映画特集

台本にない感情がわき上がり涙 おしんの母演じた上戸彩さん

  • 2013年9月19日

写真:おしんの母ふじを演じたときの気持ちを語る上戸彩さんおしんの母ふじを演じたときの気持ちを語る上戸彩さん

写真:「一人の人間として、ここね(濱田さん)がすごくいとおしかった」「一人の人間として、ここね(濱田さん)がすごくいとおしかった」

写真:映画「おしん」から (C)2013「おしん」製作委員会
映画「おしん」から (C)2013「おしん」製作委員会

写真:映画「おしん」から (C)2013「おしん」製作委員会
映画「おしん」から (C)2013「おしん」製作委員会

 30年前に一大ブームを巻き起こしたNHK朝の連続テレビ小説「おしん」が劇場版で帰ってくる。1983年放送開始の「おしん」は、平均52.6%の高視聴率を記録し、海外でも68の国や地域で放送されて人気を博した。おしんが奉公先で試練を乗り越えて成長していく少女時代に焦点をあてた劇場版で、母親・ふじ役に挑むのは、数多くのCMやテレビドラマ「半沢直樹」などでも活躍中の女優上戸彩さん。前作で泉ピン子さんが演じた大役へのプレッシャー、過酷な撮影、劇場版でおしん役を演じる濱田ここねさんのことなどを語ってくれた。

 「全然自信がなかった」。ふじ役を言われた時の率直な気持ちを上戸さんはこう振り返る。童顔の自分がふじを演じることに観客は抵抗がないか――。泉ピン子さんが演じたふじのイメージが大きすぎて、自分が演じるにはまだ早い――。素晴らしい作品に参加できるうれしさの半面、そんな思いも抱いていたと打ち明ける。

 劇場版では、おしんの奉公先の大奥様役で出演する泉さんにも相談。電話やメールで「彩ならできる」と何度も後押しを受けた。上戸さんは今回、前作とは違った新しいふじを作り上げることを目指したという。

 「同じものを作るのは不可能だったので、せめて入水シーンだけでも、(前作のふじとは)違う強さや悲しみを表現出来たら、オリジナルが表現出来たらなと思ってました」

 入水シーンは、ふじの見せ場の一つ。口べらしのため、わずか7歳で奉公に出されることになったおしん。泣いて嫌がる我が子の姿を見て、身重のふじが極寒の川に入り、おなかの子を堕ろそうとする序盤の名場面だ。

 撮影は、クランクインからわずか2日目。映画出演経験が少ない濱田さんのことを考慮し、冒頭から順番通りに撮影する「順撮り」でロケが進められたからだ。「まだ現場の雰囲気もがっちりつかめていない」状況だったと振り返る。

 撮影は2月中旬、凍(い)てつく寒さの山形・最上川で決行された。水温は氷点下。手を水に浸すと、冷たさを通り越して、痛さを感じる状況だ。しかも劇場版では、ふじが川につかっているうちに気を失って、頭から水中に倒れ込んでしまうという前作よりも過酷な設定だ。上戸さん自身、どんな芝居をしたのか覚えていないというぐらい必死だったという。

 「(川の冷たさに)気が回んないですね。本番中は。カットがかかって、スタッフの皆さんが来た時に、初めて『イタタタタタッ』と感じました。もう全身が痛くて、顔から何からもう。唇はがくがく、歯がカチカチ。そんなの小学校の時のプール以来でした」

 上戸さんが特につらかったと振り返るのは、おしんを奉公に出すシーンだ。リハーサルでは、「台詞(せりふ)が出ないぐらい泣いてしまった」こともあったという。

 「私は母親の経験はないけれども、とても子どもが好きなので、一人の人間として、ここね(濱田さん)がすごくいとおしかった。台本に書いていない感情が出てきて涙もした。母親ってこんなにつらいんだなって、お芝居の中で生まれた感情で気づいた」

 劇中では、ふじが添い寝しておしんに子守歌を歌ったり、着物の帯を締めたりするひとときの母と子のふれあいの場面を描いた上で、実際におしんが筏(いかだ)で、奉公先の材木店に向かって川を下っていくシーンを迎える。上戸さん演じるふじは、川べりからひたすら我が子の名を叫び続けた。

 「ごめんねという気持ちはありましたね。もうふじなのか自分なのかわからない感じだし、奉公に出すのがおしんなのかここね(濱田さん)なのかもわからない感じでした」

 今回、おしん役を演じた濱田さんと初めて対面したのは衣装合わせの場だったという。「ずっと笑っていましたね。何を聞いても、笑って返してくる。すごくかわいいですよ」と話す。一方で、撮影中に弱さを見せないなど芯の強さも感じたという。

 「ものすごくおしんに似ているんです。我慢強いし、周りに心配かけないようにするし。つらそうだったり、寂しそうだったりというところが見えれば、助けたかったけど、それさえ見せなかったので。でも後から聞くと、トイレで一人泣いたりしたとか」

 「女優としても人としても尊敬している。時々会って刺激をもらいたい存在ですね。子どもなんだけど、子どもとして見られないので不思議ですよね」

 劇場版「おしん」(配給・東映、冨樫森監督)は、10月12日公開。おしんの父親・作造役は、稲垣吾郎さんが演じる。また前作で、おしんの少女時代を演じた小林綾子さんも、おしんの奉公先の若奥様役で登場する。

 上戸さんは劇場版の見どころについて、こう語った。

 「『平成のおしん』に仕上がった気がします。おしんを知っている世代の方に響いてくれたら、合格点をあげたい。また海外の方や、おしんを知らない方にも新しいおしんの世界に自然と入ってもらえたら嬉しいなと思います」


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