関口一喜 イチ押し週刊誌

田中将大投手が得る161億円の内訳

  • 文 関口一喜
  • 2014年2月5日

写真:田中将大投手田中将大投手

写真:週刊新潮(新潮社)2014年2月6日号週刊新潮(新潮社)2014年2月6日号

 ニューヨーク・ヤンキースに移籍した田中将大投手が7年間に得る1億5500万ドルは、投手としてはメジャー史上5番目の高額だという。さっそく『週刊新潮』(2月6日号)が<5億円宝くじに30回当たっても届かない 161億円契約「田中将大」7つの疑問>と“大きなお世話”を焼いている。

 161億円を1万円札で積み上げると高さ161メートル、サラリーマンの平均年収4000年分だという。そんな大金をどうやって受け取るのか。メジャーリーグ・アナリストの古内義明氏によると「年12回払いも年24回払いもありますし、日本人なら25日がいいとか、自分のラッキーナンバーの日がいいとかさまざまです」

 かりに12回払いとすると毎月およそ1億9000万円である。さすがに、納める税金も半端じゃない。連邦税39.6%、ニューヨーク州税8.97%、ニューヨーク市税4%と半分以上を持っていかれてしまう。このほかにも“セレブ税”とでも呼ぶべき有名税が待っている。地元の有力団体などから「1億円単位の寄付の依頼が殺到するはずです」。(『メジャーリーガーが使いきれないほどの給料をもらえるのはなぜか』著者・鈴村裕輔氏)

 CM出演料も全額が田中投手に入るわけではない。「チームのユニフォームを着てCMに出ると、ギャラは基本的にすべて選手会に入る仕組み」(鈴村氏)で、スーツ姿で出演すれば田中投手の懐に入るが、それではチームメイトの不評を買ってしまう。

 考えたくないが、万が一、メジャーデビュー早々に大けがをして、ほとんど投げられなかったら161億円はパーか。いやいや、それでも全額が支払われるというからこれまたすごい。球団が保険をかけているからだ。マリナーズで活躍した長谷川滋利氏は「200万ドル以上の選手にはみんな保険をかけています。僕も最後の契約では入れられました」と話している。

 田中投手の報酬、保険料、さらに楽天イーグルスへのポスティング譲渡金2000万ドル(約21億円)などを含めると、ヤンキースが支払うのはしめて275億円。球団はどんなそろばんをはじいているのだろう。『週刊新潮』は触れていないが、関西大学大学院の宮本勝浩教授が「田中移籍の経済波及効果」を試算して発表した。今年だけでヤンキースタジアムのチケット売り上げは20億円増、日本から1万人が観戦に訪れグッズ購入や宿泊費で40億円を現地に落とすとしているから、十分元は取れるというわけである。

 さて、何勝できるのか。15勝はかたい、いや17勝は期待できるとにぎやかだが、公式戦初登板は4月4日のアストロズ戦が有力視されている。楽しみだ。

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PROFILE

関口一喜(せきぐち・かずのぶ)

1950年横浜生まれ。週刊誌、月刊誌の記者をへて76年に創刊直後の「日刊ゲンダイ」入社。政治、経済、社会、実用ページを担当し、経済情報編集部長、社会情報編集部長を担当後、統括編集局次長、編集委員などを歴任し2010年に退社。ラジオ番組のコメンテーターも10年つとめる。現在はネットニュースサイト「J-CAST」シニアエディター。コラムニスト。

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