイスヴルスト)、チューリンゲンの焼きソーセージ、小さくスパイシーなニュルンベルクの焼きソーセージ、そしてカレー粉とケチャップソースをかけて食べるベルリンのカレーソーセージだろう。これら全国的に有名なソーセージはスーパーで購入できるが、各地の屋台やビアレストランで食べるのがおいしいのは言うまでもない。

 うまいビールに、ソーセージ。人生にこれ以上、何が必要というのだろうか。(文・写真 久保田由希)

参考文献:『ビールの力』(青井博幸著・洋泉社文庫)、『世界の食文化18 ドイツ』(南直人著・農文協)

<欧州モダン&クラシック記事一覧>
(1)夢の高速列車ICEがつなぐダイナミックな鉄道旅
(2)のんびりごとごと、ドイツローカル線の旅
(3)素朴であったかい、ドイツおふくろの味
(4)ドイツが誇る食文化、ビールとヴルスト
(5)建築デザイン都市ベルリンが語るドイツの歴史
(6)色あせないドイツモダンデザインの魅力

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 日本とヨーロッパ150都市以上をつなぐ「ルフトハンザ ドイツ航空」は、2013年5月、ファーストクラスとビジネスクラスの機内食をリニューアル。味へのこだわりはもちろん、たくさんの種類から選ぶ喜び、自分好みにアレンジする喜び、そしてサプライズを加えたルフトハンザの機内食なら、上質な機内でのひとときを満喫できます。ドイツの航空会社ならではの、本場のヴァイツェンビール(白ビール)とアルトビール(黒ビール)のサービスも好評。本場のドイツビールに思いを馳せて楽しんでみては。新しくなった機内食の魅力はこちらから。


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