宮崎駿監督(72)5年ぶりのアニメ映画「風立ちぬ」が、8月28日に開幕する第70回ベネチア映画祭コンペティション部門に出品されることが25日、映画祭事務局から発表された。2008年(平20)の「崖の上のポニョ」以来5年ぶり3度目の出品で最高賞「金獅子賞」を争う。
宮崎監督はこの日、コンペ部門出品決定の一報を聞き、喜びのコメントを発表した。「(映画祭が開催される)リド島はとてもすてきな島です。今回は映画祭に参加できません」。映画祭に参加しない理由は、明らかにしていない。
過去、コンペ部門に出品した2作は、04年「ハウルの動く城」がオゼッラ賞(技術貢献賞)、「崖の上のポニョ」が、芸術性の高い作品に贈られる「ミンモ・ロテッラ財団賞」を受賞。05年にも、それまでの業績をたたえた「栄誉金獅子賞」を受賞した。長男吾朗氏(46)が監督した06年「ゲド戦記」も、特別招待作品として公式上映されており、スタジオジブリとしては4度目の参加になる。
「風立ちぬ」も、映画祭が開催されるイタリアとは縁がある。関東大震災や太平洋戦争の最中にも飛行機製作の夢を持ち続け、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)を完成させた堀越二郎が、夢の中で時空を超えて交流する、飛行機設計技師ジャンニ・カプローニ氏は、同国にかつて存在した航空機メーカー・カプローニ社の創業者だ。同氏の孫イタロ氏は健在だけに、同監督は「イタロ・カプローニさんにお会いできなくて残念です」とも話している。
「風立ちぬ」は、一貫して子どもに向けて映画を作ってきた宮崎監督が、初めて大人向けの作品に挑戦しており、この新機軸が世界にどう評価されるか注目される。なお、宮崎監督作品では、「千と千尋の神隠し」が02年にベルリン国際映画祭金熊賞を受賞、03年には米アカデミー賞長編アニメ賞を受賞している。
◆ベネチア映画祭 1932年に創設された世界初の国際映画祭でカンヌ、ベルリンと並ぶ世界3大映画祭の1つ。コンペ部門出品作から金獅子賞(グランプリ)、監督賞、主演男優賞、主演女優賞が選出される。過去、邦画では51年に黒沢明監督の「羅生門」、58年に稲垣浩監督の「無法松の一生」、97年に北野武監督の「HANA−BI」が金獅子賞を獲得した。
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