矢島里佳の暮し手への案内

日本の伝統と今を生きる感性や感覚を「和える」

  • 文 矢島里佳
  • 2015年4月3日

藍にはUVカット効果、保温効果などがあり、赤ちゃんの肌を優しく守ります

写真:作り手の減少により、今ではとても貴重となっている藍の葉を原料として作られたすくも 作り手の減少により、今ではとても貴重となっている藍の葉を原料として作られたすくも

写真:本藍染めをこよなく愛する職人さん(左)。右は筆者 本藍染めをこよなく愛する職人さん(左)。右は筆者

写真:化学薬品を使わず、昔ながらの先人の知恵に習い 、天然の恵みだけで染めています 化学薬品を使わず、昔ながらの先人の知恵に習い 、天然の恵みだけで染めています

写真:日本の本藍染で赤ちゃんをお出迎えする、aeru本藍染の出産祝いセット 日本の本藍染で赤ちゃんをお出迎えする、aeru本藍染の出産祝いセット セットを購入する

写真:赤ちゃんのおしりの部分には、aeruのロゴが赤色の刺繍であしらわれています 赤ちゃんのおしりの部分には、aeruのロゴが赤色の刺繍であしらわれています セットを購入する

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 22歳で「0から6歳の伝統ブランドaeru」を立ち上げた「株式会社和(あ)える」代表の矢島里佳さんが、全国の職人とともにつくった製品の物語をご紹介します。モノを消費する生活から、モノとともに心豊かな生活を築く「暮し手」へ、皆さまをご案内します。

    ◇

 みなさんこんにちは。「和える」代表取締役の矢島里佳です。「暮し手への案内」というタイトルで、4月から隔週で連載をさせていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

 まずは私の可愛い息子、「和える」についてお話します。息子は2011年3月16日、私が大学4年生、22歳のときに誕生しました。なぜ会社が息子? と思われるかもしれませんが、法律の中で「法人格とは新たな人格を生み出すことである」と記されています。会社が人格を有しているのなら、息子を産んだのと同じだ! と思いました。社長業は、365日24時間。母親業も365日24時間。可愛い息子のためなら頑張れます。

 日本の伝統と、今を生きる私たちの感性や感覚を「和える」ことで、より魅力的な日本を次世代につなぎたい。そして、日本に生まれてきてくれた赤ちゃんを、日本のものでお出迎えしたい……。「0から6歳の伝統ブランドaeru」には、そんな思いを込めました。

 aeruは、日本の伝統産業の職人の技術を生かして、0歳から6歳向けの日用品を開発しています。例えば、aeruの第一弾商品『徳島県から 本藍染(ほんあいぞめ)の出産祝いセット』は、オーガニックコットンの産着、靴下、フェイスタオルの3点を天然の藍で染めた商品です。

 本藍染は、紫外線カットや保温効果もある、赤ちゃんの肌に優しい染め物。藍は草木染の一種で、染める回数で色が変化し、染めていく度に甕覗(かめのぞき)、縹(はなだ)色など名前も変わっていきます。この商品の赤みがかった深い藍色「勝(かち)色」という色合いになるまでには、職人が数日間に分けて、約30回繰り返し染めます。徳島のタデ科の藍を使用し、江戸時代から続く「天然灰汁(あく)発酵建て」という化学薬品を一切使わない製法で作っています。

 手間をかけてようやくできあがる、とても根気のいる仕事です。その決して手を抜かない職人の仕事ぶりに、私は心奪われました。

 ものがあふれる時代に、あえてものづくりの企業として、長く使い続けたい、大切にしたいと思えるものを作り、次世代の子どもたちに残していきたい、そう思っています。

■徳島県から本藍染の出産祝いセット
価格:2万5千円(税込2万7千円)
サイズ:産着(約60~80cm)、フェイスタオル(約34×85cm)、靴下(約7~8cm)
素材:オーガニックコットン(GOTS)/本藍
生産地:徳島県
購入はこちらから

PROFILE

矢島里佳(やじま・りか)

株式会社和(あ)える代表取締役。1988年東京都生まれ。2011年慶応義塾大学法学部政治学科卒業、13年同大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。「21世紀の子どもたちに、日本の伝統をつなげたい」という想いから、大学4年生の時に「和える」(http://a-eru.co.jp)を設立。子どもたちのための日用品を全国各地の職人とともにつくる「0歳から6歳の伝統ブランドaeru」を12年3月に立ち上げる。『和える-aeru- 伝統産業を子どもにつなぐ25歳女性起業家』(早川書房)を14年7月に刊行。

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