森秀光 お金のセオリー

「老後破産」を回避する三つの方法とは?

  • 文 森秀光
  • 2016年6月29日

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 40~50代ともなると、現役引退も近づき、老後の生活に不安を感じている方も多いのではないでしょうか? ある調査によると、約9割の人が老後に対する不安を抱えており、不安のダントツは、「公的年金だけでは生活費が足りない」と考えていることだそうです。

 まず、老後の生活費ですが、総務省「家計調査」によると、平均で月約25万円となっています。60歳で定年を迎え85歳まで生きるとすると、25万円×12カ月×25年=7500万円が必要です。生活費以外に、医療費や住宅修繕費、子供の結婚資金・娯楽などの費用が1000万円~2000万円かかるとすると、合計約9000万円必要ということになります。

 一方、もらえるお金は、夫が厚生年金、妻は国民年金、受給期間を20年とすると、約20万円×12カ月×20年=4800万円です。したがって、60歳時に準備しておくべき金額は、9000万円-4800万円=4200万円となり、退職金が2000万円とすると、足りないお金は4200万円-2000万円=2200万円ということになります。

 この試算はあくまで平均で、生活水準や余命などによって変わってきますが、いずれにせよ、引退時に貯蓄ゼロだと、老後破産に至る可能性が高いと言えます。

 足りない老後資金を確保する最も有効な方法は、何と言っても「貯蓄」で、毎月10万円ずつ20年間貯蓄すれば、10万円×12カ月×20年=2400万円確保できます。

 貯蓄が難しい人は、「就労」と「資産運用」が有効だと考えます。特に、60~65歳の5年間を無職で過ごすと、この期間で退職金を取り崩すことになります。できれば65歳を過ぎても働き続け、年金の受給開始を65歳から70歳に繰り下げることで、毎月の年金額を増やし、生涯の受給額が増える可能性も出てきます。

 また、退職後10年ほどは、余裕資金を運用してお金に働いてもらうことも有効ではないでしょうか。資産運用は投資期間が長いほど、複利効果が大きくなります。分配金を出さない投資信託など、複利効果が働きやすい商品を選ぶのがコツです。退職金2000万円を利回り3%で運用できれば、月5万円の収入アップになります。

 この他、確定拠出年金制度の活用、住宅ローンの早期返済、不要な保険の解約なども有効です。

 もはや老後に向けて自分自身で金融資産を準備するのは避けて通れない課題といえるでしょう。

PROFILE

森秀光

森秀光(もり・ひでみつ)

キャピタル・ソリューション(株)代表取締役。1990(平成2)年大手証券会社に入社後、個人富裕層向けの資産運用アドバイス、上場法人向けのコンサルティング業務等に従事。2014年より現職。有価証券だけでなく、不動産、自社株、相続・事業承継等、多様な側面から顧客資産の分析を行い、最適な解決策を提供することを目指している。資産運用のプロフェッショナルとして、幅広く講演、研修、セミナー等を行っている。キャピタル・ソリューション(株)公式HP:http://www.c-solution.jp/

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