森秀光 お金のセオリー

インフレに負けない資産運用術

  • 文 森秀光
  • 2016年7月27日

写真:     

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 資産運用は、大きく儲(もう)けようとするのではなく、インフレに負けないことを目標として年率数%を目指す、というのが堅実なやり方です。何か儲かるものはないか、と考えるのではなく、金融商品の性質やリスクを踏まえて、配分や組み合わせの割合を考えることが重要なのです。

 現預金以外の債券・株式・外国投資などの資産を「リスク性資産」とします。例えば、「現預金:リスク性資産=70:30」、リスク性資産の組み合わせを「債券:株式=50:50」とし、それぞれ国内と海外を半分ずつ、といった具合で配分していきます。分散投資をすることによって、資産全体の価格変動性を小さくして、期待リターンの実現可能性を高めることができます。参考までに、直近20年間における、国内外の債券と株式指数にバランスよく等金額投資した場合の実績リターンは、年率で約5%でした。過去のリターンが将来も約束されるわけではありませんが、20年間で約2.6倍となった計算です。

 運用目的を「長期的な資産価値の保全」とすると、個別銘柄の倒産リスクが小さいこと、そして運用コストが安いことを重視すべきと考えます。この二つの観点からお薦めなのが、「ETF(Exchange Traded Funds=上場投資信託)」や「インデックス型投信」です。

 「ETF」とは、証券取引所に上場し、株価指数などに代表される指標への連動を目指す投資信託のことです。米国や欧州では、ETFが資産運用の中心として位置づけられつつあり、世界のETF残高は350兆円を超える規模まで拡大しています。日本でも残高が16兆円規模まで拡大し、上場銘柄数も200銘柄に迫っています。また、「インデックス型投信」は、ETFと同じく指数への連動を目指す投資信託ですが、こちらは毎月数万円ずつといった定額の積み立て投資に適しています。

 期待通りのリターンが実現するまでには、時には長い時間を要することがあります。運が悪い場合、購入した直後から歴史的な暴落が始まり、1年や2年どころか10年以上マイナスとなっている可能性もあります。このため、投資期間は最低3年以上とし、できれば10年以上使う予定のない余裕資金であることが理想的です。

 「資産配分を重視したインデックス型投資を基本戦略とし、定期的な見直しを行っていく」というのがインフレに負けないための堅実な資産運用方法ではないでしょうか。

PROFILE

森秀光

森秀光(もり・ひでみつ)

キャピタル・ソリューション(株)代表取締役。1990(平成2)年大手証券会社に入社後、個人富裕層向けの資産運用アドバイス、上場法人向けのコンサルティング業務等に従事。2014年より現職。有価証券だけでなく、不動産、自社株、相続・事業承継等、多様な側面から顧客資産の分析を行い、最適な解決策を提供することを目指している。資産運用のプロフェッショナルとして、幅広く講演、研修、セミナー等を行っている。キャピタル・ソリューション(株)公式HP:http://www.c-solution.jp/

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