ペット図鑑

ウーパールーパー CMで有名になった両生類も絶滅の危機

  • 2014年12月15日
  

長い寿命 25年生きた例も

 丸っこく、ほほ笑みを浮かべたようにも見えるユーモラスな顔つき。
「ウーパールーパー」の名称で販売されている本種をショップの水槽でご覧になったことのある方も多いかと思います。

 最も一般的だと思われる呼び名が「ウーパールーパー」。実は1985年にCMキャラクターとして起用された際につけられたもので、本来の種名は「メキシコサラマンダー」(Ambystoma mexicanum)といってカエルやイモリが含まれる両生類に分類されます。

 両生類でありながら変態せずに性成熟する「幼形成熟」(ネオテニー)が大きな特徴で、本種を含むトラフサンショウウオ科のネオテニー個体は「アホロートル」と呼ばれます。

 彼らの顔の両脇に3本飛び出しているピンクのヒラヒラは、幼生の証しである外鰓(がいさい)と呼ばれるものです。

 色んな呼び名があって複雑ですね。整理すると種名は「メキシコサラマンダー」、個体は「アホロートル」、通称もしくは商品名が「ウーパ-ルーパー」でいいのではないでしょうか。全長25センチほどに成長し、有尾類としては丈夫で飼育しやすい種と言えます。 

 実験動物として長い歴史を持ち、ペットとして販売されている個体も全て人工繁殖下で安定供給されている本種ですが、野生個体は激減しています。

 種名の通りメキシコ原産なのですがその生息地はソチミルコという湖の周辺に限られ、この湖自体が埋め立てにより消滅している(わずかな水路として残っているのみ)というのが現実です。

 このような事態に伴って本種はワシントン条約の付属書Ⅱに記載され輸出入に規制がかけられています。また、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストにも絶滅危惧(きぐ)IA類(CR)という高いレベルで記載されています。

 完全な水生なので飼育設備は観賞魚同様のアクアリウムを用意します。水槽のサイズは個体に合わせればいいですが、最終的には60センチ規格水槽(W60×D30×H36センチ)程度のものが必要になります。水生とはいえ四肢を持ち脱走の可能性がありますからフタは必ず用意しましょう。

 底には細かめの砂利を敷き、濾過(ろか)器(フィルター)もセットします。

彼らは鰓(さい)で呼吸していますから水中への十分な酸素の供給が大切です。2週間に1回、1/3~1/2程度の水換えで清浄な水質を保つようにします。

 流木などで隠れることのできる場所も作れるといいですね。水草を植えるのなら照明も必要です。もっともウーパールーパー自身は特に光は必要としませんが。

 餌は専用の人工飼料を利用すればいいでしょう。代謝が低いので毎日与える必要はありません。3日に1回、週に2回など、飼育個体の状態を見ながら調節してください。最も大切なのが水温の管理です。両生類の常として高温に弱いため28度を上回らないようにしてあげましょう。

 エアコンで部屋ごと冷やしたり水槽用のクーラーで水温を下げたりといったことができれば理想なのですが、経済的なハードルは高いですね。水槽の置き場所の工夫や専用の冷却ファンの利用などがより現実的な対処法となるかと思います。また水を入れて凍らせたペットボトルを朝投入するようなことも考慮しましょう。

 逆に冬季は水温が10度を下回っても問題ありません。ただし、水温に伴って代謝が落ちて食餌(しょくじ)の量も減りますからしっかり調節しましょう。

 本種の寿命は長いです。記録としては25年生きた個体が知られています。われわれよりもはるかにのんびり生きているようにみえるウーパールーパーたちとゆったり付き合ってみるのはいかがでしょうか。

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